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外資系3社目となる転職が決まりました
実は最近とある外資系テック企業からジョブオファーをもらい、転職することを決めました。これで外資系は3社目となります。現在はまだ元の会社に所属していて、7月頃から新しい会社で勤務する予定です。
今回の記事では、外資系企業での転職にまつわる話を簡単に取り上げます。あくまでも今回の私的な転職体験に引きつけた話となります。もっと一般的な話、例えば転職のためのTipsや採用側の裏事情など、はどこか別の機会に書きたいと思います。
転職の背景
転職活動を始めたのは2021年の2月頃からです。2年連続で予算をオーバーアチーブし、年収も2年連続で2000万円を超えるなど、金銭的には申し分のない環境でしたが、成長環境としての物足りなさを感じていたのが理由です。転職して2年しか経過していないというのは一つ懸念事項でしたが、逆にこれ以上成長機会を逃すことはできないということで決断しました。
ちなみに外資系企業では、短期間で職を転々とする人のことをジョブホッパー(Job hopper)と呼び、ネガティブに評価されます。3年くらいであればそこまでネガティブな評価はされないですが、半年や1年はイエローフラグと言えます。2年は微妙なところですね。一方で、30代後半以上で1社しか経験がない人もネガティブに評価されます。新しい環境での適応能力やチャレンジ精神にクエスチョンマークがつくためです。
転職の経緯
外資系の転職は、外資系企業を顧客とするエージェントとコンタクトを取って、求人(opportunityとか言ったりします)を紹介してもらうのが王道です。LinkedInに登録していると、向こうから頻繁にコンタクトを取ってきます。最近では、企業自身がインターナルリクルーターを通じてコンタクトを取るケースも増えています。マイクロソフトとかはエージェントを使っていないらしいです。Googleも多分そうです。
今回、私はエージェントから紹介してもらった企業に転職することを決めました。ちなみに、エージェントから紹介される時は、最初から職務記述書(Job Description)を提示して、詳しい話は電話で、という時/人もあれば、とにかくまずは電話で情報交換を、ということもあります(こちらの方が多い)。また、その性質上、エージェントは日本語を話せない人が多いので、必然的に英語での会話となります。そこで私の近況や希望を伝え、向こうからは企業や職務の詳しい内容が説明されます。
その後、紹介された案件を検討して、応募することもあればしないこともあります。今回は希望に近い職務内容と魅力的なコンペンセーション(サラリーなどの金銭報酬)が期待できることから応募することにしました。
応募する際には、レジュメ(CVとも言う)をエージェント経由で提出します。レジュメは基本的に英語ですが、募集している企業や職種によっては日本語で許可されることもあります。ただし、Hiring Manager(採用責任者で原則としてそのポジションの直接の上司=Direct Report to)が外国人である場合は、英文レジュメが必須です。また、Hiring Managerが日本人でも、その上司が外国人で、インタビュープロセスに関わる場合も英文レジュメが必須です。
今回私の場合も英文レジュメを提出しました。もっと言うと、私は英文以外のレジュメは持っていないので、日本語で書けと言われても逆に困ってしまうのですが・・・。
外資系に必要な英語力については別の記事で書くつもりです。
ジョブインタビューからオファーまでの流れ
書類選考(Resume Screening)を通過すると、インタビューが設定されます。誰と、何人と、どのようにインタビューを行うのかは企業によって様々です。5回くらいのインタビューを設定する企業もありますし、3回くらいで終わる企業もあります。HR(人事)とのインタビューを最初に行う企業もあれば、最後に行う企業もあります。HRとは全くインタビューを行わないこともあります。
私は最初にHiring Managerとのインタビューがあり、その後、日本のメンバーと2回に分けてインタビューが設定されました。それらを通過すると、最後に、プレゼンテーションインタビューが設定されました。プレゼンテーションインタビューでは架空のケースを提示され、それを元にプレゼンテーションやデモンストレーションを作成し、実際にロールプレイを実行します。これも日本語で行う場合と英語で行う場合がありますが、今回私は英語で行いました。プレゼンはPowerPointのノートにテキストを書いて読み上げれば良いですが、そういうことができないデモや質疑応答は結構タフです。
そして晴れて合格となればオファーレターが提示されることになります。実際には、オファーレターの発行は承認行為が必要となり再発行となると手間なので、事前にエージェントからコンペンセーションの内容が伝えらることがほとんどです。私も、事前に聞いていた内容に合意し、正式にオファーレターを発行してもらいました。
オファーからオンボーディングまでの流れ
ここから現在進行形の内容ということもあり、さくっと説明します。ちなみにオンボーディング(onboarding)というのは、入社プロセスのことです。入社後のトレーニングも含む概念ですね。
オファーレターには、コンペンセーションと共に、RSUやその他の契約事項が記載されています。内容が問題なければさくっとサインアップすれば完了です。疑問があれば、エージェントや採用チームに質問を行います。
「オファーレターにサインもしたし、後は入社を待つだけ!」と言うわけでもなく、その後もペーパーワークが続きます。特に外資系で重要なのがバックグラウンドチェックです。学歴や職歴に嘘偽りがないことをチェックするプロセスです。最近は外部の業者を利用してバックグラウンドチェックを行うことが多いみたいです。個人的には一番ストレスフルなプロセスです・・・。提出するドキュメントが多いし、取得するのが面倒だったりするので。
そしてそれ以外にも秘密保持契約にサインしたりといったペーパーワークが入社まで果てしなく続くことになります。
現在働いている会社のオフボーディングの流れ
同時に行うのが現在働いている会社のオフボーディングです。辞めることを伝え、退職日や最終出社日を決め、引き継ぎ作業を実行するプロセスです。
日本だと退職する時には「退職届」を提出しますし、直属の上司が日本人だった前職の外資系企業では私も退職届を提出したのですが、今回は直属の上司が外国人ということもあり退職届は提出せず、口頭で伝えました。退職日が決定するとHRからオフボーディングの手続きが共有されるので、あとは粛々と手続きを進めていくことになります。
尚、有給(外資だとPTO=Paied Time-Offと呼びます)についての取り扱いは会社によって様々です。買い取ってくれることもあれば、くれないところもあります。買い取り対象外となった有給を消化させてくれるところもあれば、させてくれないところもあります。雇用契約に定められた通知期間(1か月前通知の会社が多いと思います)内であれば雇用側に一定の権限があるので、大人として合理的な落としどころに持っていくための交渉が必要ですし、そうするためにはこれまでの実績や人間関係が物を言います。外資系テック企業は「外資株式会社:外資系株式会社マイクロソフト部、外資株式会社Google部」みたいな言われるくらい狭い業界なので、そういう意味でも辞め方は大事です。
ちなみに私はそれなりにPTOが溜まっていたので、きっちり消化させてもらうことにしました。しばらくは優雅で心穏やかな日々が暮らせそうです。
まとめ
長文になりましたが、外資系テック企業での転職についてイメージはつかめたでしょうか? 外資系テック企業は人材の流動性が極めて高いので、短期間で転職をする人は多いですし、極端に短い在籍期間でない限りは、ネガティブに評価されることも少ないです。一方で狭い業界でもあるので、「橋を焼かない」去り方も重要です。
ちなみに、今回の転職で、私のOTEはついに2000万円の大台に到達しました。これにプラスしてRSUが付与されます。もちろん予算を達成できるかによって実際の年収は大きく左右されますが、4年で1億円の収入を十分に狙えるコンペンセーションとなっています。もちろんそれより重要なのは、よりベストな成長機会が得られるということです。
以上あくまでも一例ですが、きちんと実績を積んで、転職活動を行えば、外資系では、着実な年収アップやキャリアアップが可能です。是非興味のある人は、勇気ある一歩を踏み出してください。
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