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ゴミはどうなるのか?回収後の行方をまとめてみた

ゴミは回収された後どうなるのか?

丁寧にゴミを分別して捨てている人や、普段からゴミ拾い活動をしている人でも、詳しく知っているという人はあまりいないでしょう。

回収後の行方を知ることでゴミ問題との向き合い方が変わるので、ぜひ本記事を読んで理解を深めてみてください。

今回は以下の4種類に分けて調査しました。

・燃えるゴミ
・燃えないゴミ
・粗大ゴミ
・資源ゴミ

1つ1つ掘り下げて解説していきます。

燃えるゴミ

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適切な場所に集められた燃えるゴミは、ゴミ収集車によって回収された後、基本的に清掃工場に運ばれます。

清掃工場には焼却炉があり、そこで燃やして灰にした上で最終処分場で処理されます。

地域によっては、燃やすときに発生した熱で温水プールの水を温めたり、燃えカスや灰をコンクリートの材料にしているところもあるそうですが、今はまだほとんど普及していません。

ごく一部の街では、清掃工場ではなくゴミ堆肥化施設、ゴミ飼料化施設、メタン化施設、ゴミ燃料化施設といった肥料や燃料を作る施設に運ばれます。

燃えないゴミ

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適切な場所に集められた燃えないゴミは、ゴミ収集車によって回収された後、不燃ゴミ処理施設に運ばれます。

不燃ゴミ処理施設では、まず人の手で包丁などの危険なものや傘などの処理の妨げになるもの、鉄やアルミといったリサイクルできるものを取り除き、ほかの燃えないゴミを破砕機ハンマーで細かく砕きます。

小さくなったゴミは破砕磁選機や選別ふるい機、アルミ選別機といったさまざまな機械によって分別されるため、資源が無駄になりません。

粗大ゴミ

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粗大ゴミは、指定日に予約して家の前に出しておけばゴミ収集車によって回収された後、粗大ゴミ処理施設に運ばれます。

粗大ゴミ処理施設では、まだ使えそうな家具や自転車があればリサイクルセンターに持っていき、残りを燃える粗大ゴミと燃えない粗大ゴミに仕分けます。

解体して金属を取り出した後は、燃えるものは焼却され、燃やせないものは最終処分場に埋め立てられます。

資源ゴミ

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資源ゴミはゴミ捨て場や缶・ペットボトルのゴミ箱から回収され、資源化施設に運ばれます。

スチール缶やガラス瓶が再利用され、アルミ缶や紙なども資源となります。

ただプラスチックは、57.5%がサーマルリサイクルというゴミを燃やしてエネルギーに変える方法で処理されており、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素も排出しているため、資源が循環するシステムが整っているとは言えません。

日本のプラスチックリサイクル率は84%と世界的に見ても高い数値となっていますが、そういった裏があるのです。

また、年間800万トンの廃プラスチックを受け入れていた中国が2018年に輸入を禁止したことで、日本を含め世界中のプラスチックゴミが行き先を失い、結果として東南アジアに集中するようになりました。

輸入先で処理しきれなかったプラスチックゴミが雨や災害によって海に流出し、海洋汚染が深刻化しています。

ゴミはどうなるのか?まとめ

解説してきたように、ゴミにはリユースされるもの、リサイクルされるもの、最終処分場に埋め立てられるものがあります。

ゴミの埋め立ては江戸時代から続く処理方法であり、実は今の東京湾周辺の陸地はほぼ埋め立て地です。

しかし最終処分場にできる場所もどんどん少なくなってきており、このままではゴミがあふれてしまうため危険です。

これからは、ゴミそのものを出さない「ゼロ・ウェイスト」に取り組んでいく必要があるでしょう。


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