「令和の学校教育」授業を受ける際の“マナー”とは?

前回も紹介しましたが、書籍編集の仕事をしながら、週1回、小学校へ非常勤講師として勤めています。
教育書を主に扱う出版社―、ということで、ご理解をいただいています。
そんな中で、またしても、あまりにどうなんだろう?という出来事が起こりました。

週1回の勤務、ということもあり、私は4年生「理科」を担当しています。
また、4年生は全体的にちょっと?落ち着かない学年。決して悪い子たちではないのですが、いわゆる「視写」のような作業が苦手で、外に出て観察する…といったような「体験」を非常に好みます。
また、女子が集団となって時には校長先生に直訴しにいく自律心?も持ち合わせています。

そんな彼ら。思った意見をバシバシ出すので、授業をしているこちらも非常に楽しいです。
やはり、意見が出ると授業は教科書の学びを超えて深まっていくな…と感じています。

ここまでが前置き。
そんな彼らですが、二つのうち一つのクラスの先生が冬休みをもって産休に入られました。
ご存じの通り、教員が足りませんので、副校長(教頭)先生が臨時で担任に。

産休に入られた先生は2年間持ち上がりの方。子どもとの信頼関係も深い先生でした。
おめでた、とは言え、子どもも不安だったのでしょう。
「浮ついた」状態から、「落ち着かない」状態へとシフトしていきました。
学級崩壊一歩手前です。

そんな中、私が2クラス合同で理科の「実験」を担当することになりました。
私の「実験」の授業は、教員時代に見た、理科の先生のやり方をマネさせていただいていて、実験の「準備→実験→ノートまとめ→片付け」まで、すべて子供たちが行うやり方。
教員は、授業の「目標」と実験の「仮説」だけを全体で共有して、あとはすべて子供たちに任せます。

席は自由。理科室を自由に動き回り、理科室のものを自由に使います。
子供は自分から「教科書」を開いたり、タブレットを使ってより良いやり方や面白い実験方法を調べ、教師は特別に支援を要する子供のサポートや、良い実験を褒める机間指導に周ります。

……このような状態ですので、教室は非常にガヤガヤとします。
それが、副校長先生から見ると「違和感」があったようなのです。
「実験は静かにするものです!こんなの授業の態度じゃない!」

教室がシーンとなります。

おいおい、授業に口出しをするなよ、せめて、全員の学習を見てからにしてくれ…と思うのもつかの間。

「この状態でないと、実験なんてやらせられません!先生も、何を考えているんですか!?」
確かに、他の人の学びを妨げるなら問題ですが、学びをしているわけでして。

取り急ぎ、
「だ、そうです。確かに、実験には危険が伴います。十分に気を付けて行いましょう」
「実験記録は必ずノートに書いてください。自分で考察・まとめまで書けたらなお良し!」
そう子供たちに伝えて、実験を再開しました。

今回の実験の目当ては「金ぞくはどのようにあたたまるのだろうか。」でした。
授業後、子供たちのノートを回収すると、目当てへの答えを全員が書けていました。

シーンとする授業。子供が決まった席で、決まったことをする授業。
果たして、「主体的・対話的で深い学び」「個別最適な学び」なのでしょうか。
課題は、理念の前にある気がします。

(いつも腹ペコS)
※アドバイス等ありましたら、ぜひお聞かせください!勉強させていただきます。

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