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記憶に残った進学相談会の参加者の話。

 高校生ならなじみがあると思うが、進学相談会というものがある。会場に色々な大学や専門学校の担当者が来て、その学校の説明をしてくれたり質問に答えてくれたりする。学校ごとのブースが作られており、希望の学校のブースに行って話をし、終わったらまた次のブースに行くという流れだ。去年からコロナ禍のため、かなりの数の進路イベントや進学相談会が中止になっており、リアル開催は数が激減し、オンラインのWEB上で開催されるようになっているイベントもある。

 元々は春先の4月~5月が専門学校、5月~7月が大学で春から夏にかけてのシーズンが一番開催する数も多く、次いで9月~10月、12月、2~3月あたりに開催するケースが多い。今は春先でも専門学校と大学の合同開催の方が多くなっている。

 進学相談会の種類も、大規模イベント型や都道府県での合同開催型、高校内での校内ガイダンス型等様々である。進路講演会とのセット開催というのもある。

 昔話で恐縮だが、進学相談会を1年に延べ4~50会場くらい開催していたが、1年に1人くらい案内していて良かったと思える高校生に出会うことがある。たしか、山陰地方で進学相談会を開催していた時に、会場に入ってきた高校生(女の子)にどういう分野が希望か声をかけた。専門学校の進学相談会だったから、どういう分野=仕事であり、入口で美容系という希望を聞いたら美容系の学校を見取り図に印をつけて誘導をしていた。

 その女の子は、美容系を希望しているが、通信教育があるところという希望だった。結構珍しいパターン(会場型の進学相談会にしては)だったので、なぜ通信教育を希望するのか聞いてみた。中にはサロンに就職が決まっていて、資格を取るために通信教育を学ぶパターンも頭をよぎったからである。そうしたら、家があまり裕福ではなく、下に妹か弟がいるために親に無理も言えない。でも美容師になりたいから通信教育を探しているということだった。

 その子と入口で30分以上話していたと思う。もちろん、通信教育がある美容学校は見取り図に印をつけたのだが、学校によってはサロンでアルバイトしながらそのアルバイト代を授業料に充てることで、授業料の支払額を減らすことができるアルバイト進学制度やサロン自体が奨学金を出している場合や学校が奨学金を出しているケースもあるので、通信教育だけが唯一の手段ではないことを説明してあげたように記憶している。

 結局、色々な学校で話しを聞いてみるというので、開催時間いっぱいまで色々な美容系の専門学校のブースを回って話を聞いていた。進学相談会を開催している中で、本当にこのような相談を受けるケースが年に1回あるかないかくらいだが発生する。進学相談会は明日はまた別の街で行われるので一期一会である。その後、最終的にその子がどういう進路を選択したのかはわからないが、少しでも話したことが役に立っていてくれたらありがたい。もう20年以上前の話であるが。

 進路を選ぶ瞬間は、人生の中では一瞬だが、確かに重要な選択をしているのである。だったら、納得いくまで考えて結論を出してほしい。今はそのためのツールも十分にある時代だ。でも、情報は自ら探せば拾い集めることができるが、自ら動かないと集めることができない。やりたいことが無いという人も多いが、本当にもったいない。考えるきっかけになれば、まずは良いと思うので、手軽に色々見聞きしてほしいと思う。

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