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麻薬≒ポルノ動画

最近ネトフリで「ブレイキングバッド」という海外ドラマを観ていると書いた。他にも麻薬関係のドラマがあり、例えば「ナルコス」というネットフリックスオリジナルシリーズのドラマもある。こちらは実際にあった史実を元に描かれた作品であると聞いている。今回のドラマの視聴が終われば、ネルコスを観ようと考えているところだ。

ブレイキングバッドは化学の教師がその頭脳を活かして最高品質の麻薬(メスと呼ばれるもの)を作り、界隈で一儲けするお話なので作る側に焦点が当てられている。麻薬に生活を侵されて廃人になってしまう人のことはあまり触れられていない。

まあ、ストーリーとして廃人のほうに目を向けた作品はドキュメンタリーにはなりこそすれど、大衆が面白がって観るものになるとは思えないから当然である。仮に作ったとしてもNHKの教育番組か、それか学校の「麻薬ダメ絶対」を扱う授業のビデオでしか流されることはないだろう。

だが、ブレイキングバッドが語る裏側ではなく、表側すなわち使う側に対してこそ本来目を向けるべきであると私は思う。

いやいや麻薬なんて誰もやってないから、この平和な日本においてそんなの存在しないから、という声が聞こえてきそうであるが、十分に麻薬に匹敵するものは私たちの身の回りにありふれている。ネット上に大量に落ちている「ポルノ動画」なんてのはその典型例だろう。

基本的には両者は同じだ。脳内でのドーパミンの効力を持続させる、あるいはドーパミンを放出し続けることによって報酬系を刺激し続けている。

両者に違いがほとんどない。むしろ、安くはないお金を払って手に入れなければならない分、また国によって規制されており入手がそもそも困難であるという観点からすれば「麻薬」のほうが機会的な安全面においては優秀とすら言えるだろう。

麻薬と遜色ないポルノ動画の規制線はどうやって貼られているだろうか??「あなたは18歳以上ですか?」にイエスかノーかで答えるだけだ。赤ちゃんだってやり方さえ教えれば突破できる。ルールに対して過度に従順な子供だけがこの規制線を恐れて近づかないだけであり、ほとんどの子供というのはリスクを自ら取りに行く。

自制心のある子どもに育てれば大丈夫だって?その誘惑には抗いがたい。ドーパミンは期待によっても放出されるためだ。クリスマスプレゼントをもらうのと同等かそれ以上にクリスマスプレゼントがもらえるという期待もドーパミンの放出を引き起こす。遠足の前日に眠れないのもそのためだ。ヒトを含むすべての動物はこのドーパミンがもたらす行動力によって動いている。

未知のものに対する好奇心、報酬に対する期待、ザルな規制線。これらをもってしてどうやって子供はポルノに対抗すればいいというのだろう。子供にとっては自制心が必要以上に求められる時代である、大脳の前頭前野(自制心をつかさどる)を早めに発達させるクスリでも欲しいところだ。


メモ:依存性はどうやって決まっているのか??という疑問も浮かんだ。以前、タバコやお酒やいろいろなものの中毒性を相対的に図に表したものを見た気がする。効力の差か?

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