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猫の生まれ変わりのお話(賀寿のこと)

2回目のブログ投稿です。
今回から早速、猫ちゃんに関する真面目な話を書いていこうと思います(ドキドキ//)


今日は賀寿を引き取った経緯のお話。

賀寿がうちに来たのは、今から3ヵ月前のこと。
2021年5月26日でした。

そのとき、我々夫婦は失意のどん底におりました。四つ葉という名の最愛の猫を亡くしたばかりだったのです。
四つ葉は美人で頭が良く、いつまでも子猫のような無邪気さと愛想の良さを持ち合わせた、それはそれは天使のように愛らしい女の子。
享年3歳、白血病から発症する悪性リンパ腫でこの世を旅立ちました。
(※四つ葉のことは後日、闘病記も兼ねて書き綴りたいと思います。)

四つ葉が旅立ったのは5月11日。
その前にも猫を3匹看取った経験があったので、私も夫も悲しみで取り乱すことはありませんでした。
ただ四つ葉はなんというか、私にとって特別な子で、心が通じ合っている感覚が強かったため、喪失感も大きかったです。看病疲れも重なり、私は軽いペットロスに陥りました。

静かになった我が家で、夫と四つ葉の思い出を語りながら過ごすこと2週間。
また猫を飼いたい気持ちはあったものの、もう少し四つ葉の思い出に浸っていたい気持ちもありました。もう何年も旅行に行っていなかったから、次の子との縁がある前にどこかへ行こうかなあ…とかも考えたり。


そんな矢先、近所に住む母親から突然電話がかかってきて、

「保健所に子猫が収容されたらしい。ホームページに写真載ってたけどめっちゃ可愛い子やで! アンタ、せめて一匹でいいから引き取ってあげなさい!」

と、いきなりまくし立てられたのです(笑)
保健所のホームページを見に行くと、里親募集中の子猫が3匹、確かに掲載されておりました。

「最近はTNRの人が頑張ってくれてるから、子猫が保護されることなんてほとんどないよ。アンタの家は猫を飼うのに凄くいい環境なんだから、こういう子たちを助けてあげなさい! アンタは猫がいないと駄目だよ!」

と一方的に言ってくる母。
その通りではあるのだけど、正直乗り気になれなかったです。

なんでって、四つ葉を亡くして2週間しか経っていないのだから当然。
ペットを亡くした経験のある飼い主さんならわかると思いますが、この程度の時間しか経っていなければ、まだ悲しみを思いっきり引きずっています。
それにうちの地元の自治体は、原則的に殺処分は行っておらず、譲渡会で積極的に里親さんを探してくれるので、「別に私が引き取らなくても…」と思ったのもありました。

しかし、何かにとり憑かれたみたいに熱心に勧めてくる母。
結局その日のうちに保健所へ連絡をとり、翌日には両親に連れられ保健所へ向かいました。(我ながら行動が速かったと思います笑)


保健所へ行くと、係の方が、
「ホームページに掲載していた子とは別に、多頭飼育崩壊で新たに10匹ほど(子猫が)保護されたんですよ。今日譲渡対象になったばかりなので、良かったらそっちの子も見てあげてください」

それを聞き、最初は乗り気じゃなかった私も、子猫が10匹いるという前代未聞の状況にワクワクしてきました。

そしていざ、保護部屋へ…。
銀色をした金属製のゲージの中には、いるわいるわ、可愛い子猫!!

「かわいい~~!!」

私も母も一気にテンションMAXです。
母はホームページに掲載されていた女の子が気になっていたそうなので、その子を見ていました。(※すでに貰い手さんが決まっていました)


一方私はというと…。
新たに保護されたという、10匹の中の1匹のキジトラにいきなり目が釘付けに。

(あれ? この子…)

そう思いながら、キジトラのいるゲージの前にしゃがみ込みました。


実は、四つ葉が亡くなる少し前に、『とある夢』を見ていたのです。
その日は四つ葉に抗がん剤が効かない、つまりもう治療のしようがないということを病院で聞かされた直後で、自宅に帰って号泣していました。

目がパンパンに腫れ上がるほど泣いているうちに、精神的にも肉体的にも疲労がピークに達したのか、いつの間にか眠りに…。
すると、四つ葉の前に飼っていたガッツという猫が夢に現れたのです。

ガッツはキジトラの雄で、ムッチリ体型の甘えん坊。
その夢は、夢か現実かわからなくなるような不思議な感覚だったのを今でも覚えています。夢の中でも私はうたた寝をしており、ガッツはその足元でちょこんと座っていました。

そして――、


『ママ、大丈夫だよ。ガッツが帰ってくるよ』


そう言って同じ柄の子猫の姿になり、私の足元をちょこまか駆け回るのです。

夢の中で、私は寝ているにもかかわらず、
「えっ。四つ葉じゃなくてガッちゃんが帰ってくるの!?」と素っ頓狂な声で叫びました。
その瞬間、目が覚めて、今のはなんだったんだろう…と。


本当に印象的な夢だったのですが、四つ葉の看病に必死ですっかり忘れてしまっていました。(ごめんよ、ガッツ…汗)
保健所でキジトラを見たとき、その忘れてしまっていた夢のことを瞬時に思い出したのです。


まさか――。
そう思いながら、係の方に「この子はオスですか!?」と気づけば問いかけており…。
「男の子ですよ」と聞いた瞬間、


ガッツだ!!!

確信しました。


すぐにその子を抱かせてもらうと、鳴きもせず、暴れもせず私にしがみついてきます。
その温もりを感じたとき、涙が込み上げてきて…。

「この子がいい。この子にする」

迷うことなく、そう口にしました。
保護部屋に入って3分も経たないうちの決断(笑)


その翌日、保健所の方に我が家の飼育環境をチェックしてもらい、審査をクリアし、晴れてやってきたのが、当時生後2か月の賀寿くんです!♡

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賀寿という名前は、漫画『ボールルームへようこそ』の赤城賀寿くんというキャラクターから取りました。
おめでたい名前だなあ。長生きしそう…と思っていたので、もし次に雄猫を飼うことがあればこの名前にしようと決めていたのです。

また『健康』の花言葉を持つガジュマルの木とも掛けています。
ガッツと響きが似ているし、生まれ変わりのこの子にはぴったりだと思いました。


生前のガッツは本当に甘えん坊で、私にべったりの子でした。
ぜひまた生まれ変わってうちに来てほしい。そう思ってはいたものの、四つ葉がいたので万が一来てくれても受け入れられる状況ではなく…。

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「またおいでって言ってあげられなくてごめんねガッツ。遠い未来で、また縁があったらうちに来てね」

心の中で、私はよくガッツにそんなメッセージを送っていました。
そしたらまさか、こんなにもベストなタイミングで帰ってきてくれるなんて…!

おまけに私が行った日に譲渡対象になるなんて、まるで他の人に見つからないよう計らったみたいではないですか!!



賀寿が来てから、家の中はパアッと明るくなりました。
数日間、仕事も家事もそっちのけで、私はほぼ一日中賀寿を抱いていたような気がします。

食べて、寝て、遊ぶ。ひたすらそれを繰り返しながら、どんどん家の中に馴染んでいく賀寿を見るのがとにかく幸せで。
キャットタワーに上る、階段を上り下りするなど、一日おきにできることが増えていく姿も凄く愛おしかったです。

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そんな賀寿も、今は生後5か月。
成長するにつれ、マジでどんどんガッツに似てきています(笑)

見た目はまあ、同じキジトラなので似てるのは当たり前なのかもしれません。でも猫って、同じ柄でも顔に個性があるものです。

何より性格がそっくり。
甘えん坊で私にベッタリなところや、おおらかでKYなところはガッツそのもの。
鳴き声も、最初は可愛らしい子猫のものだったんですが、ガッツ独特の「ウンナンッ、ンナンッ」という謎の声になってきました(笑)

夫ともよく、「これは間違いなくガッツだな。そうとしか考えられん」と言い合っています。
うちの母も「怖いぐらい似てきた。これは絶対ガッツよ。あのとき保健所へ行って良かったねえ」としみじみ言っておりました。

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塩田妙玄さんの本に書かれていたけど、ペットと飼い主の出会いは必然。
犬も猫も、飼い主を選んで生まれてきているんだそうです。

だとしたら、ガッツは私たちと再び出会うため、出会いやすい場所と環境を選んで生まれ変わってきてくれたということ。
しかも最高のタイミングで。

なんて健気な良い子なんだろう…!
そう思うからこそ、今日も賀寿への愛情が止まりません。

今回は長生きして、たっぷり我が家での生活を満喫してから天国へ帰ってもらいたい。
ペットを飼うということは、同時にいつか死と向き合う覚悟をするということ。

人より短い貴重な一生を幸せで満たしてあげられよう、今日もママとして奮闘する私です。
(まだまだ未熟者だけどね!)

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