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人生劇場:運営メンバーによる2020年度ふりかえり

2020年5月から始まった人生劇場は、主に澤正輝(スタッフ)、村上晴香(2020年度インターン)、中尾優奈(島前高校生)、松岡都祈(島前高校生)が運営してきました。その他にも沢山の方の協力の元で、約1年間続けることができました。本当にありがとうございました!
今回のnoteでは、2020年度を運営メンバーでふりかえった様子をお届けします。

運営メンバー、になるまで


村上:当初、始めた頃は、どんな気持ちで参加してたの?参加っていうか、唐突でしたよね。「近くにいたから」みたいな。(笑)「この生徒がいい!!」とかじゃなくて、なんとなく私とそれぞれ2人(優奈と都祈)が仲良いというか、よく話してて、みたいな。なんででしたっけ。

中尾:私、覚えてますよ!学習センターで、友達と喋ってたら、村上さんから「やらな〜い?」って声かけられて。入った当初は、確か6月ぐらいで、自粛期間明けで、何もできなくて、やってることもなくて。私はたぶん、やることを探してたんです。求めてたんですよ。

村上:あ、そうなんだー!

中尾:でも、自分からは動きにくいなー、みたいな。何かないかなーみたいなことを心のどこかで思ってた時に、「人生劇場やらない?」って言われて。たぶんそれが嬉しかったのと、ちょっと言い方変だけど、満たされたっていうか。欲求が満たされたみたいに思ったから、やろうかなって思って。

色々考えるのは普通に楽しかったし、参加するのも面白かったです。何か他のプロジェクトとかだったら、ちょっとやりたくないなって思う時がちょくちょく来てたけど。(笑)

人生劇場のことは、今でも全然ムラなく継続して出来てるなあって思います。

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島前高校生の中尾優奈ちゃん。島前地域(西ノ島)出身の彼女は、「人生劇場とは?」を真っすぐに見つめ、問いかけ続けてくれた。

村上:都祈ちゃんもいいよ〜って言ってくれたんだよね確か。

松岡:私が普段から個人でnoteに文章を書いてて。それで「人生劇場のレポート書いてみない?」みたいな感じで、そこからかなぁ。
一番最初、山代生さんの回を書いて、それが最初で、次にもつながっていったような。

村上:その時は、どんな感じだった?

松岡:最初は「note係」みたいな、レポート書くだけで、人生劇場の日に来て、書いて、村上ちゃんに提出する、みたいなそういう感じかなって思ったら、運営メンバー!っていうふうにだんだんなっていって。(笑)
レポート役っていうよりは、人生劇場を運営するメンバーの一部、みたいな感じになってて。でも途中でレポートっていうとこからちょっと離れて。山代生さん、その次に勇木さん。で、その次はもう何ヶ月もあとになってしまって。11月くらい。

時間が空いて、なんか、あーやばいなーと思いつつ、何かその、レポートなのか、私の書く(文章)なのか、みたいな。山代生さん、勇木さんときてて、私には、録音したものを書き起こすとか、インタビュー形式にするとか、キレイな感じのレポートにするのが出来ないんじゃないかなと思って。

人生劇場は、定期的に自分が書けるテーマのものが来るわけじゃないし、どうしよっかなーと思ってたけど、「こういうテーマじゃないとレポートが書けない」みたいなのを思い込んでるところもあって。
でもこう、一回人生劇場を聞いて、自分の感じたことをそのまま書くっていうのであれば、芸術的なテーマの人じゃなくても出来るなっていうのはちょっとずつ思って。レポート書けそうだなって思いました。

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島前高校生の松岡都祈ちゃん。言葉を連ねていくことが得意な彼女。感受性が豊かで、人生劇場らしさをかたち作ってくれた。

村上:運営チームとかって普通もっと固定的じゃないですか。でも自分たちはすごい柔軟に動いてきたなって感じがめっちゃしてて。

長岡未紗ちゃん(島前高校卒業生)とか、齊藤みずもさん(スタッフ)とかも、毎回ミーティングに参加するわけじゃないけどメンバーにいる、みたいな。「あ、今日来れない?いいよー」みたいなのとか(笑)、じゃあこれ緩くやってこっか~みたいなそういう在り方めっちゃよかったなって。負担にならないし。

それこそ恭介(島前高校生)が写真撮ってくれたりとか、彩加ちゃん(島前高校生)がレポート書いてくれたりとか。ひろよさん(スタッフ)がポスター作ってくれたりとか。そういうのがいいなあって。

澤:めっちゃ色んな人が関わってくれてるよね。

一同:そうですよね~(感謝)

何度も何度も話し合って、少しずつ「人生劇場」ができていく


村上:そうですね、それで2人が入って、その後何をしてたっけ?

中尾:何回か、普通のミーティングしませんでした?ミーティングっていう感じのミーティングをした気がします。何か、土間で、紙並べて…

一同:ああーー!!

澤:そういう事やった時期もあったねえ!

村上:すごいやってたそういうこと!

中尾:最近全然やってないけど。あれ何でしたっけ?

村上:何だったっけ…。あ、大切にしたいこと書いたりとかか。
たぶんあれ、コンセプトとアバウトが出来たから、最近そんなにやる必要なくなったと思うんですよね。

澤:そうそうたぶんね、人生劇場って名前はあるけど、人を呼ぶ基準があるわけじゃないし、それぞれの「面白い」も、ちょっとずつ違ってたりしたから、そこをこう、何か、会話を繰り返ししてたよね。

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写真は実際にミーティングで使用したワーク。人生劇場で大切にしたいことは何か、みんなのそれぞれの思いや考えを何度も繰り返し話し合った。


村上:そういう時期があって、そっから、コンセプト決めようみたいな流れになったんですよね。あれ何で決めようってなったんだっけ?

中尾:私が決めたいって言ったからです。お父さんに人生劇場のことを言ったら、「(人生劇場って)なんなの?」って、もっとわかりやすくしないとダメ、みたいに言われて。それで悔しくて、腹立っちゃって。(笑)
決めてやるわ!!と思って、「コンセプト的なの決めませんか?」って提案しました。

村上:懐かし!じゃあ、お父さんありがとうだね、今となってはね。

中尾:ですね。(笑)それで、その提案をしたときに、「いいよ!」ってみんなが言ってくれたのがすごい嬉しくて。良かったって思いました。

3か月くらいやってましたね。いやほんっと、頑張りましたよね!

村上:頑張ったよねえ!めっちゃ頑張りましたよねあれ。
しかも結構、その時から、だんだん澤さんがいい感じの伴走をしてくれて。それまでは、「澤さんがいないとムリ!」みたいな感じだったのが。それで私たちが結構、主体的に(考えることができた)。

澤:もうだって、いいチーム出来てんだもん。(笑)

一同:(笑)

村上:そうそうそう。めっちゃ3人でやったよね。で、それで気づいたらドキュメントに澤さんの赤入れみたいなのがが入ってて。(笑)「あっ、やってくれてる…!」みたいな。(笑)「アイデア出してくれてる…!」みたいなね。

中尾:しかもそれ(澤さんの赤入れ)がめっちゃ的を射てるっていう(笑)

村上:そうそう。(笑)ちゃんとまとまったね。ストンと落ちた。今すごいあれがあってよかったなって思う。共通認識っていうか。

松岡:あれで人生劇場の軸が固まった気がする。

村上:たぶんあのプロセスが良かったんだろうね。みんなで話し合ったからこそ、みんなの中で共通認識とれたなって感じする。

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人生劇場のポスター。使用している写真は、島前高校生の高橋恭介くんが撮ってくれたもの。更に、ロゴは卒業生の長岡未紗ちゃんがデザインしてくれました。

ゲストへの"お礼"も込めたレポート


中尾:え、そのあとはー…。そのあとは、何かあれじゃないですか。毎回レポート書くっていうのを、導入した。

村上:あっ、やったね。そうだ。何か、レポートある回とない回があると、ゲストに対して失礼だよねって話になって。とにかく短くてもいいから全員分書こう、みたいな。
そっから(1月ごろから)ちゃんとレポートやってるよね。奇跡だよね。ほんと、みんな、お疲れさまって感じ。

澤:なんだかんださっき見たら、10本出来てた。だから30回のうち10回はレポート出来てるし、後半はほとんど出てる。

村上:来年ライター増やしたいね。

中尾、松岡:うんうん。

中尾:1人が書くのもいいけど、聞きに来たみんながそれぞれ心に残ったフレーズをあげる、みたいなのもあっていいかな。

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村上:ライターでいうと、彩加ちゃん来てくれたのは、すごい大きいよね。

中尾:どういう経緯でなったんですか?

村上:みずもさんの『やってみたい会議』で、彩加ちゃんが「文章書くの好きです」って言ってたから、「えっ!(ライター)やってよ!」って(笑)。そこから結構時間は空いたんだけど、「次の人生劇場、ライターやってみない?」って言ったら、「やりたいです!」みたいな感じで言ってくれたんだよね。彩加ちゃん良かったよねえ!

一同:うんうん。良かった。

チームみんなでボールを回す


村上:そうねぇ、私的には、「ファシリテーター」をやる時はもう毎回怖すぎて。(笑)
私にとっては、都祈ちゃんみたいなあり方って難しくて。やっぱ「自分でこの場を回さなきゃ!!」みたいな。「いい質問しなきゃ!」みたいな。

私がやる前はずっと澤さんがやってて、澤さんのを見てたから、「え、、?私こんな質問出せん出せん。」みたいな。(笑)澤さんのを真似しようとしてもたぶんできないから、どうやったら自分らしいファシリができるかなっていうのを毎回、超ビビりながらやってた感じがしますね。だって澤さんってもうその道の、プロやん。(笑)話を聞いたあとに抽象化して、また別の側面から質問して、話の流れを作る、みたいなこととか。「もうぜっっっったいむりぃ!」みたいな感じだったから、じゃあ自分らしいファシリはどんなのだろう、っていうのはすごい悩んだ。

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インターンの村上晴香。この記事を編集している者です!笑
人生劇場から沢山のことを学ばせてもらいました。本当に感謝です。

でも今は、決まってない場のあり方みたいなのが、なんかすごいいいなあと思って。そっちの方が面白いですよね。「今日はこの学びです!」とか「この流れです!」って決まってるものって、別に今私がいる意味ってあんまないなあって。私一人でも欠けたら全然場の雰囲気が違う、とか、それぞれがいるからこの場が成り立つみたいな、そういう場って、めっちゃいいなあって思ってて。それこそ、絶対AIに代替できないものというか、なんか人間臭い感じがするなあっていう。

中尾:私も来年度はファシリ、ちょっとやりたいな、挑戦したいですね。

村上:おお!!なんかさ、人それぞれ色が結構出るからめっちゃ面白い。みてみたい。全然違うと思う、みんな。

一時期、澤さんにボールが集まりすぎて、あーやばい、みたいな。
そっからだんだん私とか、優奈も都祈もちょっとずつボールを持てるようになったのが、すごい良かったなって思って。

澤:うんうん。そうねー。ボールも持たなくていいし、当日の案内人もやんなくていいから、本当にいち参加者になれる。

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学習センタースタッフの澤正輝さん。伴走のプロフェッショナルで、人生劇場チームを軽やかに支えてくれている。

村上:澤さんのファシリ…確かに最近してないですね。

澤:ほぼしてないよ今。引退引退。(笑) 

多様なゲスト、オンライン/オフラインを駆使した多様な在り方


村上:でもやっぱあの円(ゲストと観客の円)がいいですよね。
(円だと)ゲストの方も、1人1人の観客の顔もちゃんと見えて、間とかもあるじゃん。その子の表情とかもすごい鮮明に見えるから、それがいいなって思って。

澤:あの円はいいよね。

村上:照明の感じもいいですよね、土間の雰囲気がいい。
まあでもやっぱり、オンラインもオフラインもあるっていうのがすごいんですよ。

中尾:オンライン、増やしたいんですよ私。もっと色んな場所から参加出来たらいいなって。

村上:それを何かうまく、バランスよくじゃないけど、どっちもやれたらいいよね。

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オンラインで行われた人生劇場。離島でも、こうして全国からゲストが参加し、繋がることができる。


村上:最近は、運営メンバー以外の人が、「この人(ゲストに)どうですか?」って言ってくれるようになったのが、すごい大きいなあって。
自分たち以外の場所で、そういうのが出てきてるのがすごいなっていう気がして。

中尾:やっぱり地元編も増やしたいですよね。島前編。それこそ一年生も入ってくるから、地域の人とつながりやすいかなと。

村上:島内生の親御さんとかね。やってみたい。みんな興味あるだろうし。

ゲストが1人来て、その知り合いとかも来るようになったらいいですよね。フィーバーが来ますね!そこまでいけたらいいなあ。
でも初年度で(人生劇場が)ここまで来たのすごくないですか?

澤:すごいと思うよ。 学習センターの立派な柱になったよ。

村上:これからよりこう、開いていけるといいですね、地域に。

「人生劇場」という名前


村上:覚えてますかね、澤さんが、人生劇場の参考になるよって言って見せてくれた本(『プレイフル・シンキング:働く人と場を楽しくする思考法』)に、「いろんな役割の人がいる」って書いてあって、、みたいな話をしなかった?

一同:ああー!してたしてた!

村上:照明する人がいたりとか、ドリンク運んでくる人がいたりとか。何か、それにちょっとずつ近づきつつあるなっていう感じがするんですよね今。

澤:近づいてるよね。リアル劇場になってきたよね。

村上:「人生劇場」っていう名前が良かったなあ。スライドがあって、決まった流れで、その後に質疑応答するのって、もう全然違うなっていう感じがしますよね。私的にいちばんよかったなと思うのが、「人生劇場」っていう名前だなあと思ってて。

それが原点で、立ち戻れるっていうか。これは「劇場」なのかな、みたいな。そういう意味で、「人生劇場」っていう名前があって良かったなあっていうのをすごい感じるというか。そっからベルとかも生まれたし。

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もっと劇場感を出したい!と運営メンバーで盛り上がり、始まりと終わりのタイミングでベルを鳴らすことに。今ではこのベルが人生劇場名物になっている。

中尾:都祈ちゃんもすごい劇場にこだわってたもんね。

松岡:ですね〜。(笑)

澤:劇場から生まれたものはたくさんあったね。「ファシリテーター」への違和感ひとつとってもね。

村上:たしかに。この前の都祈ちゃんの人生劇場レポート、良かったーー。

今回、わたしはファシリテーターをつとめさせてもらった。
ファシリテーターというより、案内人、だろうか。
司会者、進行役、仕切り、というと、もと引いた線に毎回とん、と話を戻して、なるべくブレないようにしていく作業のようなイメージがある。
それだとプツプツ切れたり、引き出せなかった言葉があるとおもう。
置き去りにして、次に進んでしまうことになる。それは寂しい。
案内人のような、みちびいていく、
だけれどもずっと先頭に立っているわけではなく、
ときには後方に、消えたり出てきたりしながら、
またときには別の誰かが先頭で導くことだってあるかもしれない。
そうやって移り変わっていくこともできる気がする。

(都祈ちゃん執筆の人生劇場レポートより引用)

松岡:「劇場」って名前、「人生劇場」っていう名前だったから「こうでもいいよね」みたいなのが話せたし、広くなった。

村上:一時期めっちゃ「『劇場』感出そう」で盛り上がった時期あったよね(笑)。信じられんぐらい盛り上がってた。

中尾:あった。幕とか言ってた。(笑)

澤:ライティングとかね。(笑)

村上:次は、やっぱり、めいちゃん(島前高校生)のお菓子とか、来るといいなっていう話を!

松岡:ああー!そうそうそうそう!やろう!

村上:コロナであれだけど、飲み物とか何かそういうのがあってもいいなっていう。例えば、始まる前の、前座みたいな感じで、場を温めるポップコーン的なね、あったらいいな。そういうのもいれたいね。
色んな人の特技が活かせたらいいね。例えばデザイン好きな子とか、もしいたら、印象に残ったシーンを絵にしてもらうとか、そういうのもありだなーって。

澤:まだまだやっぱだから、進化していけるね。

村上:進化していける気がしますね。

だけど何かそれを「やるぞー!!」って感じじゃなくやれるのがいいですよね!

中尾:確かにー!

村上:それがいい、1番!(笑)

澤:それがいいよね。何かこう、カチッと「これを作るぞ!」って決めてそこに向かって走ってる感じはないもんね。

村上:ないですね。何か毎回「次のゲストどうする~?」って。(笑)
「やばいあと1週間なんだけどー!」みたいな。(笑)

澤:会話変わってないもんね。(笑)

一同:(笑)

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以上、2020年度人生劇場ふりかえりミーティングの様子をお届けしました!

今年度最初の人生劇場は4月15日です!お楽しみに!


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