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駅伝のすゝめ

 皆さんは駅伝ということを聞くと何を思うだろうか。各チームの選手が走り、ただ襷(たすき)を繋いでいくだけ。そう思う人が多いと思う。だが、魅力は?そう聞かれるとどうだろうか。そこまで詳しく答えられないだろう。今回は駅伝のどこに魅力があるのかをみていきたいと思う。

 私が思う駅伝を見ることの魅力の一つは、激しい順位変動だと思う。他の陸上競技、例えばマラソンなどでは一人で走るので順位変動は起きにくい。一方で、駅伝は走力の違う複数の人々が走るので、それぞれの区間で必ずと言っていいほど順位変動が起こる。このことは皆さんが4×100mリレーの方が単なる100mより興奮してみられることと同じだと思う。だが、駅伝は距離が長い。だからこそ、より面白くなるのだ。
 あくまで主観だが、私が見てきた駅伝の中で、やはり距離が長くなればなるほどそれぞれの区間での順位変動が多くなるので、面白くなってくると思う。例えば、出雲駅伝(距離42.195km)よりも、箱根駅伝(距離 217.1km)の方がドラマが生まれやすい。出雲駅伝のような距離が短い駅伝では、一人が抜ける人数は限られている、抜けたとしても4人ほどだろう。ただ、箱根駅伝の場合は一区間で20人抜いたという記録もあるし、6人や7人抜く人は毎年のように出てくる。

 もう一つの面白さはテレビ中継だとよく伝わるのだが、アナウンサーの話し方だろう。このことは他のスポーツでも言えることかもしれないが、アナウンサーは絶えず話を進めていくし、大会によっては感慨深い表現、面白い表現も出てくる。例えば、「フレッシュグリーンの風に動じなかった鉄紺のユニフォームは鋼の如し(第95回箱根駅伝 往路小田原中継所)」、「柏原に限界という二文字はないのか(第88回箱根駅伝5区)」「当時連覇をしていた日体大は雲の上の存在だった。まさに青山学院大学はその雲の上の存在になりました(第93回箱根駅伝 大手町)」などがある。例が箱根駅伝だけになってしまったのは申し訳ないが、できれば、そういうことにも気にかけながら、駅伝を見て欲しい。

(高校1年生)

Photo by しん0726 on 写真AC

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