東京観光しました【終末京大生日記37】

 さて、ゴールデンウィーク最終日。みなさんいかがお過ごしでしょうか。私は元気です。


 昨日、家族が東京に来て一緒に観光をしてきました。初めはまずは上野を回りました。特に美術が好きでもないので適当に空いている展覧会に入りつつフラフラ歩いていると、東京芸術大学が「大吉原展」なるものを開いていました。そこで、おじさんが「吉原やったらいいか〜」とTPOにあった発言をし、これを回避。しかしながら、私はインターネットで事前にこの展覧会のことを聞いており、興味があったので、本当は行ってみたかったのですが、流石に行きたいと言える状況ではなく断念。


 お昼は洋食屋に入ったのですが、そこがなんと驚くほど高い。オムライス1, 6000円に、肉料理を頼もうものなら2, 000円はくだらない店でした。私は学生の頃からお金を持っている方ではなかったので、親がお金を出してくれるにも関わらず、一番安かった800円のざるそばを、洋食屋にも関わらず注文しました。暑かったので普通に美味しく、個人的な後悔はありません。


 上野の次は日比谷に向かいました。日比谷では適当にデパートのようなところを周り、東京観光をしていました。和やかな雰囲気の中、私は地方が衰退する中、これほどまでに東京に集まった人をどうにか地方に分散できないかなどと考えており、心から楽しめていなかったでしょう。歩いてばかりで疲れたので、喫茶店に入り、各々アイスや飲み物を注文しました。そこではやはり一人頭1,000円程度の出費があり、「これが東京の楽しみ方か、、、」などと思いました。


 最後は銀座に行きました。歩行者天国に溢れる人だかりを見て、先ほどと同じように東京一極集中を憂う私。LIONという店に入り、少し早い夜ご飯を食べることにしました。そこはビールが有名らしく、みんなビールを注文していましたが、私は酒があまり好きではなくオレンジジュースを注文しました。家族から見ると私は変に映ったかもしれませんが私は「短い人生、酔って訳もわからぬまま終わるのはまっぴら。できるだけ冴えて、考えて、現実を見て、何かを成し遂げたい」という思いがあったため、極力お酒は飲まないようにしています。かなり料金はかかりましたが、やはりご飯はとても美味しく、複雑な気持ちでした。東京はお金のかかる街です。


 この観光で改めて感じたのは、私は周りに合わせるということをしない人間なのだなということです。周りのみんながせっかくだからといって高い料理やお酒を注文しても、私自身が納得できなければ合わせないということです。変な目で見られようが、自分の意思に反することはやはりできないのです。


 そして、最後は再び喫茶店に入り、各々1,500円程度のコーヒーとデザートのセットを注文していましたが、私は800円のプリンだけを注文しました。母親が「私たちの普段の生活と比べたら信じられない世界だね」的なことを言っていたのが妙に記憶に残っています。


 ああ、地方から人口を吸収して大きく育った街。出生率は全国でもダントツで最下位。みんなここで自分のためにお金を使って、遊んで、老いて、そのまま自分の代だけで死んでゆくのかな。などと1人考える私。最近地元で結婚した高校の先輩は元気にやっているのかな。こうやって私たちは親を地方に置いて東京で自分たちためだけに生きて死んでゆくのかななどと考える。


 東京では地方を田舎田舎などと下げる傾向があるが、東京は結局地方で採れた人間を糧に回っているということを私は知っている。将来は世界的に有名な企業を地方に作り、仕事を地方に生み出したいものである。そうすれば人が仕事を求めて東京に集まるのも少しは和らぐのではないか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?