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「居場所」の意味が分かった日

子どもが選択したのであるなら「学校に行かない」ということも尊重し、子どもとの対話を大事にしながらどのように将来を作っていこうか手探りでも子どもと共に前に歩むと決めて過ごしてきたここ数ヶ月。

そんな風に前を向きながらも、「実際に今の状況はこの子らしさを失わせてはいないか」ということも一番の不安だったけれど、

ここのところの様々な経験から、私も次男もそれぞれに今自分の周りで起きている状況や自分の中に生まれている感情について、 少しずつ整理ができてきているんだなと言う気がしている。

そして、次男の足が学校に運びにくくなった原因のひとつが、「本当に自分らしくいられる居場所がなくなってしまっていた(と感じていた)こと」だと言うことにも気がついた。

居場所とは、人と人との関係性の中において感じられる居心地の良さに外ならないんだよね。

地元を元気にしたいと思いまちづくりの活動に関わり始め、縁あって今現在は横浜から地元に根を張って頑張っている若手有志の主催するこども食堂のバックサポートをしています。

昨年9月に地元で開催 のお手伝いをしたこども食堂は、コロナ禍における格差是正のための事業休眠預金活用事業として、鹿児島県のNPO法人さんが鹿児島県の離島の子どもたちを対象とした こども食堂の開催を通じて 子どもたちや子ども食堂を運営している方々の支援を行っていたもので、

1/13,14に わたって地元で最終の活動報告となるサミット が開催されたので、 こども食堂の運営側として参加するためにこの週末は地元に帰っていました。

1人で行こうと思っていたけれど、 昨年5月から9月まで次男も一緒に 地元に連れて帰って現地の中学校にお世話になっていたこともあり、 次男の方から一緒に行きたいと言う申し出があり連れて行くことにしました。

サミットでは、 社会活動家で東大の教授でもある湯浅誠先生の講演があり、私と次男と私の母3人で並んで聞いていました。

講演のテーマは「居場所」。

講演が始まると、先生はおもむろに聴衆に問いかけました。
「あなたには、居場所はいくつありますか?」

その問いに対して、次男や私の母も頭の中で自分の居場所はいくつあるかなということを考えていたようで、そこから話に引き込まれていきました。

これまで全く縁のなかったこども食堂の活動を通じて、そこに集う人たちの関係性がその場所の居心地の良さそのものにつながり、ひいてはそこがつい行きたくなってしまう自分の居場所となり、心の支えとなり、 日常をより豊かにしてくれる日々のつながりであるということをしみじみ学びました。

これって奄美や沖縄では普通にあることなんだけれども、今大人になって暮らす都会の環境ではなかなか感じにくい。 私自身、これまで16年間子育てをしてきたけれど、子育てをする孤独や相談をする先がない孤独というのは常に感じてきた記憶があります。 何度も絶望感を感じたっけ。

サミットでの1時間の講演は、中学校1年生の次男にも湯浅先生が最も伝えたいメッセージが心に響く内容で、

居場所 = 関係性

ということがメッセージとして心から理解でき、共感でき、 考えさせられる内容でした。

居場所とは、 最近どうなの?といった 相手を思う温かい声掛けや、それに反応する自分の態度や心から育まれる緩やかなつながりの中で感じる居心地のよさ。 人との関係性の中で生きる楽しみができたり 日々の活力が生まれたり、自分に自信がついたり。

そんな 温かなやりとりを自分の体験を振り返りながら鮮明に想像させるもので、次男も 私と同じようにそういったメッセージを受け止めていたようだった。

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