ロースクールを生き抜くために【ロースクール体験記】
こんばんは、Gakkyです。
ロースクールでの経験についてずっと書こう書こうと思っていたのですが、長い間サボってしまっていました。
なぜか1回の記事で全ての経験を書かなければならない!という固定観念にとらわれていたのですが、よく考えたら複数回に分ければいいということに気づきました(笑)
それに気づいてやる気がでてきたので、不定期ですがロースクールでの経験について少しずつ投稿していこうと思います!
さて、今回は「ロースクールを生き抜くために」というテーマです。
ロースクール生の方ならわかると思いますが、ロースクールは本当に過酷なんですよね、、、自分も特に1年目(既修2年次)は本当に地獄を見た気分でした。
そんな中で得た経験知について、以前Twitterで箇条書きにしてつぶやきました。今回は、この中からテーマをいくつかピックアップして、詳しく説明していこうと思います。
1 予習・復習について
予習のやり方
さて、まずは予習についてです。
ロースクールに入ると教授陣に、「先輩ノートは見るな」「あんなものを見ても何のためにもならない」と言われることがあると思います(自分は何回も言われました笑)。
これは一部の学習が進んでいる人にとっては真理なのですが、ほとんどの場合、ロースクール入学時点ではまだ基礎が固まっていない状態だと思います。そんな状況で、必死で自分で答えを考えても無駄に時間を浪費してしまうことになりかねません。
そこで、基礎が固まっていない状態の人は、積極的に先輩ノートを活用するようにしましょう。
※先輩ノートとは、ロースクールの先輩が作っていた授業ノートのことです。
ただ、先輩ノートをただ単に読んでるだけでは全く実力がつきません。そこで、自分は次のような手順で予習を行っていました。
①次回の授業で扱う範囲の基本書を読み、概要を理解する
②問題あるいは題材となっている判例を読む
③基本書を読んで、自分で考えることのできる問題は自分で答えを作成し、答えがあっているか先輩ノートで確認。自分で考えることのできない(どう考えたらいいのか手掛かりがつかめない)問題は、すぐに先輩ノートで答えを確認
先輩ノートの答えをすぐに見るときは、脳死にならないように気をつけてください。先輩ノートの答えを見て、「なるほど!」と思えた場合はそれでよいですが、よくわからない場合には先輩ノートを手掛かりに基本書等を参考にしつつ、自分なりの言葉で理解ができるようにしましょう。
それでも、わからない場合は、プライドを捨てて放置してください。
④怖い先生や、もっと詳しく理解したい場合には、個別のテーマを扱った参考文献でリサーチ
自分はこんな感じのやり方に最終的に落ち着きました。最初は、なんとしても全問理解しなければ!と思って1科目の予習に1日まるごと費やしてしまうときもありましたが、それをやっていると復習ができなくなるので、適度に手を抜くのが大事です。
授業についていける程度に予習をすればよいというスタイルで予習するのが大事かなと思います!
おそらく①~③(+④)の手順をやるだけでも、普通に1科目3時間くらい(あるいはそれ以上)は費やしてしまうと思うので、これでも結構キツイはずです。
※なお、先輩ノートについては、頼めば渡してくれる先輩が多いのではないかなぁと思います。人脈がない場合には、思い切ってTwitterでDMでもしてみましょう(ただノートを渡すのはそれなりに信頼関係が必要なので、失礼のないようにしましょう笑)。
復習のやり方
次に、復習についてです。
よく言われることだと思いますが、ロースクールの授業は復習も非常に大事です。そこで、自分の理想の復習の流れを紹介していきます。
①授業でわからないところは、極力先生に質問して解決する。
ただ、何がわからないのか言語化できていない場合には、先生に質問することすらできないと思います。そういうときは、友人と議論し徐々に言語化をしていきます。
友人と議論をしている間に解決するときもありますし、解決しなかった場合にも疑問点が明確になってきているので、その後先生に質問することができます。
余談ですが、ロースクールでは一緒に勉強したり、議論できる友達がいることが非常に重要です。基本的に誰もが友人を作りたいと思っているはずなので、どんどん友人作りをしていくようにしましょう。
②授業後すぐにまとめノートを作成する
ロースクールの授業は、ケースメソッドかつソクラテスメソッドなので、なにかしらの形で整理・抽象化をしておかないと、情報が散らかったままになってしまいます。
例えば、判例ベースの授業では、ある判例を題材にして、「この判例は~という理解ができるのではないか?」「判例の理解を前提とすると、~と矛盾しないか」といった問題が続いていきます。
これらについてノートをとっているだけだと、結局この判例はどう理解すればよいのか、整理がついていない状態になってしまいます。
しかもソクラテスメソッドを使用しているので、「これについてどう思う?」「いやー、そう考えるとここがおかしくない?」「本当にそういう理解でいいかな?」、みたいな形で、生徒とのやりとりの中で徐々に答えにたどり着く形になります。
そのため、1つ1つの問題についても、ちゃんとまとめておかないと、結局何が言いたかったのか?がよくわからない状態になってしまいます。
そのため、授業が終わったらできるだけすぐに、授業内容をノートに整理してまとめるようにしていきましょう。参考までに自分が作成していた復習ノートの一部を載せておきます(なんか中途半端な状態で終わっていますが気にしないでください笑)。
※憲法の思想良心の自由の授業のまとめです
復習作業は、授業を受けてから時間がたてばたつほど、記憶が薄れていくので、必要時間が長くなっていきます。そのため、できるだけ授業後すぐにやるようにしましょう。
そして、こういった復習の時間を確保するためにも、やはり予習に時間をかけすぎない方がよいというわけですね。
2 ソクラテスの身構え方について
次に、ロースクールの大きな特徴である、ソクラテスメソッドへの対応について紹介していきます。
ソクラテスメソッドとは、教授が生徒を指名し、教授と生徒のやりとりをする中で理解を深めていくという授業形式です。
このやり方は、自分のような精神の強くない人間にとっては、大きなストレスを感じる進め方だと思います。やはり教授と生徒の関係は対等ではないので、パワーバランスから生じる圧力を感じてしまうわけです(他の人に変な回答を聞かれたくないという意味でソクラテスを嫌う人もいると思います)。
しかし、自分は個別指導で講師をやっていたからわかるのですが、聞いている側は生徒から変な回答が返ってきても、特に何も思っていないことが多いです(何なら、これで授業のやりがいがあるとまで感じているときもあります)。
そのため、ソクラテスに対して特段ビビる必要はなく、何らかの考えたことをぶつければよいと思っていればよいと思います。ソクラテスにビビッて、予習をやりすぎてしまうのは時間がもったいないです。
ただ、たまに変な回答をすると機嫌が悪くなったりブチギレたりする幼稚な先生もいるので、そういう先生のソクラテスに対してはきちんと準備をしていくようにしましょう(笑)
ソクラテスメソッドのよいところは、教授の思考過程がわかるというところにあります。法律の勉強をしていると、自分の考え方があっているのか不安になることも多いと思いますが、教授がどのような論理で考えているのか?に着目して授業を受けるようにすると、ソクラテスも意味のあるものになると思います。
3 期末試験対策について
最後に、期末試験対策について書いていきます。
自分は期末試験対策は結構失敗してきています。そして、その原因は「過去問を本番通りの形式で解いてこなかった」というところにあると思っています。
ロースクールの期末試験は、科目にもよりますが、授業を理解すればそのままテストも解けるという形にはなっていません。授業を理解しなくていいと言っているわけではなく、授業の理解+αが必要なわけです。
そして、その+αが何か?という点については、「過去問を本番形式で解くこと」でしか把握できないわけです。+αは人によって異なりますが、自分が一番腹が立った+αは「制限時間に間に合う速度でペンを書けない」です(笑)
他にも、答案構成のやり方であったり、過去問を時間通りに解く練習をすると意外と気づかされることが多数あると思います。なので、とにかく過去問を解くようにしましょう。
授業の理解については、先ほど説明したように、日々復習ノートを作成していれば、あとはそれを読んで暗記すればなんとかなります。期末試験直前に復習ノートを作ろうとすると、量の膨大さに途方にくれることになるので、繰り返しになりますが日々の復習が重要です。
というわけで、ここまでロースクールで生き抜くための方法についていくつか見ていきました。
他にも、自主ゼミの組み方や、ロースクール在学中の就職活動など、色々書きたいことはあるので、またこれからもロースクールに関する記事を書いていこうと思います!
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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