私は2021年6月25日に音事協の新役員人事が発表されたことを同年7月22日に知りました。新会長は瀧藤雅朝氏(ジャパン・ミュージックエンターテインメント代表取締役社長)です。以前、この人について星野陽平氏が「次期芸能界のドン候補」とツイートしていたのですが、当時、全く聞いたことが無い名前である上に陰謀論的物言いの多い星野陽平氏がツイートしているのが引っかかって聞き流していました。しかし、嘘では無かったので驚きました。
瀧藤雅朝氏の経歴は以下のサイトに詳しく書かれています。
「1981年(昭和56年)10月~ 株式会社アンクル・エフ入社」とありますが、アンクル・エフとはジャパン・ミュージックエンターテインメント(以下、JMEと略す)の旧称です。1981年の入社ですので、少なくとも2023年時点で60歳以上であることは間違いありません。JMEについては以下のウィキペディアの項目をご参照下さい。あと、JMEの公式サイトのリンクを貼っておきます。
「渡辺プロダクションの元マネージャーであった藤岡隆が1980年6月にアンクル・エフとして設立した芸能事務所である。元々はラッツ&スターのマネージメント事務所だった。ただし、ラッツ&スターは活動休止後は鈴木雅之、田代まさし、桑野信義を除いて事務所を離れており、2001年に田代は自身の不祥事で解雇された為、現在ラッツ&スターのメンバーで所属しているのは鈴木と桑野だけである。」と書いてあります。藤岡隆氏は現在、JMEの代表取締役会長を務めています。
JMEは人気タレントはそこそこいても従業員数およそ30人、タレント数およそ70人とそんなに規模の大きい事務所ではありませんし、瀧藤雅朝氏は創業者でもありません。なのに瀧藤雅朝氏は何故次期芸能界のドン候補と目されるほどの力を得るに到ったのだろうかと疑問に思って調べました。
「闇社会とのつながり断ち切れぬ芸能界、次の“ドン”は誰だ!?『増補新版芸能人はなぜ干されるのか?』」(『日刊サイゾー』2016年10月03日12:00)
「元歌舞伎役者とのラブホ不倫発覚でレギュラー番組降板…それでも鈴木杏樹の将来が安泰な理由」(『実話BUNKAタブー』2020年4月号)
※上掲の記事は以下のブログの記事を引用致しました。本誌は未確認です。
「"2大ドン"の和解が票を決めた 新・音事協会長をめぐる思惑」(『サイゾー』2021年7・8月合併号 pp.60-63)
これらの記事を見ると、元々はラッツ&スターの個人事務所的な存在だったJME(旧アンクル・エフ)が1990年代以降に鈴木杏樹や篠原涼子、ユースケ・サンタマリア、谷原章介らを輩出して大きくなり、その立役者が瀧藤雅朝氏であることが分かります。2013年に音事協の理事になってからは発言力がアップして飛ぶ鳥を落とす勢いで、2021年6月8日に行われた音事協会長選挙で渡辺ミキ氏(ワタナベエンターテインメント社長)を制して音事協の会長に選ばれました。
瀧藤雅朝氏はバーニングプロダクション社長の周防郁雄氏に近いものの、JME自体がバーニング系の事務所という訳ではなく全方位外交であることが分かります。また、星野陽平氏によると「出身地の名古屋の有力組織とのパイプが太い」とのことですが、この有力組織はおそらく弘道会(山口組系)と思われます。
近年のネット上の芸能記事を見回すと、瀧藤雅朝氏以外に次期芸能界のドン候補と目される芸能プロモーターは見当たらないので、周防郁雄、田邊昭知両氏亡き後の芸能界のドンは瀧藤雅朝氏で決まりでしょう。
瀧藤雅朝氏が音事協会長に選ばれて以降の瀧藤雅朝氏及びJMEに関するネット記事を幾つか紹介致します。
「篠原涼子「不倫疑惑報道」を大手メディアがスルーでノーダメージか」(『FRIDAY DIGITAL』2021年08月12日)
「「芸能界のドン」への配慮も? NHK「紅白歌合戦」出場者に見る最新「業界勢力図」と「卒紅白」のうねり」(『デイリー新潮』2022年11月19日)
「篠原涼子の紅白出場にチラつく“組織”の影…歌手活動から遠ざかっていたのにナゼ?」(『日刊ゲンダイDIGITAL』2022/11/24 06:00)
「司会・大泉洋のギャラはいくら? 知られざる「紅白歌合戦」のウラ側を明かそう」(『現代ビジネス』2022.12.27)
「ジャニーズ“ゼロ”の『紅白歌合戦』でも…かわりにNHKが”気にかける”「意外なプロダクション」」(『FRIDAY DIGITAL』2023年10月19日)
【補足】瀧藤雅朝氏はエイジアプロモーションという芸能事務所の社長も兼任しています。ここは2018年9月5日に村山俊彦・前社長が知人の40代の会社役員を恐喝して逮捕された結果、瀧藤雅朝氏が兼任することになりました。
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