【海外ドラマはいい! フランス語編】

こんにちは、井上です。またまた
エージェント物語のセリフの解説を。

アンドレアが主人公(?)のカミーユに
キレてるシーンです。

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仕事でヘマをしたカミーユにアンドレアが
こうキレます。te rendre compte deで
「〜に気がつく」

t'as faitのtはtuの省略形ですね。フランス語は
文末に情報を置きたいんで、文頭の情報は音声も
含めてどんどん省略されていきます。

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ちなみに、enfinとtu te rends...の間にje sais pasが
しょうりゃくされてます。字幕はこういう細かい表現
が省略されることも多いですが、

まあこのくらいなら学習に使うには許容範囲でしょう。
(シーズン3になると、省略具合が増えて、学習に
使うには辛くなる)


on a failliのところは、faillir+不定詞で「危うく〜
する、もう少しで〜する」と言う意味です。

昔、早稲田の時に古フランス語をちょっとだけ習った
瀬戸先生という方が、雑談の時にfaillir+不定詞で
「危うく〜する、もう少しで〜する」ということを教えて
くれたなと、ふと思い出しました。

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それに対するカミーユの返答ですが、なんかいかにもフランス人の返答という感じです。rattraperで「挽回する」ということなので、「マティアスが取り戻してくれたでしょ」という感じです。

要は、そんなにダメージがなかったんだから、小さなことで騒ぐなということですね。

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で、そうすると、大きな口叩くなと。profil basは英語だとそのまま、keep a low profileですね(今確かめてみたら、英語訳はそうなってました)

あと、字幕には出てないですが、profil basの後に、s'il te plaîtと言ってます。この辺り面白いですね。命令してるけど、でも、同時に気を使ってると。


それに対して、カミーユの返答。日本ならまず「言い訳すんな」と怒られる状況ですね。

高1の頃、遅れてきた友達に、「なんで遅れたんかね」と質問した小野先生が、理由を答えていた友達に「言い訳しなさんな」とキレてた瞬間を思い出しました。

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最後にもう一つカミーユのセリフ。balanceは辞書に「密告者」と出ています。「良かれと思って行動してようが失敗したんだから、反省しろよ」というのが日本人の感覚だと思いますが、それがないのがいいですね。

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法廷とかと同じで、双方お互いの考えを主張して、
その上で判断するということだし、

何か一つ罪を犯しても、だからといって、それで自分の
主張全てが否定されるわけではないということだと思うん
ですが、文化が違うんだなというのが学べて興味深いです。


あと、これは上のシーンと関係ないけど、
マチアスのセリフ。

これは簡単だけどなかなか言えないですね。
「いくつだと思う?」でVous lui donnez quel âge?
ってなかなか日本人には出てこない発想だなと。

そんな感じです。では!

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