コパデルレイ準決勝2ndレグ アトレティコvsアトレティック(A) 2024.2.29
準決勝運命を決める2ndレグ。1stレグを0-1で落としたアトレティコはアウェー、要塞サン・マメスへ乗り込む。1stレグはこちら
プリメーラでもCL出場権を争う2チームは現在勝ち点差3で4位と5位。アトレティコは最下位アルメリアに引き分け、アトレティックはジローナに勝ちつつベティスに負けてここに臨む。
もう片方の準決勝はPK戦の末マジョルカが勝ち上がった。さて、決勝へ。
●スタメン
・アトレティコ
オブラク
サヴィッチ / ヴィツェル / エルモソ
モリーナ / デ・パウル / コケ / ジョレンテ / リーノ
コレア / モラタ
グリーズマンは間に合わず欠場。
点を取りに行くメンバーを選んだ。
・アトレティック
アギレサバラ
デ・マルコス / ビビアン / パレデス / レクエ
デ・ガラレタ / プラドス / サンセ
イニャキ / グルセタ / ニコ
国王杯のGKはアギレサバラ。
週末のベティス戦で負傷したユーリ・ベルチチェが欠場。あとはベストメンバーが揃った。
●全体感
アトレティコの中盤は右デ・パウル、左にジョレンテ。普段と逆に。コレアのプレーエリアが右固定なので左のハーフスペースでプレーする選手を置きたかった&右からモリーナ、ジョレンテ、コレアで進む形は嫌だったのか。全体的にアトレティコの前進手段は左でエルモソ、ジョレンテ、リーノから進んで右に回ってデ・パウルから大裏のリーノへクロスという形。
個人的にはこれで勝てると思っているならヤバいと思うが、まあ「ネガトラにリスクを残さないという発想で前半はこれで」という設定だとするならギリギリ理解はする。リスクを減らしたネガトラで2点取られた事は一旦伏せる。
エルモソ側から進む形を擦るならやはりリーノの1vs1、この日はレクエも逆側にいる、という期待感はあったが右SHのイニャキはこの1vs1に加勢する事だけを確実にやる守備タスクで、前後にスプリントするだけなら思考ストレスも少なくかなり気分良さそうに守備していたのが印象的。
奪ったら縦ダッシュ。逆にエルモソの脳みそにストレスを与えていった。
13分にアトレティックに得点が入る。
リーノが捕まって逆トランジション。ちょっとここはファールっぽかったが。ルイス・デ・ガラレタは彼らしい良いボールチャレンジ。ニコの攻め残りを全体で許容しているアトレティックの配置が良い。そしてここにスッと寄っていくサンセはトランジションマスター。モリーナはニコの縦突破を警戒するべきだったが完全にやられた。右足を警戒していたのか何も考えていないかのどちらか。ファーでイニャキが浮いたのか仕方ない。エルモソが2人見てた。
この失点で、”90分で最低一点”というプラン自体がぶっ飛んだアトレティコ。ホームで2点のリードを守れば良くなったアトレティックは4-4ブロックでボールを奪って両翼まで繋ぎ、失ったら中央ルートのトランジションを止める、だけを徹底していればこのスコアを維持できる実感を持っていく。
ところでアトレティコはほとんどの時間でリーノが最終ラインに入らない形で非保持の時間を過ごしていたが
前からボールを奪えるならそれに越した事はないが、スペースがあれば得をするのはどう考えてもアトレティックであり、イニャキである。そんな事をこの試合で指摘するという事自体が驚き。スコアを追うと言っても一点である。リスクを自ら作り出してまでやる事だったのか。違ったはずだ。その結果準備した攻撃パターンがデ・パウルから大裏のリーノへのハイボール?冗談だろう。
42分にはロングボールで解決されてイニャキvsエルモソを晒されて勝負あり。先制点と逆にイニャキからニコで勝負ありのゴールとなった。残り45分は消化試合になる事が確定して前半終了。
後半は61分にグルセタに決定的な3点目をもらって、2戦合計0-4。アトレティコは明確な崩しの手順を準備する事ができないまま、大会を終えた。
●試合結果
インテル戦の試合の入りがこの日のようだったらガッカリだ。焦りすぎ。明らかにリスクの負い方が割に合わず、試合の全体感を見れていたのか。そのプランが通用しなかった時の切替も特になく、どうしても点を取るという形は作れなかった。
勝ったアトレティックは19-20、20-21シーズンに連続で決勝に進んで以来の決勝戦でマジョルカと戦う。案外優勝は1984年が最後なので圧倒的にモチベーションは高いはず。マジョルカは2003年に優勝している。
同時に2チームは来年のスーペルコパ出場が決まった。おめでとう。
大会を終える。なかなか切り捨てるのは難しい敗戦となったが、正直どこかが何かの参考になる気もしないので忘却していこうと思う。GG
2/29
サン・マメス
アトレティック 3-0 アトレティコ
得点者
【アトレティック】'13 イニャキ・ウィリアムズ '42 ニコ・ウィリアムズ '61 グルセタ
●ピックアップ選手
エルモソ
責任範囲が広すぎた。勝てるとしたらエルモソの大活躍が必要だったが守備でまでキーマンとするのは厳しかった。
リーノ
直近6試合連続のスタメンがオブラク、コケ以外ではリーノだけだが特に何の結果もない。