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【連載】茶谷夫人の恋人③

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 麗は太にスペアの白のナイトガウンを渡すと、自分も床に落ちたナイトガウンを羽織り玄関へと向かった。
 太は真っ裸にナイトガウンを着て後に続いたが、ナイトガウンの丈は少し短いようだ。

 ドアを開けるとそこには美人の淑女が立っていた。
 麗はじっくりとその淑女を見た。
モーターショーの車の写真をつけたグレーのTシャツに、ダメージジーンズのいでたちでいながら、パリジェンヌのような気品を備えている。
若々しいが、首筋辺りをよく観察すると、自分より少し年上で50才くらいだろうか。

「美月です。あのー、うちのオネはこちらにお邪魔していないですか?」

 麗より先に太が答えた。
「あ、経子さん、いらっしゃい」

「いらっしゃいじゃないわよ!
 こんなところで何をしてるの?
 さあ、うちに帰りましょう」

「まあ、お家に入って。詳しいことは中で聞きますから」
麗は経子を迎い入れ、リビングに誘導する。

 三人は、リビングの四人掛けのテーブルに座る。
 麗は三人分のコーヒーを用意した。

「まあ、お揃いのナイトガウンを着て、お二人きりで何をしていたのかしら」
 麗と太が白いナイトガウンで横に並び、向かいに経子が座っている。
 経子はその2-0-0のポジション取りが、そもそも気に入らない様子だ。

ゥウー、ゥウー♪
どこからかパトカーのサイレンが聞こえてきた。
太が敏感にサイレンの音のする方を気にしている。
パトカーはすぐに通り過ぎた。

 麗が尋ねる。
「経子さん、太くんとはどのような関係でしょうか?」

「オネはうちの使用人で、庭の手入れをしてもらっています。
 さあ、オネくん、うちに帰りましょう!」

「経子さん、僕はもう戻りたくないよ」

「何を言うの!あなたがうちに来たのもこんな嵐の夜だったわ。
 泥だらけで、その上に血みどろになっていたあなたを迎い入れ、住み込みでうちの使用人にした恩を、あなたはもう忘れてしまったの!」

「拾ってもらったご恩は一生忘れないよ。
 でも、僕ももう29歳。朝から庭の掃除をして池の手入れをし、薪を割り、植木の剪定をした時には夜になる。
 そのあとの毎日続く、夜のお勤めがきつくなってきたんだ」

「お勤めって何?」
麗が横から聞く。

「毎晩、経子さんの寝室に行き、部屋に入ると先ずは素っ裸になるんだ。
 その後、大型犬の首輪をはめられる。
リードを引っ張られ、3回、周ってワンと吠えたあとはまるでバター犬さ。
舌が痙攣するほどマドマゼルを舐めた後に、経子さんが無事にフィニッシュを迎えるまで、肉棒を突き立てる。それが僕の日課だった」

 やはりこの女に調教されていたんだわ。女性を前にした時の堂々とした態度と、女を知り尽くしたように、ピンポイントで攻めてくるあの指使い。普通の若者とは思えなかった。

「オネ、何を言い出すの!
 このドブネズミ。
 根も葉もないことを言わないでちょうだい!」経子が怒り出す。

「まあまあ、経子さん、今日のところは帰っていただけますか」麗が立ち上がる。

「今日のところは引き上げますわ」
経子も立ち上がり玄関に向かう。

太は玄関で声を掛ける。
「経子さん、ごめんない。ご恩は決して忘れません」
 そう言いながら太は、経子の視野のブラインドになるところで、麗のお尻を鷲掴みにしていた。

 経子が出ていくと、麗はその手を振り払い、
「太くん、後悔してるの?」
と問う。
「ああ、少しね。洗濯機に誤ってティッシュペーパーを混ぜて洗ってしまった後のような気分だよ」

 麗はなんとなくイニシャティブを取れた気がして、ナイトガウンの裾から、少し柔らかくなった太の肉棒を、強く握った。

(つづく)


BGM 花


〈アンケート〉

 さて、この後なんの構想もないので、次回進んで欲しい方向を教えてください。

①モヤモヤはもうやめてっ!早くベッドへ
②太の過去の回想へ
③御手洗六助が登場し夢の3Pへ
④正月の深夜放送でよく見た映画のエマニエル夫人より激しく
⑤その他(ご自由に妄想してね)

 毎年の事ですか、仕事納めで、さあ これからnoteを楽しもうと思うと、日頃投稿してる人達がお休みに入る。
えーっ、そんなぁ🥺

また今度!





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