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Brainternet

大抵のことはインターネットで検索すれば調べられる現代、
すでに人々はネットの情報を自分の脳の外部記憶のようなものと誤認し始め、
それどころか脳の内部記憶(HDD)に留めておく必要が無いのであれば
いつでも引き出せる外部記憶(クラウドストレージ)として保存しておこうとする事によって記憶力が低下するという事態にまで及び始めている。

脳とインターネットの接続は、攻殻機動隊のようなSF話のようだが、
昨年2017年に南アフリカの大学の研究チームによって実験に成功している。
脳波をキャッチするヘッドギアタイプの装置を用いて人間の脳波をインターネット上にライブストリーミング配信する事に成功し、
脳とインターネットのインタラクティブな可能性を顕にした。
この概念はBrain+Internet=ブレインターネットと呼ばれ始めた。https://forbesjapan.com/articles/detail/17839

テスラ社のイーロンマスクは脳に埋め込んで人間とAIを接続するブレインチップを開発するNeuralink社を立ち上げ
人間の意識、思考、知性といったものをAIが学習し相互利用できるよう進めている。

シンギュラリティの概念を提唱したAI研究者のカーツワイルは、2029年までにはコンピューターは人間並の知性を備え、インターネット、コンピューターと融合した脳を持つ人間が「超人」となる事を予想している。
当初シンギュラリティは2045年と言っていたが、本人によって2029年と改められた。

こうした事は拡張された知識や拡張意識を可能にするかもしれないが、
集合的な統一知性と言えるような、皆が同じような結論にいたり、同じような感覚をスマートに共有するという事になりかねず、
ブレインハッキングの脅威も十分考えられる。

脳波をいじり、気分を変えれば人間の消費行動を操作できるだろう。
映画アバターのような乗り物としての外部ボディの操作も夢ではなく、
思考を覗き見るような脳のプライバシー、セキュリティの問題も出てくるだろう。

禅の高僧の脳波を学習したAIと繋がった人間が、AIによって脳波を操作され、悟りの境地を体感することが出来るだろうか?

誰かの知性や経験がオープンソース的にクラウドにアップロードされ、バーチャルに体験共有される世界にログインしっぱなしの人間が全能的な錯覚に陥り、気付けば映画マトリックスの世界のように、本体は眠りながらリアルな夢を観ているという世界に到達しかねない。

苦しい現実よりも理想の幻想に没入していたいというサイバネティックな引きこもりが脳波で動く車椅子で生活しているといった破滅的な未来への警鐘は今までもあった。

これまでに無い未知の経験にワクワクしながらも、
私達は私達のあるべき姿、
あるべき精神、倫理の在り方を
「合理的な大多数」
などに依らず、
自ら考え抜いていく必要に迫られていると思う。

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