最終的に同意を得る心理テクニック~相手がイエスと答える質問を繰り返す「イエス誘導法」とは?~
こんにちは。ガクセイメディアです。
皆さんは、セールスマンとの電話でこのような話の流れになった経験はありませんか?
「いやいや、私は勧誘の電話ってわかった瞬間すぐに断るわ」
と考えた方、尊敬します。笑
私も勧誘の電話はすぐに切りたい派なのですが、切るタイミングや断るタイミングがなかなかつかめなくて「えぇ、」や「はぁ、、」しか言えなくなる、ちいかわ化が起きます。
セールスの電話を思い返した際、よくよく考えたら「はい」で答えられる質問が多いなと感じませんか?
これは、営業マンが使う心理テクニックで「イエス誘導法」と呼ばれます。相手が「イエス(はい)」と答えてしまう質問を繰り返すことで、最終的に同意を得る、という仕組みです。
今回はこの、「イエス導入法」をご紹介しようと思います。
イエス導入法の原理
イエス導入法には、「一貫性の原理」が関係しています。
人間は「自分の発言や行動には一貫性を持ちたい」という心理を持っており、これを一貫性の原理と呼びます。イエス導入法は、イエスという肯定的な態度を取らせることで、最後まで肯定的な態度でありたいという一貫性の原理を応用した心理テクニックと言えます。
イエス導入法の注意点
イエス導入法は、相手が「イエス(はい)」と答える質問であれば何でも良い
というわけではありません。イエスには3種類あるので、その違いを理解していないと効果的なイエス導入法は難しくなります。
1.相槌のイエス
「えぇ」「まぁ」「うーん」などは、相槌のイエスです。これはイエス導入法の「イエス」とは違うので、注意が必要です。相槌の後に本題を切り出しても断られる可能性が高いためです。
2.世間話のイエス
世間話のイエスとは、本題とは異なる世間話の中での「イエス」のことです。世間話のイエスを得ることができれば、相手の警戒心を解くことができます。
そうすることで、相手がこちらに耳を傾けてくれる状態になります。ここまでくれば、本題を切り出しても良いでしょう。
3.同意のイエス
同意のイエスとは、本題に対する「イエス」のことです。営業マンであれば、クロージングに当たります。最終的に、お客さんからの「イエス」を得ることができれば、イエス導入法は成功したと言えるでしょう。
イエス導入法のコツ
イエス導入法のコツは、「同意だけでなく共感を得る」ことです。世間話や本題の中で、「同意(同じように考えること)」を得るだけでなく、「共感(同じように感じること)」を得ることで、相手に親近感を覚えさせ、こちら側の話を能動的に聞いてくれるようになります。
このような話の流れを作ることができたなら、お客さんは営業マンに対して警戒心を抱くことが極端に減るでしょう。
壁ではなく、階段を作る
商談でイエスを得るには、お客さんとの信頼が欠かせません。
商談の最初から、お客さんの「イエス」を小さくとっておくということが、「階段を作っていくこと」とイメージしてください。
当たり前ですが、私たちは
・大きな頼み事→「NO!」
・小さな頼み事→「YES!」
と言いやすい傾向にあります。
学生時代、テスト前に隣の席の人が筆箱を忘れたことに気がついたとします。
このとき、優しいあなたは「しゃーねえな、貸してやんよ」と鉛筆を貸してあげたことでしょう。
でも、大人になった時、友人から「お金を貸してほしい」と頼まれたら?
友人:「バイク買うから30万円貸してほしい」
あなた:「ちょっと無理ぽよ、、」
はい、友人のバイクのためにお金を貸すことは多くの人にとって難しいですよね。
商談の最後にいきなりクロージングするのではなく、商談の途中で小さなイエスを取っておくことは、お客さんにとってストレスの少ない商談になります。
上記の会話は、実際に私が物件会社と契約をした際に交わしたものです。
物件を決めるときは、初期費用がかさみますよね。私も何カ月アルバイトしたら払えるかと悩みました。
悩みを抱えて契約に至る顧客にとって、このような会話は安心感につながります。私も、結果としてこの物件会社での契約を決めました。
振り返ってみると、小さなイエスが信頼感(階段)になり、契約に踏み切っていたと感じます。
まとめ
今回は、イエス導入法についてご紹介しました。
セールスの電話はなんとなく否定的なイメージを持っていましたが、このような心理テクニックを用いていると知ってから少し話を聞いてみたいなという気持ちになりました。(単純)
セールスの電話に関わらず、営業の分野において広く活用できるイエス導入法。
世代は違うのですが、笑っていいとも!のオープニングでもイエス導入法が使われていたようです。
「イエス(はい)」という肯定的な反応を積み重ねることによって、
相手の潜在意識の中に、
・相手の発言が「YES」
↓
・相手の存在自体が「YES」
という仕組みが生まれます。
皆さんもぜひ、日常の中でイエス導入法を探してみてください。
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