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公務員と起業家の二足の草鞋を可能にする人間力【LDLバディ対談 西 栄一郎さん】

僕の所属しているオンラインコミュニティLDLで行われているメンバー間の対談。今回は奄美大島に住む西栄一郎さんとのバディ対談です。

西さんの本業は消防士。そのかたわら、奥さん名義で不動産投資を行なっています。そして、2023年に入って一棟貸しゲストハウスをオープン。このゲストハウスへのチェレンジが西さんの中でもターニングポイントだったようで、今回はそこのところを中心に話し込んでいきました。


チャレンジしてみえたアパート運営とゲストハウス運営の違い

ゲストハウスの前までの不動産投資は、アパート運営。地域に居住する人へ向けての賃貸で、どちらかというと副業というニュアンスが強いものです。しかし、観光客向けのゲストハウスとなると、同じ不動産業でも全く違う様相になってきます。

toC向けのサービス業としての側面もあり、実際にブランディング、広報、営業活動などアパート運営のときには起こらなかった課題が次々と湧いて出てきます。西さん自身も実際に運営するようになって、さまざまな課題に直面しています。そのようなお話を聞いていく中で、西さんの中にアパート運営時にはなかった企業家精神のようなものを感じました。


観光地としてはネームバリューのある奄美大島でも、お客さまが勝手に降って湧いてくるわけでもなく、観光地だからこそ競合も多く、中途半端な施策では埋没してしまいます。

離島ということでロケーションはどこを切り取っても抜群。よりロケーションの良さを追求するためには、住宅地以外を切り開いて造成し、建築する。そういった取り組みは建設業を本業とする事業者に後塵を拝するようになってしまいます。個人的にも、その競争に参入するということは値下げ合戦に参戦することのような感覚を覚えました。

西さん自身も自分自身にしか出せない強みは模索しているようで、サポートメンバーと学び取り組んでいるところです。


素直であるということが変化を促す。そこに生まれる大きな便益

現在の西さんは50代前半。とかく変化を嫌う傾向のある地方で,公務員という仕事。それだけを聞くとよくいる厄介なおじさんになってしまうのがマジョリティだと思うのですが、西さんからは、新しいもの・より良くなるために必要なものを積極的に学び吸収しようとする姿勢が強い。そんな印象を受けました。

また、お話の中で「チームで〜」「メンバーと〜」という言葉がよく出ているのも印象的で、自分のできることできないことを理解し、周りに頼れる人、支えたくなる人間性を醸し出してる人なんだろうなと。これも年を重ねるほど無くしてしまう人が多いものではないでしょか。

こういった西さんの人間性の根幹にあるのは「素直」さ。バイアスに引っ張られずに意見を聞き入れる思考の柔軟性だったり、できることはまず実行してみる率直さだったり、年齢に関わらずに人に頼れる姿勢だったり。そういった人間性に人が集まってくる。改めて、素直さのもつ力というのを痛感しました。


能動的な経験こそ資産になり、自己形成につながる

ただ、素直なだけでは流されやすく自分がない人間になってしまう側面も。
しかし、西さんの場合は、まず自分自身のがどういった人間でどうありたいか、という芯があります。自分自身を過評価せず、俯瞰してみる。これもある意味での素直さで、これはさまざまな経験を積んできたからこそ出来上がったものだと思うのです。

高校までは離島暮らし。大学では福岡、卒業後は九州内で働いたこともあるが、気候も違う石川県での期間工も経験し、調理の仕事に従事したこともあるそうです。それから、帰郷し消防士になるも副業での不動産投資。人生の時々でマイノリティになり硬質化する価値観を揺さぶり続けた経験。これが自分の自我をしっかりとしたものにしてきたのでしょう。

年を経ていくことで失っていくもの。自分の経験外にあるものへの感度や興味。真摯に学ぶ姿勢。それを素直に取り入れ実践する行動力。このような(自己資金での)能動的な経験は蓄積され自己資産になる。そして、このような行動がこそ若い世代の人に見せるべき姿なのだと思うのです。




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