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憧れとロマンと政治と教育を考えた話

学友「ソガさんは政治家に向いているんじゃないか?って昨日話したんですよー」

ソガ氏「いやー・・・僕、政治家嫌いなんですよw そもそもあの職業にどうやって憧れるんですかね?」

久々に訪れた行きつけの美容室でそんな会話が始まりまして。
ふと、憧れとロマンの話を書きたくなりまして。綴ってみます。

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【益川教授が言っていた気がする印象的な言葉】

ノーベル物理学賞受賞の益川教授が、テレビか何かで言っていた、妙に印象に残っている言葉。それがこちら。

憧れて近づく。ロマンを持って第一歩。

なるほどなぁ。素敵。確かに。
人が成長していく時、あるいは運命的な何かに出会う時、憧れとかロマンとかは、かなり大事な要素になってきますよね、と。老若男女、ここにはあまり異論がない気がしていたのですよ。

ただ最近、色々思うことがありまして。

ここに対する考え方が大分変わりました。それはどういうことかというと、「憧れドリブン」って、かなり人生を苦しくしてしまうパターンが多くなりそうですねぇ…と。多くの人が「憧れドリブン」に魅せられていて、でもその割には「自分らしさ」を探したり「みんな違ってみんな良いんだ!」とかいう言葉も大事にしていたり。それが個人的には何とも香ばしくて情緒に溢れているなぁ・・・と😂

さらに言うと・・・

①教育の仕組みや日本的恋愛のメカニズムは「憧れドリブン」ベース
②「ロマンドリブン」な仕組みに意外と関心が向いていない?

これ、なかなか厄介で、わかっていても引っ張られちゃう気がするのです。


【憧れエナジー】

「ねえねえ、好きな女性のタイプは?」
「んー・・・石原さとみとか!」

僕はこの手のプロトコル会話がすごく苦手ですw
だからリアコとか好きぴの概念もいまいちピンときません。(何のこっちゃww)

大人の恋愛話は憧れドリブンが多い気がするのは気のせいですかね?

上の例は少し俗っぽいですが、バリバリ講師業をやっていた時に、結構気をつけないといけないな…と思ったことがあります。それはちびっ子やお母様方が何気なく発するありがちな「憧れ言葉」の中に潜んでいました。

ちびっ子「僕(私)、将来は先生みたいになりたいなぁ」
お母様「うちの子も、先生みたく立派になってくれるんですかねぇ」

ウソでいい。ウソでも嬉しい花一匁✨✨と、当時は思っていました。でもこれって結構危ないよねぇ…と、振り返って思うのです。

憧れてくれること自体は大変ありがたいことですが、憧れだけで進むと、その人のオリジナリティという可能性は結構狭まります。そしてこの憧れというパワーが思わぬ方向に駆動することで、大変怖い経験や事件性のあることに発展してしまうこともあると思います。

ちなみに僕は、僕に向いた憧れの矛先により、危うい経験をしたことがあります。今となっては笑い話ですが、これは機会があれば有料noteにでもしましょうかね(笑)

「憧れ」のスタートはとってもポジティブ。そして燃えるマグネシウムのような熱量がある。だから最初は多くの人が「よしよし!」と肯定しがち。何しろパワーが違いますから!

でも。ちょっと立ち止まって考える必要あるよなぁ・・・と。


【憧れは共同幻想か?】

憧れって、良い言葉として使われることが圧倒的に多いと思いますが、知らず知らず人を傷つけたり、生きることを苦しくしたりする時にも使われがちです。

とあるお母様
「ねぇ。同じクラスの◯◯君ってすごく勉強頑張って、この間の定期テスト、クラスで1番だったんだって。しかも部活も朝練休まず参加して両立させて。偉いわよねー。クラスでも憧れの的。見習って欲しいもんだわ。」


とあるちびっ子
「僕、YouTuberの◯◯さんに憧れていて!◯◯さんみたいになりたいです!」


そのちびっ子の母上
「そうね。◯◯さんみたいになれたらいいね。そのためにもいっぱい頑張らなきゃね。あの人は人一倍努力しているんだから。見習おうね!」

憧れると、なぜかその対象は「すごい人」になってしまうことが多いです。
そしてその憧れの人は、人知れず苦労や努力をしている。すごくストイックに。だから、憧れの人に近づきたいのならば、相応の努力と苦労をしなさい、と。

え?それ、ほんまでっか?

たとえばエジソンやアインシュタインって、実験や作業で続く失敗を苦労と思っていたのかな?「俺ってストイックだろ?大変なんだぜぇ〜??」「いやー、今日も2時間睡眠だわー」とか思いながら手を動かしていたのかなぁ?僕はそうは思えません。側から見たら大変なことに、彼らは無意識に熱狂していただけなのではないしょうか?

この「努力」と「熱狂」の差はどこからくるのか?
この答えの一つとして、僕は「憧れドリブン」と「ロマンドリブン」の差から生まれてくるのかなぁ・・・と最近思うことが増えたってわけです。

ロマンドリブンの成功者にも努力や苦労をしていて欲しい。それこそが人生の深みと美学・・・という共同幻想も考えものです。


【憧れとロマンの間にあるもの】

海を渡った日本人投手、野茂英雄。海を渡った日本人初の野手イチロー。そして、日本でもアメリカでも、前人未到の二刀流大谷翔平選手。

皆さんそれぞれ、時代の象徴であり憧れの的だった(今なお進行形の方も)と思います。そしてよく言われること。海を渡る前は、実際に結果が出るまでは「そんな活躍は難しい」「前例がない」ということ。

この手の話は結構ありきたりだと思うんですよ。
僕が最近興味があるのは、ロマンで動いている人に、周囲の人って驚くほど興味持たないよねぇ…ということ。そしてロマンで動いていた人が、何かの拍子に憧れられることが多く、本人の意志に関係無く周りが勝手に憧れてくれる、と。

ロマンドリブンと憧れドリブンの間にあるものって何なのだろう?

ここに最近興味あるんですよ。
あともう一つ、気になっていること。

教育の仕組みのほとんどは、憧れドリブンと接続する仕組みになっているよねぇ。

これなんですよ。多分ですけど、評価とかカリキュラムが幅を利かせている世界線では、ロマンを感じる仕組みづくりってできないんじゃないかなぁ・・・と。評価を数値にするよりも、価値を可視化する、定量化するほうが良いのだろうなぁ…。前回のこの記事ともリンクしますね。


【目立たずとも豊かな人生を】

憧れることは悪くもないが、共同幻想と「ねばならない症候群」注意。憧れドリブンで何かを始めることは結構簡単なんだけど、続かないことも多い。よしんば続いたとしても、成功らしき何かを得たとしても、幸せにつながるかは微妙。

そんな風に思う今日この頃です。

こんな風に書くと、おそらくこれを読んでいる多くのお母様に「仰ることは分かるけど、じゃあ我が子にどんなものを与えたら良いのですか?親として!」というご意見をいただくなーと、だいぶ解像度高く想像できたので(笑)、そこについて少しだけ触れておくと、それこそお母様が我が子に与えることでグッとくるものを与える、これで良いと思います。

それを我が子がどう受け止めるかは気にしないw
それを周りのお母様がどう評価するかは無視するw

ロマンドリブンは、側から見たら大変なことも多い。
でもストイックからも努力からも解放される。
めっちゃ大変で底辺に、他人から見える可能性あるけどね。

それが良いか悪いか?
良いのだと思います。
良いと本人が思えるからこそ、
ロマンドリブンなのだと。
これからは、目立たずにロマンを追う人生を創る時代になるかもですね✨

え?
政治の話が最初にしか出ていないって?
確かに!(笑)

まあ僕は政治家が大嫌いなので、大嫌いな政治家にどんな風にアプローチしたらロマンを感じるのか…ていうのは政治家を目指す視点としては面白いですよね、と(笑)

目指すことは1000%ないですけどね😂

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