#1 在学中に弁理士試験合格を目指す理系大学生・院生のあなたへ

1. はじめに

「弁理士試験 大学生」や「弁理士資格 就活」でこのページに辿り着いた学生のみなさん、はじめまして。

令和5年度弁理士試験に修士課程2年(24歳)で合格した「たねまる」です。

このアカウントは、大学在学中・大学院在学中に弁理士試験合格を目指す学生の方の道標となるような情報を、自身の体験も交えながら発信していきます。

2. 自己紹介など

本題に入る前に、簡単な自己紹介と弁理士試験の受験歴について記します。

2.1. 自己紹介

名前      たねまる
年齢      24歳(2023年11月現在)
所属      都内大学院修士課程2年(理系)
研究分野    機械学習
その他     特許事務所でアルバイト中

2.2. 弁理士試験受験歴

令和4年度    短答落ち
令和5年度    最終合格

3. note執筆のきっかけ

3.1. 弁理士試験との出会い

2020年春、新型コロナウイルスが流行しはじめた頃、私は大学3年生になりました。コロナで講義は全てオンライン形式になり、部活も飲み会も制限されるなか、将来に対する漠然とした不安を感じていました。

家族や周囲の影響もあって、幼い頃から大学院へ進学することは決めていたものの、学生のうちに何かしらの資格をとっておいたほうが就活、ひいては将来の役に立つのでは、と考え、「就活 理系 資格」といった単語で片っ端からインターネット検索をし、弁理士という職業の存在を知るに至りました。

3.2. 学生で合格できるの?

弁理士資格を取得するべく、弁理士試験を受験しようと思い立ち、弁理士試験の詳細を調べはじめました。しかし、巷には弁理士試験の体験記や勉強法についての記事やブログが溢れているにもかかわらず、学生(大学生又は大学院生のこと。以下同じ。)が在学中に弁理士試験に合格した記事等は皆無であることに気がつきました。

あったとしても、

  • 資格予備校、現役弁理士によるまとめ記事
    👉本人が在学中に合格したわけでも、在学中に合格した弁理士にインタビューしたものでもなく、信憑性に欠ける。

  • 日本大学法学部や大阪工業大学知的財産学部といった大学がリリースしている在学生の合格記事
    👉理系学生からしてみれば、法律全般 or 知財そのものを専攻していて、大学から資格取得のサポートがあるような文系学生の合格体験記など全く当てにならない。

という印象を受けました(あくまで主観的な意見です。)。

受験者の多くが理系であると聞きかじるにもかかわらず、理学部、理工学部、工学部やそれに準じた研究科に所属する学生で、在学中に弁理士試験に合格した人の記事等がほとんどないのはなぜだろう?

その答えは特許庁が発表している過去の弁理士試験統計を見れば明らかでした。

過去6年分の職種「学生」の志願者数及びその人数が全体の志願者数に占める割合、並びに、職種「学生」の合格者数及びその人数が全体の合格者数に占める割合を統計から抜き出してまとめたのが以下の表です。

表1 過去6年分の学生の受験者数及びその人数が全体の受験者数に占める割合

$$
\begin{array}{l:r:r:r:r:r:r}
&平成29年度&平成30年度&令和元年度&令和2年度&令和3年度&令和4年度 \\ \hline
人数&122&118&132&110&168&167 \\
%&2.8&3.0&3.4&3.2&4.4&4.7
\end{array}
$$

表2 過去6年分の学生の合格者数及びその人数が全体の合格者数に占める割合

$$
\begin{array}{l:r:r:r:r:r:r}
&平成29年度&平成30年度&令和元年度&令和2年度&令和3年度&令和4年度 \\ \hline
人数&6&3&8&9&7&6 \\
%&2.4&1.2&2.8&3.1&3.5&3.1
\end{array}
$$


すっっくな

めちゃめちゃ少ない。
志願者・合格者の割合もさることながら、志願者数・合格者数がそもそも少ないことがわかります。司法試験や公認会計士試験等の他難関国家資格試験の統計と比較すると、その差は歴然としています。

そもそも、なぜ学生の弁理士試験志願者数が少ないのか。

…という考察はここでは行いませんが、この学生合格者数を見れば、前述した「在学中に弁理士試験に合格した人の記事等がほとんどないのはなぜだろう?」という疑問に対する答えがおのずと導かれるのではないでしょうか。

そう、そもそも学生合格者の母数が少ないのです。

そして、数少ない先人たちは、ネットの海に爪痕を残してくれなかったであろうということも窺えます。

こんなに情報が少ないのに、本当に在学中に合格できるのかな…そう不安に思ったことを今でも覚えています。

今、このnoteを読んでいる読者の中にも、同様の不安を感じている方がいるのではないでしょうか。

本当に学生で合格できるの?

3.3. 結論『十分に合格可能』 但し…

n=1のサンプルではありますが、結論として、学生が在学中に弁理士試験に合格するのは十分に可能です。

というのも、いち平凡(+不勉強、怠惰)な大学院生である私が、講義・研究・アルバイト・プライベートの充実と並行して弁理士試験勉強を行い、在学中の合格を掴み取ったからです。

ただし、受験勉強をするなかで、新卒就活をはじめとした「学生ならではの事情」を事前に知っておきたかった、と思う場面が多々あり、苦労することもありました。

そこで、そのような「学生ならではの事情」に焦点を当てた弁理士試験に関する体系的なコンテンツを、全国の弁理士試験に少しでも興味のある学生の皆さんに届けたい、そう考えてnoteの執筆を決意しました。

4. 想定する読者

提供するコンテンツの特性上、本アカウントが発信するnoteは「理系の大学生及び修士課程の大学院生」を読者として想定しています。

弁理士試験に関する一般的な内容のnoteも執筆する予定ですが、基本的に以下に挙げる方には当てはまらないこともあるかと思われますので、あらかじめご了承ください。

  • 博士課程の大学院生

  • 文系の学生

  • 社会人

5. 今後提供していく内容

私自身が弁理士試験勉強を始める際に知っておきたかった、そして、一般的な学生受験生が知りたいであろうと考える項目を、以下に列挙します。

  • 知財業界への新卒就活

  • 在学中に弁理士資格を取得するメリット/デメリット

  • 在学中の合格を目標とした勉強スケジュールの考察

  • 学生受験生は避けて通れない論文式筆記試験(選択科目)

  • その他弁理士試験に役立つかもしれない情報

具体的な投稿スケジュールは決まっておらず、見切り発車ではありますが、上記の内容はできるだけ取り扱いたいと考えています。投稿は順不同となる可能性が高いため、あらかじめご了承ください。

「こんな内容の記事が読みたい」というご要望や、その他質問がございましたら、このnoteにコメントしていただいても結構ですし、私のX(旧Twitter)アカウントのポストに対する返信やメッセージでも承ります。

なお、今後のnoteはもちろんすべて無料記事です(学生から小銭を巻き上げるわけがない…)。

私と同じように、弁理士を一生のキャリアとして考えてくれる学生が増えることを願って、そして、近い将来、若手弁理士が活躍していくことへ少しでも貢献できたらと思い、誠心誠意noteを書き上げていく所存です。

応援のほど、どうぞよろしくお願いします。

たねまる🌱🚢

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