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CONTAX T2

最近CONTAX T2が流行っていると聞いて、実家から引っ張り出してきた。

T2は1990年に発売された、いわゆる「高級コンパクトカメラ」の代表的機種である。我が家では父が使っており、子どもの頃にこのカメラで写真を撮られた記憶がうっすらとある。自分も学生の時分にフィルムカメラで写真を撮っていたことがあるので、たまに使っていた(メインはPENTAX LX)。

(なんと)写ルンですが流行っているともいうし、コンパクトでレンズも良い(Sonnar F2.8/38mm)ので、使いやすいのかもしれない。あまり寄れない(最短撮影距離0.7m)こと以外はなかなか気に入っていた。

ひさびさにフィルムカメラで写真を撮ってみて、当たり前だがデジカメやスマホと全然違うのでおもしろい。

まず、一枚目の写真を撮ったあと、癖でカメラの裏側を見てしまった。ディスプレイなどないのに。あらためて、確認できないんだなと実感した。ただ、すぐに慣れて、未練がましくならないので、スピードが出る。

出来上がった写真を見て、ファインダーから覗いた像と出来上がった写真がちょっとズレていることも、「あー、そういえば」という感じだった。一眼レフではないので、ファインダーの像=写った像にならないのである。これは厳密にはフィルムとデジタルの違いというわけではないけど、デジタルは出来上がる構図に関してはディスプレイに映るものと同じになるから、ズレたとしても感触が違う気がする。

あと、友人2人を撮ったら間の空間(背景)に焦点があっていて、ただのミスなのだが、顔認識はAFをさらに無意識的にしてしまうのだな、と思った。

現像も久々で、ヨドバシカメラに出したのだが、プリントは割高に感じたのでしていない。とはいえ現像+データCDで1,100円ぐらいだったので、思ったよりは安い。学生のときはドラッグストアで500円ぐらいの激安現像+プリントをしていたような記憶があるが、あれは当時としても激安だったのだろう。

現像が仕上がるのは相変わらずワクワクするもので、受け取ったあとはだいたい凹むのだが、このご時世にフィルムカメラで撮る人は、これが楽しみでやってるんじゃないかと思う。

普段はスマホや、少しちゃんと撮りたければ(自分の場合は)コンデジを使えばいいのだが、たまにフィルムで撮りたいとき、T2は手頃で良いと思う。