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2021年のキーワード②(民主主義と資本主義)

民主主義と資本主義はベストミックスなのか。

昨年の大阪都構想の住民投票やアメリカ大統領選挙。
もちろん民主主義のルールに沿って行われていますが、どうもすっきりしません。
また、国政においては、選挙も近づいてきましたが、現在の与党以外に選択肢を見い出せないのは、私だけでしょうか。

前者は大阪市のあり方を決める重要な住民投票でありながら投票率は62%、賛否が拮抗しているなかでの住民投票。多数決で決まった。
後者は後者で、まさかの死者まで出した暴動の結末。
選挙戦での討論会はまさかの凡戦で、コロナへの無策も致命傷となるなどトランプは懲り懲りと思う人がわずかに多かっただけ。
民主主義は必ずしも正解を出すわけではないことを承知してはいるが、51対49の多数決が民主主義の本質だとは思いたくない。

今やロシアや中国も資本主義経済の形を取る。
国家が強力に市場介入し、国営企業も数多く存在する国家資本主義であり、全体の利益を優先する全体主義の国でもある。中国は共産党一党独裁体制でもあり、ロシア、中国ともに国家権力は絶大である。
社会に市場が内包されているとしても、社会を統治する民主国家が市場に介入するのは容易ではない。議会制民主主義の日本は余計そうだ。ただし、今回の非常事態時には権力の行使の在り方が問われそうた。

今、コロナ第3波の局面でそれぞれの民主主義国家の政治力が試さている。また、それは法とその運用によって達成されるべきは当然である。

民主主義は面倒くさい。
一人ひとりの権利を基本として国家が成り立っており、時として主権者一人が国家の前に立ちはだかることも。
リニアや公共道路一本通すのも、ゴミの最終処分場建設も簡単なことではない。
一方で、一つの失政や個人の失敗を煽るマスメディア、国民。
個人と全体の利益の間のゆらぎ。

それでも、一人ひとりの人権を守る社会、国家であってほしいと切に願う。コロナ第3波の中で国民の安全と利益をどう守っていくのか、政治と政策に期待するとともに、私たち国民も歴史に学び、未来に向けて行動していくのだ。

デンマークなど北欧型の民主主義に学ぶべき点が多いと思っている。直近の民主主義指数は北欧が上位を占め、日本は24位。
日本人はいつから政治と公共の場での政治や宗教、お金の話は御法度のような道徳感を持ってしまったのか。
私自身がそうだ。
争いを避けるためなのか。
結果として、何の進歩も得られていなのでは。

私たち日本人が手に入れた法治国家、民主主義と資本主義を基本とするこの国の形。
変えてはいけない部分と変えなければならない部分。
もっともっと対話が必要である。

【ほぼ時々生活密着型コラム/前仙】

【参考】Newspicks「Rethink」/磯田道史先生https://youtu.be/c4pX8rxnm3s

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