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今季の到達点で盤石 27節 アトレティコvsベティス(H) 2023.4.2

遅くなりましてです。まずは代表ウィーク。

🇦🇷デ・パウル
3/23 パナマ戦 フル出場
3/27 キュラソー戦 50分から
🇦🇷モリーナ
3/23 パナマ戦 フル出場
3/27 キュラソー戦 出場なし
🇦🇷コレア
3/23 パナマ戦 出場なし
3/27 キュラソー戦 出場なし
🇨🇫コンドグビア
3/23 マダガスカル戦 スタメン
3/27 マダガスカル戦 スタメン
🇪🇸モラタ
3/25 ノルウェー戦 81分まで
3/28 スコットランド戦 出場なし
🇫🇷グリーズマン
3/24 オランダ戦 77分まで 1ゴール
3/27 アイルランド戦 フル出場
🇳🇱メンフィス
3/24 フランス戦 フル出場
3/27 ジブラルタル戦 63分まで 1ゴール
🇧🇪カラスコ
3/24 スウェーデン戦 90分まで
3/28 ドイツ戦(親善試合) 58分まで 1ゴール
🇸🇮オブラク
3/23 カザフスタン戦 フル出場
3/26 サンマリノ戦 フル出場
🇲🇪サヴィッチ
3/24 ブルガリア戦 フル出場
3/27 セルビア戦 フル出場
🇮🇪ドハーティ
3/22 ラトビア戦(親善試合) 63分まで
3/27 フランス戦 77分まで
🇭🇷グルビッチ
3/25 ウェールズ戦 出場なし
3/28 ラトビア戦 出場なし

アルゼンチンはワールドカップを国民にお披露目する凱旋試合。おめでとう。コンドグビアはアフリカネイションズカップ予選でマダガスカル戦。2戦とも勝ってグループ2位に浮上したので本戦出場が迫る(2位まで抜けられる)が、なんだかアフリカの試合は情報が少なくてよくわからん。2試合ともスタメンで出ていたことは間違いなさそう。たぶん。
欧州組はEUROの予選。フランス、オランダ、アイルランドが同組にいて早速対決。フランスは引き続きエグそう。オブラクのスロベニアは割と可能性がありそうなグループで連勝。本戦の切符を掴めるか。
ベルギーがそうだが、5チームのグループに入って暇してるチームが開催国のドイツと親善試合をする感じが多そうだが、せっかくなら南米と試合したらいいのにね、とは思う。
スペインの試合については下記で書いてますので是非。




27節は5位ベティス戦。CL権確保へ一番倒しておきたい相手であり、ベティスとしても4位ソシエダを追う上で勝ち点を取りたい相手である。
前回対戦

さて良いシーズンを送れているイメージがあまりないベティスだが、ここ6試合負け無しと悪くないチーム状況。直近5試合の獲得勝ち点ではアトレティコ(13)、バルサ(12)に次ぐ3位タイである(11ポイントはセルタと同点)。一方でELはRound16でマンチェスター・ユナイテッドに敗戦。先季優勝した国王杯もRound16でオサスナに敗れている。

エースストライカーのパンダことボルハ・イグレシアスはジェラール・モレノの負傷離脱により代表に追加招集されるなど好調。既に先季(10ゴール)を上回る12ゴールを上げている。ちなみにキャリアハイはエスパニョール時代の18-19シーズンの17ゴール。そういえば先季はおれの優秀選手賞に選ばれてないんですね。

今季のベティスはとにかく退場者が多い。多すぎ。ルイス・フェリペの3回を筆頭にペッセッラが2回、カルバーリョ、フェキル、ボルハ・イグレシアス、エドガル・ゴンザレス、カナレスも退場を経験している。いくらなんでもやりすぎ。


●スタメン
代表ウィーク明けのスタメン

・アトレティコ
オブラク
モリーナ / サヴィッチ / ヒメネス / エルモソ
コケ / ルマル / ジョレンテ / カラスコ
グリーズマン / モラタ

オランダ代表で怪我をしたメンフィスが外れる。代わりはモラタ。スタメンは2月12日の21節セルタ戦以来。中盤はデ・パウルが外れてルマルとジョレンテ。
オブラクは389試合目の出場。ゴディンと並び、クラブの外国籍選手史上最多の出場試合数となった。

・ベティス
ルイ・シルバ
ルイバル / ペッセッラ / ルイス・フェリペ / ミランダ
ギド・ロドリゲス / カルバーリョ / ロドリ / エンリケ
アヨセ・ペレス / ボルハ・イグレシアス

右SBはアイトール・ルイバル。カナレスの出場停止で前線は厳しそう。


3月の月間MVPに選ばれたグリーズマンを表彰して試合開始。


●前半
ベティスのサッカーは概ね最近見てきた通り。保持は4-2-3-1で立って、4-2ビルド。

明確に5-3-2で立つアトレティコの非保持。考え方としてはシンプルで、真ん中の2-2(CB+CH)で解決されずに、SBに入るボールをIHがちゃんと警戒しましょう、圧力を掛けましょう。という感じで。6人を5人で止められてるんだから、良いと思います。

特に良かったのが7:40のボール奪取。

ベティスは左から進みきれず突っかかり、ウィリアム・カルバーリョがルイバルへサイドチェンジ。MF3枚とFW2枚だと逆サイドまでは間に合わず、このボールで簡単にプレスを外されてしまうが、アトレティコはここをWBが狙った。

カラスコの出足が良い。
このプレスでルイバルは前を向けず後ろ向き。ペッセッラに戻したボールもカラスコが二度追いし、アバウトに蹴らせたパスを簡単に回収した。アトレティコが5-3-2に準ずる非保持ブロックを作ってもう3年程経つが、ようやくこの辺のディテールが詰まってきた感がある。良い守備でした。CH3枚のスライドの速さを軸に、届かない箇所(この場合右SBに出てくるボールのみ)を後方から狙っておく、という良い準備。

アトレティコは地上戦にこだわるボール保持。たぶん普通にベティスの前プレ相手ならいけるだろという算段はありそう。

実際ベティスは、エルモソがボール持った時のプレスが妙にふわついていて謎のエアポケットを何度も作っている。なんだろう。でも6:30頃簡単にロストして詰んだと思ったらじゃんがじゃんがしてくれた。

直後にカラスコが足下でもらうとルマルが簡単にポケット取り。逆サイドまで流れたがモリーナのシンプルなアーリークロスにグリーズマンがどフリーで合わせるなど。たった7分だけでベティスが割と怪しく、試合結果を先に知っていたがむしろ"これで1-0とは?"という気分だった。

その後もジョレンテとカラスコは何度もPA内まで侵入できており、この日のベティスはアトレティコのビルドアップに対してよくある"コケを消したところで何も起こらないがコケすら消せないようでは無抵抗"の様相になっていく。ベティスは相変わらず後ろ6枚と前4枚の分断が厳しい。

●前半終了
それでもアトレティコは無得点で前半終了。あまりプレッシャーを感じずに何度もジョレンテ周辺から侵入できたので、1点取れたら良かったねという45分だったが失点のリスクはほぼ皆無だったのでこのまま過ごしても良さそう。ただベティスが3ポイントを諦める前に勝負を仕掛けたいところではある。

●後半
後半。ペジェグリーニの許容する箇所、許容できない箇所を窺い知ることはできないが、守備対応を特に修正することなく後半。アトレティコは相変わらずカラスコ&ルマル、ジョレンテ&モリーナのユニットでサイドから侵入できている。49分にはCKからヒメネスに決定機。

けっこう工夫もなく大外を進んで放り込み、を続けたが、これだけやっておけばベティスのCBは勝手にミスるだろうみたいな取り組みは全面的に支持する。今季ベティスのそういうの何度も見てきたし。

・今週の交代策
が、結局点が入らずに59分選手交代。
モリーナ、ルマルに代えてコレアとデ・パウルだった。ジョレンテを大外に動かしてFWを増やしたのは合理的でしょう。早速ジョレンテとコレアで侵入してカラスコの決定機を作った。グリーズマンも超絶トランジションでチャンスメイクするなど。

ベティスはホアキンの投入でようやく前線に推進力が出てきたが、アトレティコは68分にモラタ→バリオス。71分にはコケ、ジョレンテ、コレアで何度も隙間に侵入して最後はコケがネットを揺らすもオフサイド。バリオス投入以降のメンバーはプレス回避に関しては言うことなしで、無限にボールを持てた。得点だけが足りない状態が続く。84分にはヴィツェル&サウルを入れる。交代はコケ、カラスコ。

決勝点は86分。ヒメネスの鋭い縦パスを受けたバリオスが中央を横断。グリーズマンを経由してパスを受けたコレアが4人を翻弄して彼らしい、スーパーな決勝点を決めてみせた。

●試合結果
1-0で勝利。これでリーグ戦4連勝。11戦無敗。3試合連続クリーンシート。
4連勝は先季の25〜30節の6連勝以来。3試合連続クリーンシートは20-21シーズンの9〜12節の4試合連続以来。久々。

この試合に関しては失点のリスクもほぼなく、今季の残り試合の戦い方は煮詰まってきたなという感覚がある。先制点が遅いのは最近ずっとだが、逆にそれ以外に悩ましい点も特になかった。

起用に関してもスタメンも途中出場も現システムで要求されるタスクの共有がかなり高い水準にあり、連携はほぼ自動化されている。それにグリーズマンがバグメイクし、点が入らなかった終盤にもう一人コレアがバグを生みにいき、さらにバリオスの中央横断でベティスの対処は難しくなった。引き続きバリオスはタスクが確定した終盤の投入で良さが出ている。ここからは90分のクオリティを求めていきたいフェーズになるだろう。
代表でハードに稼働した選手達も、オブラクとサヴィッチ以外は基本的にプレータイムを調整できた。特にアルゼンチン勢。グリーズマンはまあ大丈夫でしょう。

ベティスは厳しい敗戦だったがフェキルの怪我に加えてカナレスの4試合出場停止があり、ファンミがどれくらいの時間プレーできるかが今後のカギになりそう。さすがに2列目のスタメンが3人ともいない環境は同情する。今さらCBのクオリティが上がることは考えられないので、どうにか撃ち合いに持ち込みたい状況は続いていくだろう。


4/2
シビタス・メトロポリターノ
アトレティコ 1-0 ベティス
得点者
【アトレティコ】’86 コレア


●ピックアップ選手
コケ
保持局面のタスクが綺麗に整理されてやりやすそうだった。周囲との距離が常に近くダイレクトパスを連発。攻撃サイドを選択する大きな展開も使えたし、トランジションでは中央に陣取ってボール奪取した。オフサイドになったゴールは残念。

コレア
途中出場だったがグリーズマンと近い距離で自在にボールを引き出して決勝点をゲット。優勝シーズンに行っていた"ストライカーもポストプレーもビルドアップもワイドの幅取りも、全部他の選手がやってくれる状況"がいつも間にか出来上がっており、自分の仕事に集中した。

ヒメネス
配球が良く、困ったらエルモソにお任せする判断も悪くなかった。守備はボルハ・イグレシアスを完封。CKのヘディングはいつも通り外した。

カラスコ
コンディションが良さそうでキレがあった。やはりルマルが隣にいる環境は都合がよさそうである。いくつかあった決定機は相手GKの好セーブに阻まれた。

デ・パウル
短い時間だったがピッチ中央と右サイドのコネクションを動かし、この日はシュートも多く打った。代表に行くと頭がクリアになる印象。

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