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駆け出しプロダクトマネージャー(PdM)の転職活動記後編〜入社2ヵ月経ちました〜

このnoteについて

2020年1月、SmartHRに転職して2ヵ月経ちました(とても幸せです)。
転職活動にあたり様々な情報を集めましたが、「そういえば、あんまり経験談って見ないな?」と感じていたため、あくまでn=1として誰かの参考になればと思い、転職活動〜現在までを記録に残します。
この記事は「駆け出しプロダクトマネージャー(PdM)の転職活動記前編 -転職経緯〜内定-」の続編であり、内定承諾〜入社2ヵ月の内容です。転職活動の中身については、上記記事をご覧ください。
なお、後編は前編よりもエモみ成分たっぷりです。予めご容赦ください。笑

SmartHRに入社を決めた3つの理由

上述の記事で触れた通り、内定をいただいた3社で悩みに悩んだ結果、私はSmartHRへの入社を決めました。迷っていたもう1社もとても魅力的・C向けサービスのため経験との親和性も高いのにも関わらず、です。「経験値の浅い(ほぼない)SaaS業界へ待遇を落として転職、なんで?」と周囲にも聞かれました。いろいろ悩みましたが、以下3点が主な理由です。

SmartHRに入社を決めた理由
 1. B向けSaaSが個人を幸せにできる可能性
 2. 人事面談での、オープンで真っ直ぐな言葉
 3. 迷ったら意外な方へ

理由その1. B向けSaaSが個人を幸せにできる可能性

ファーストキャリアがウェディングプランナーだったくらい、個人と丁寧に向き合う仕事は大好きです。B向けの仕事を選ぶ日が来るとは思っていませんでした。そんな私がSmartHRに触れて生まれたのは「B向けSaaSが幸せにできる対象は企業や関連担当者だけではないんじゃないか」という期待です。
前職で導入されたSmartHRに初めて触れたときの驚きは、今でも鮮明に覚えています。勤怠管理やワークフローなど、これまで何も疑わなかった業務システムの不便さ・UIへの諦めをアッサリ覆してくれました。年末調整シーズンには、Twitterには労務担当者でなく従業員ユーザーの「便利だ」という驚きの声が溢れます。SlackやG Suiteでは気付けなかった、私の知らないBtoBの姿でした。まだまだ変化中のB向けSaaSの成長に関わることで、世の中に大きな価値を提供できる可能性に気付かされました。

理由その2. 人事面談での、オープンで真っ直ぐな言葉

オファーの提示。期待値を下回る待遇に、正直少し動揺してしまいました。でも、ゆっくりと人事面談を振り返り、段々と気持ちが変わっていきました。ポイントは3つ。「具体的な情報の開示」「社員とどう向き合いたいかという姿勢の開示」「フラットなヒアリング」です。
SmartHRは、社員の等級分布や年収レンジ、昇給実績をなんと社外にも公開しています(詳細はこちらの会社紹介資料にて)。面談時には、それに加え試用期間後の対応や評価制度などをより詳細に伺え、自分の努力と貢献次第でどうにかしたい気持ちに変わっていきました。
また、代表の宮田さんのブログにもあるとおり、希望年収を聞かない理由を丁寧に伝えられました。前職待遇を引きずったり、退職交渉に昇給で応じたる、といったような評価ルールに沿わないアンフェアな待遇が生まれる甘えと戦い、働く社員をちゃんと大切にしたい思いが感じられ、とても安心しました。
その上で、最後に真っ直ぐ目を見て「私たちのオファーは市場に合っているか教えてください。負けない会社になるために、必要な変化を正しく捉えたい」とオファー内容や面接・面談で感じたことへのヒアリングを受けました。市場・個人と向き合う姿勢、必要な変化を生み出せる環境が、面談してくださった方の目の中に浮かんでいました。

理由その3. 迷ったら意外な方へ

ここまでで、既に気持ちはだいぶ傾いていました。最後のひと押しは、自分自身の意思決定ポリシーです。30歳を超え、SNS等の技術進化もあり、触れる情報や接する人たちは以前にも増して自分の嗜好に影響を受けるようになってきました。それは放っておくと自ずと、自分にとって意外な選択をしにくくなっていく」こと。
BtoBの仕事を選ぶことが大きく意外な出来事ならば、「このプロダクトに貢献したい!」と思えるものに出会った瞬間に選ばなければ、この先も一生触れない可能性があります。
新卒入社企業から異職種・異業種へ転職した結果、前職最初の1年は崖登りレベルの苦戦が待っていました。一方そのおかげで、意外な選択が生む、変化のための一時的な苦戦や悩み、また違和感を正しく把握して吸収できたときに得られる苦労以上の拡張を信じられるようになりました。
迷ったら意外な方へ。その方がきっと楽しいんです。

驚きの入社後ギャップ

そんなこんなで、大きなやる気を胸に入社して2ヵ月。入社後ギャップ、気になりますよね?ありました。私の感じた入社後ギャップは、下記の3つです。

私の感じた入社後ギャップ
 ・ ”本当に高い” 情報透明性
 ・ ”本当に高い” 権限移譲度
 ・ ”本当に高い” ミッション・バリュー浸透度

”本当に高い”情報透明性

ほぼ全てがオープンチャンネルなSlack、非公開文書が作られないドキュメント共有ツールesa、いつでもカジュアルにコミュニケーションし続けるマネジメント層〜経営陣等々。あらゆる情報に誰もがたどり着ける環境がとことん維持されています。
中でも驚いたのは「全社定例」と通称「モム会議」。毎週水曜のお昼前になると全社員がオープンスペースに集まり、その直前に行われた経営会議のトピックスが共有されます。リアルタイムでSlackに集まった質問はその場で回答され、誰もがオープンに全社意思決定へアクセスできる状態が提供されています。また毎週の「モム会議」では、他部署リーダー陣に相談を仰ぎたいことを、誰でもアジェンダとして持ち込むことができます。会社全体の意思決定と働く人1人ひとりのシームレスさが、とても心地良いです。

"本当に高い" 権限移譲度

SmartHRは「100の問題を、100人で1問ずつ解く組織」を目指す、と掲げています。それは、問題を丸ごとメンバーに預ける信頼をはなから置くこと。
任された仕事は、今期ロードマップの中心となる柱の1つです。ある程度進め方なども要望があるのかしら、と思っていたら、目的の説明以外は「任せます」と。SaaS未経験でこの柱を丸ごと任せるの不安じゃないのか!とこちらが心配になるくらいのアッサリ感でした。最初の1週間こそ大きな不安に見舞われましたが、業界・プロダクトの中身・組織の全てに対して何もわからないからこそ、自由な調査・インタビュー・思考時間の担保が重要だと考えられているのだと感じます。自由に仰げるレビューやアドバイス以外は完全にお任せ。この無言の信頼は、PdMとしてやりがい以外の何物でもありません。ユーザーインタビューで解決意欲は日々高まり、大きな壁を超えていく楽しみに包まれています。

”本当に高い”ミッション・バリュー浸透度

「強力なミッション・バリューは、ともすると空虚に、また場合によって宗教的な縛りを生みかねない」と考えていました。SmartHRのミッション・バリューは、そのどちらでもなく生きた行動指針として1人ひとりに根付いていることに驚きました。言葉が持つ価値を受け止め、日常のコミュニケーションの中でも自然に・頻繁に登場します。中でも個人的に大好きなのが「人が欲しいと思うものをつくろう」×「最善のプラン C を見つける」の組み合わせ。車輪の再発明や速い馬を生み出すことなく、常に最も価値のあるものを届けたい、と思い続けられる、大切にしたい行動指針です。

入社から2ヵ月経って思うこと

控えめに言って、毎日がとても楽しいです。
ポジティブな驚きとやりがい、個性的で愉快な同僚に囲まれ、ただただ早く価値提供をしなければ、というシンプルな焦りが日々を焦がしています。

誤解や過剰さもあるかもしれませんが、私は「労務人事担当者は、誰よりも会社の人を思いたい人たちのはずだ」と信じています。それが不便な制度やシステムのおかげでルーティンワークや事務的な作業に追われ、本来かけたい「人を思う仕事」への時間が奪われているならば、労務人事担当者の時間を生むことは、その企業で働く人たち1人ひとりの幸せに繋がっていくはず。私は、労務担当者を幸せにすることで、人が働く環境が少し良くなることに貢献したいと考えています。
まだまだ入社2ヵ月。まだ何の価値も生み出せていませんが、一日も早く新しい価値を届けられるよう頑張っていきます。

そんなつもりで書き始めていなかったんですが、思ったより全力で自社を推す記事になってしまいました。(苦笑)
n=1。あくまで私個人の体験ですが、何か少しでも、読んでくださった方の役に立てたら幸いです。
また、SmartHRでは、日本の労務人事を支援したい心強い仲間を求めています!新しい素敵な出会いが、これからもたくさんありますように。

それでは、2記事に渡る長文をご覧いただき、本当にありがとうございました。

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