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攻撃的なチームとは 33節 アトレティコvsカディス(H) 2023.5.3

2週連続2試合。気合根性。
ホームでカディス戦。前回対戦。

3-2負け。5試合勝ちなしの今季最低の時期だったのでなんとも評価しにくいが。ちなみにパブロ・バリオスのトップチームデビュー戦でした。

カディスは開幕から今季5連敗スタートだったが実はそれ以降は連敗が一つもないのがカディスらしい。前節バレンシア戦はエスカランテの先制点に後半開始早々のセルジ・グアルディオラの追加点で2-1で逃げ切った。残留争いの直接のライバルを蹴落として一つ上に出た。エスカランテはもう何も言うまい。凄い選手だ。

アトレティコは前節バジャドリードから5点取って連勝。最近5試合クリーンシートがない。困ったもんです。ここらで無失点に抑えたい。前節はメンフィスが6試合ぶり復帰。ゴールも決めた。モラタも2戦連発で、さてどっちを使うか。グリーズマンは毎週決めているように見えて実は3試合無得点。


●スタメン
・アトレティコ
グルビッチ
モリーナ / ヒメネス / ヴィツェル / エルモソ
コケ / デ・パウル / ルマル / カラスコ
グリーズマン / モラタ

3戦連続同じ11人。バランスというよりはピッチ上で解決を、前半でリードを、という目線で。
メンフィスは練習中に再度負傷とのこと。

・カディス
レデスマ
イサ / メーレ / エンバイェ / アルサメンディア
アルカラス / ディアラ / アレックス・フェルナンデス / アレホ / ボンゴンダ
ネグレド

ネグレドのスタメン起用は27節以来。
中盤は冬に加入したユバ・ディアラが初スタメン。最終ラインもベストメンバーとは言えない組み合わせで。エスピノまでいない。



●前半
65秒で先制。キックオフからグリーズマンのマークがややふわついており、マンツーマンで付かれた前節よりはプレーしやすそうだなという様子だったが、カラスコがドリブルを突っかけていきなりグリーズマンがフリーで撃ち抜いた。簡単に先制。カディスはやんわりディアラをアンカーにした4-1-4-1風なんだが、アンカーを置いてグリーズマンをフリーにするのは今のアトレティコ相手には悪手かと。
当初はなんとなくライン間を徘徊していたがグリーズマンがそう都合よく中央レーンにいてくれるわけでもなく、どうやって止めたらいいんでしょうね。そもそも4-1-4-1では無理なんじゃないでしょうか。そのディアラは15分にルマルのトランジションを止めるためにイエローを早めにもらってしまう。ちなみにわざわざ掴んで止めるようなシーンではなかった。

カディスは態度として、左SHのアレホはモリーナの対応をする、逆に右SHのボンゴンダは、カラスコの対応はしたくないという配置。ボンゴンダはカウンターに色気を出すというよりもエルモソ→ルマルのラインを見張ることが優先されている様子だった。結果的にカウンターに転じる時にエルモソに止められてしまうシーンも散見されたので、アトレティコ側に収支はプラス。

アトレティコは4:25くらいの場面でコケがデ・パウルにライン間に入るように指示し、中盤ラインの向こう側でプレーし始める。

デ・パウルの配置でアレホの対応を困らせつつモリーナへロングボールを届ける形を準備。ヒメネスは最近キックが良い。こういう陣地回復の手順はけっこう好み。このボールで左SBのアルサメンディアを引っ張り出すと簡単に背後を狙える。

試合は早速オープンになり、カディスはFKにエンバイェが合わせたがオフサイド。その後、アレックス・フェルナンデスがネグレドと一緒にアトレティコ最終ラインまでプレスに来るように変わった。狙いはわからん。

カディスが4-4-2に

コケを経由されすぎてしんどかったからかなと思ったが、当然エルモソがフリーでボールを受けられるようになり、エルモソ&カラスコで簡単に押し込めるのでアトレティコが一方的に殴り始める。
ヴィツェルからライン間に縦パスが何本も通っていたのも印象的。

こういうパスが通り始めるとアレホが大外の対応をするのに無理が出てくる。そのためにデ・パウルをライン間に動かしています、ということ。ユバ・ディアラもアンカーポジションでライン間を見張っているのだが「グリーズマンさんはどこでしょう」状態が続き、デ・パウルへの縦パスにもあまり対応できていなかった。
アトレティコが右からも左からも侵入してきて上記のWBに届けるロングボールも使ってくるので、カディスは永遠に1stディフェンダーが定まらなかった。ちなみに定まらないまま試合が終わる。

27分にグリーズマンが2点目。緩やかなトランジション局面だが、カディスは珍しく走るのが嫌そうな振る舞いであまりにも中盤がオープン。そうなればグリーズマンとルマルが生きるのは当たり前の話で、この2人で決めてしまった。カディスはさっさと帰って酒飲んで寝たい試合になりそう。配置もメンバーも狙いが外れまくっている。たぶんターンオーバー感なんだと思うが。

カディスの攻撃はネグレドがヴィツェルの背後を狙う形が数回。これはヴィツェルが悪いというか、他に選択肢がないスカッドが悪いというか。そして致命傷にはなりそうにないので別にいいかなと。ソシエダ戦までに何らか対策は欲しい。サヴィッチが間に合うということはあるんだろうか。


●前半終了
2-0で前半終了。カディス側の選択ミスもあったし、早めの先制点で集中が切れている面も見えた。アレホは喧嘩するのはいいんだが印象が悪すぎる。


●後半
カディスはチョコ・ロサーノを入れる。イエローをもらったユバ・ディアラを早めに諦めて交代。4-4-2にする。

49分にアトレティコが試合を決める3点目。コケとグリーズマンを使ったプレス回避でデ・パウルからモラタに良い縦パスが入り一気に陣地回復。カラスコが仕掛けて最後はエルモソからどフリーで待っていたモラタへ。カディスの対応も良くなかったが、というかずっとネガトラが良くないんだがいずれにしてもモラタのゴールは良い傾向。

57分にカラスコのPKで加点。ちょいちょい話題になってたけどこれがアトレティコは今季初めてのPKでの得点となる。レヴァークーゼン戦では外したけどな。
カディスはクリス・ラモスとホセマリが出てくる。クリス・ラモスはなんか一生懸命だから好きです


アトレティコは64分にカラスコ→コレア。グリーズマンが中盤に回って5-4-1に。
71分にはモラタ&ルマル→バリオス&レギロンを交代。2人ともよく働きました。特にルマルはこういうスペースがある試合でちゃんと特徴を出せたのが良かった。逆にバリオスはこの日はノーインパクトに終わった。まあ得点が必要な展開でもなかったので。
直後、チョコ・ロサーノの見たことないミドルシュートが突き刺さる。あれは取れない。グルビッチはまたもクリーンシートを逃した。が、アトレティコはすぐにデ・パウルがとんでもないスルーパスをモリーナに通して2戦連続の5得点。86分には久しぶりにドハーティを出場させることもできる楽勝となった。

●試合結果
また5得点。カディスのこの試合の位置付けや準備にまあまあ疑問はあったがそれでも5点はすごい。2試合続けて前半で試合を決めているのも試合数が多かったこの時期にはとても助かった。怪我人多いし

グリーズマンの自由度をさらに高めてラストサードの崩しが安定、カラスコの生かし方の共通理解が深まっている、などの良さにモリーナが決定的な仕事をできていることも重なってどんどん点が取れる。これでソシエダに負けたマドリーを抜いて2位に浮上した。なんとスーペルコパが見えてきてしまった。4位ソシエダとも8ポイント差をキープし、37節の直接対決までに少なくとも3位以内を確定させたい。

カディスはここからマジョルカ、バジャドリードとの試合で、連勝できれば残留に大きく近づく。最終節にすでに降格が決まったエルチェ戦を残しているのも心理的なアドバンテージはある。"最終節引分で残留"というところまで持っていけばいいというのはけっこうメンタルに影響がありそうだ。頑張ってください。


5/3
シビタス・メトロポリターノ
アトレティコ 5-1 カディス
得点者
【アトレティコ】'2 '27 グリーズマン '49 モラタ '57 カラスコ(PK) '73 モリーナ
【カディス】'72 ロサーノ


●ピックアップ選手
グリーズマン
前半の2得点で試合を楽にした。充実しすぎていて手がつけられない。これで今季13得点13アシスト。

モラタ
3戦連発。なのになぜか影が薄い。エンバイェの正当チャージで吹っ飛んだのは笑いました

ルマル
スペースのある得意な試合展開になりグリーズマンの近くで躍動。

モリーナ
2戦連発。デ・パウルとのホットラインで見事。そろそろお休みが欲しいかも

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