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著者インタビュー『 仲よくなれる!授業がもりあがる!密にならないクラスあそび120!』(樋口 万太郎先生・神前 洋紀先生)


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いま、学校現場では拡大するコロナ感染を防ぐために、検温や手洗いの徹底、児童同士が密になりすぎないようにすることなど、日々、先生方は大変な思いで仕事をしている状況だと思います。

授業や行事も密にならないように気を配る一方、子どもの「遊びたい!」「楽しい時間がほしい!」という気持ちに対して、ガマンをさせないといけないことを切なく感じている先生方の嘆きがSNSなどにあふれています。

こうした状況に対して、日々の学校生活が子どもにとって楽しくて明るいものにできるよう、短時間で密にならずにできるクラスあそび集を樋口万太郎先生と神前洋紀先生が発刊されます。

お二人の新刊『仲よくなれる! 授業がもりあがる! 密にならないクラスあそび120!』の内容を皆様により深く知っていただくために、著者の樋口先生、神前先生にインタビューを行いましたのでご紹介させていただきます♪     

▼ 『仲よくなれる!授業がもりあがる!密にならないクラスあそび120!』

樋口 万太郎・神前 洋紀 編著、定価=税込1,980円、A5判・216ページ、2021年1月刊

https://amzn.to/2XiI0Fa

▼ 目次

第1章 密にならないでできる! お互いを知って仲よくなるあそび!
第2章 密にならないでできる! 楽しくてクラスの雰囲気がよくなるあそび!
第3章 密にならないでできる! 体を動かすあそび!
第4章 密にならないでできる! 創造力や発想力で楽しむあそび!
第5章 密にならないでできる! 教科の学びを楽しむあそび!
第6章 オンライン授業に役立つ! オンラインでこそできるあそび!


学校再開後の子どもたちは、友だちに会えた喜び反面、ストレスも・・・・。


― 学校再開後の子ども達の様子で何か変化はありましたか?また、先生がご覧になって「ちょっと気になるな・・・」といったことはありますか?

(樋口先生) 久しぶりに子どもたちはリアルで会えることに喜びを感じていました。

ただ、学校ではマスクの着用、ソーシャルディスタンス、手洗いなどこれまでにないルールができていました。

子どもたちもそのルールについて、「仕方ないな」と理解を示しているものの、これまでの学校生活とは違う様子にだんだんストレスをためていっているように見えました。
(神前先生) やはり、喜び反面ストレスもあったように感じます。

友だちと会って話すという、これまで当たり前だったことへのありがたみを感じる一方で、ソーシャルディスタンスという新しいルールができ、どのくらいの距離感をもてばいいのか分からず、不安になったりストレスを感じたりする子もいるように見えましたね。


先生方はコロナ対策には特に気を配っている。でも同時に先の見通しが立たない今の状況に不安も感じている


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― 今現場で先生方が一番気をつけていらっしゃること、不安に感じていらっしゃることはどんな事でしょうか?

(樋口先生)1番気をつけていることはやはりコロナ対策です。

これまでと違い、先行きを見通すことができない今に子供だけでなく、教師も不安を抱えています。コロナ対策のため、行事も削減されています。

行事を楽しみにしていた子、行事によりクラスの団結を高めようとしていた先生にとっては、かなりの大打撃です。
(神前先生)消毒や手洗いなどコロナ対策に1番気を付けますよね。

とはいえ、休校期間に進めることのできなかった授業を終えることができるか不安を感じる先生もいるようです。

ただ授業を終わらせればいいというわけではなく、足りない時数の中で、いかに子どもたちに力をつけるかという責任感から来る悩みです。


当たり前だったことが当たり前でなくなった今、変化を楽しむマインドセットが大切!


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― コロナによって、様々な面で今までの当り前が当たり前でなくなってしまいました。そうした中、子ども達のために学校現場はどのように変わっていくとよいとお考えですか?

(樋口先生)今できることを精一杯するしかありません。

やはり先行きを見通すことができない今、子どもたちとともに作り上げていくということが大切だと考えています。

そうすることで、未知な状況でも対応できる子達に育てていきたいものです。
(神前先生)加えて、変化を楽しめる心が大切だと感じます。変化の激しい世の中になった以上、当たり前や正解はすぐに変化します。

なので、先生は時代の流れに敏感になり、ちょっと先の未来を見据えつつ今を楽しむことです。

見えない未来に不安を感じるより、見えない未来にワクワクできる。そんなマインドセットが大切だと思ってます。


子どもたちの笑顔がいちばん!笑顔のパワーで曇りがちな心もパッと明るくなる!


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― 本の中のあそびを実践されて、子ども達の変化や、素敵なエピソードがありましたら教えていただけますか?

(樋口先生)子どもの笑顔を見ることができるということです。当たり前と思われるかもしれませんが、マスクをしている今、なかなか子どもたちの表情を読むことが難しくなっています。

それでも、あそびを実践している中で、マスクをしていても「笑顔」とわかるくらい子どもたちが楽しんでくれました。

その様子をみて、教師である私もとても嬉しくなります。
(神前先生) やっぱり「笑顔」ですね。

あそび自体の楽しさから生まれる笑顔。友だちと心がつながった喜びから生まれる笑顔。「あ、分かった!」と学びの発見から生まれる笑顔。

いろんな笑顔と出会うことができました。不安やストレスで曇りがちな心を、パッと明るくさせる笑顔のパワーを改めて感じることができました。


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― 樋口先生、神前先生、どうもありがとうございました。

先生方のお話をお伺いしまして、子どもたちは、どんな状況であっても、つながりを求めているのだということがよくわかりました。

また、子ども達の素敵な笑顔というのは、先生方にとって何にも替えがたいものだということを感じました。

今回の本に載っている「あそび」を活用することで、オンラインもリアルでも、子どもたちが学校や学級に自分の居場所を見つけ、仲間をつくり、そして安心して学べるようになることを心から願っています。

120のあそびのアイデアの中に、皆様のクラスにもぴったりのものがきっと見つかると思います。このあそび集をヒントに、この先どのような状況になっても、皆様のクラスが子ども達の笑顔いっぱいでありますように!


新刊!『仲よくなれる!授業がもりあがる!密にならないクラスあそび120!』

樋口 万太郎・神前 洋紀 編著、定価=税込1,980円、A5判・216ページ、2021年1月刊

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著者プロフィール

樋口 万太郎(ひぐち・まんたろう)

大阪府公立小学校、大阪教育大学附属池田小学校を経て、京都教育大学附属桃山小学校に勤務、現在に至る。

全国算数授業研究会 幹事、関西算数授業研究会 会長などに所属。学校図書教科書「小学校算数」編集委員。

主な著書に『子どもの問いからはじまる授業!』(学陽書房)ほか多数。


神前 洋紀 (かみまえ・ひろき)

公立小学校教諭を退職後、鹿児島県立公立小学校非常勤講師として教壇に立ちつつ、「」No name schoolを設立。

「大人も子どもも関係なく『生きる』を応援し合う」社会を目指す。フリースクールとしての活動をしつつ、オンラインサロンや親子オンラインスクールcoco-withも運営する。

※「」No name schoolは、子どもたちが一人ひとり自由にその場所の意味をつくっていくという意味を込めて、あえて「」の中を空白にしています。


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