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【インタビュー】沖縄から総合型で早稲田社会科学部へ

こんにちは。
沖縄県那覇市で大学入試の指導をしています、総合型選抜専門塾GAL(ガル)です。
地方に住む高校生が、人生の可能性を広げる手段として「総合型選抜」に挑戦できるよう、情報発信をしています!

「総合型選抜インタビュー」のシリーズでは、沖縄から総合型選抜で大学進学した先輩たちを紹介していきます。
学生たちのロールモデルになれれば幸いです…!

学生紹介

在籍:早稲田大学 社会科学部3年
出身:熊本県立菊池農業高校
出願時テーマ:動物とヒトが共生する世界を目指して
他合格大学:慶應義塾大学法学部、慶應義塾大学環境情報学部、早稲田大学文化構想学部JCULP、関西大学政策創造学部

2024年4月現在

受験を振り返って

ーまずはどんな高校生活を送っていたか教えてください!

私の生い立ちとしては、生まれてから沖縄や関西、熊本など色々なところを転々としながら過ごしていました。

中学生になって、3年生から高校1年生までをカナダの田舎で過ごしていました。

普通教科と馬学を学びながら大自然に触れる中で、農業と畜産に興味を持って、熊本の農業高校に進学しました。毎日朝5時に起きて、飼養管理をして、家畜に向き合い作物を育てる生活を送っていました。

ーかなり変わった学校生活だね!

ーそこからどうやって大学進学することに決めたの?

高校2年生の年明け頃に、色々と悩み始めました。

最初は就職をしようかと思っていたのですが、自分自身も学校の先生も、本当にそれでいいのかと悩み始めて、まずは日本中、とにかくたくさんの大学を調べました。

これ以上畜産や農業を極めたかったわけではないので、農業や畜産と掛け算することができる分野を探しました。
多方面で検索をかけて、早稲田の国際教養学部に行きたいと思うようになり、「大学へ進学しよう」と決めました。

ー先生に相談もしてみたの?

しました。

あまり高偏差値帯の大学に進学する人がいない高校だったので、目が飛び出るくらいびっくりしていました笑

ー受験を決めてから、志望校は変わっていったのかな?

進学こそ決めたものの、普通教科をほとんど勉強していなかったので、本当に自分に受験ができるのかという問題が発生しました。

そこからまた受験方法をたくさん調べまくって、総合型選抜を見つけました。

でも、最初は自分にできるとは思っていませんでした。
ネットでたくさん調べても、私の持っている実力や実績は到底かなうものではないと考えていたので。

それでも母も一緒に色々な人に話を聞いてくれて、だんだんと自分にもできるかもしれないと思うようになりました。

それで、5月くらいに総合型で受験することを決めました。

ーとにかくめちゃくちゃ調べまくったんだね。

行きたいと強く思っていたからこそ、情報に辿り着くことができました。

元々は一般入試か、高校からの推薦しか入試方法がないと思っていたので、あの時期がなければ、今の私はいないです。

ー思いがあるからこそたどり着いた、その通りだね。
ー特殊な経験も多いと思うけど、志望理由書はどのような形になったの?

まず志望理由書に書けるような活動としては、子ども食堂のボランティアや寮食堂のフードロスプロジェクト、フードロスをテーマにした県内の英語スピーチコンテスト出場などがありました。県内で平和大使の活動もしてましたね。

高校生活でも、SDGsとか環境問題に意識を持って取り組んでいて、循環型農業の模索・提案・実施を繰り返していました。

どれも農業の文脈だったので、この経験を活かして、それぞれの大学にマッチさせる形で志望理由書を書きました。
例えば慶應SFCだったらデータドリブンを用いて農畜産業の問題にアプローチする、慶應法学部だったら農産物を持続的に保護できる公共政策の立案・提案者になる、早稲田の社会科学部だとデータドリブンの文脈だけでなく分野を超えた学びも掛け合わせました。

でも、どれも動物とヒトが共生できる未来を実現したいなという思いで一貫していましたね。

ー受験を振り返るだけでも、すごい濃い話が聞けました…!

今何してるの?

ー大学3年生になりましたが、どんな2年間を過ごしましたか?

農畜産だけでなく、興味を持った分野に飛び込んでいきました。

実は、今はアジアの諸問題に興味を持っています。

南アジアとか東南アジアを中心としたの授業をたくさん履修していて、地理や文化、歴史を学ぶと点と点が繋がるように色々な事実が見えてくるのが面白いんです。実際タイにも行ってみて、環境や食の文脈でも刺激的なことが多かったです。

あとは、課外だとすずかんゼミに入ったり、U23サミットの運営をしたり…あまりこだわらずに、フットワーク軽く色々やっていました。

ーぜひこれからの展望も聞かせてください!

今は、将来は税関のハンドラーになりたいと思っています。
警察犬や自衛隊警備犬、麻薬探知犬などの犬を連れている職業のことです。

でもファーストキャリアの部分で悩みもあって、現役・引退したハンドラーを繋いでいただいて、話を聞いてみている感じです。

あと、動物倫理を勉強するために大学院進学も考えてます。

受験生時代とは興味分野も考えていることも半分以上変わりましたが、幅広く学んで知ったからこそ、今は違う方向でも頑張ることができています。

沖縄の受験生へ

ーちなみに、地方から受験してよかったなと思うことはありますか?

んー、たしかに地方の方がきっかけは多いと思います。

でも、やるかやらないかの部分では同じ状況なので、あとは自分次第ですね。
そこには都市部も地方も、どっちが優位とかはないと思います。

ただ唯一、地方だと「地域枠」で入試を受けることができるので、そこは安心材料になるというか、焦りは緩和されました。

ーでは最後に、受験を控える高校生にメッセージをお願いします!

大学に来て、それをどう受け止めるかは人それぞれです。

私は大学生になってよかったと思うことはたくさんありましたが、早稲田に入ってよかったかどうかは、自分で付加価値をつけることができるかどうかの問題だと思います。どんな授業やゼミを履修するのか、どんな課外活動をするのかは自分で決められます。

私は大学に通って、大卒の資格と教員免許を取得することができますが、それまでです。
今までの、そしてこれからの知識や経験は自分で手に入れたものだと思っています。

大学に通うことを迷っていたからこそ、今、状態を俯瞰しながら、こういった生活を送っています。

大学へ進学することを、特定の大学に通うことと捉えずに、「大学生生活を送ることだ」と捉えると、よりたくさんのことを吸収できるようになると思っています。

充実した大学生活が送れるよう、願ってます。

ー貴重なお話、ありがとうございました!

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