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冬のフィンランドに1万人が集う、Slush2022に参加してみた

フィンランドのヘルシンキにて11/17~18に行われたSlushに参加しました。

ミナミインキュベートとしても個人としても初めてのグローバルカンファレンスの参加。福岡市がヘルシンキ市と連携があるということで、サイドイベントでの登壇のお話もいただき、盛りだくさんの数日でした。

イベント自体の内容やSlush finalについてはSUNRYSEの記事にもまとまっています。

また、ステージの様子はSlushのサイトでもYoutube公開されています。

Slushについて

そもそも、Slushとは?

Slushはフィンランドの首都ヘルシンキで行われるテックカンファレンスで、今年は4600名のスタートアップ、2600名の投資家を含め、総参加者数12,000名規模でした。特に投資家の参加者数としては世界的にも過去最多の規模です。学生が主体となった運営体制で、当日もフィンランドを始めとする北欧の学生はもちろん、留学生も多く含むボランティアスタッフ達が会場の運営を担っていました。

Slushのこれまで

Slushは2008年に5人のフィンランド人起業家によって、250名ほどの起業家が集まるMeetupとして立ち上がりました。2011年にAalto大学の学生チームに運営が引き継がれ1500名ほどで開催、国際イベントとして拡大し2014年には1.4万人規模、2019年に過去最多である2.5万人規模にまで拡大しました。2020年はコロナでキャンセルとなっていますが、2021年は8000人ほどで開催、14回目の今年は1.2万人規模でした。フードデリバリーWoltのCEOは元々このSlushを引き継いだ学生チームのリーダーで、2011年から大きくイベントを拡大させました。その他にもスタートアップ、VCなど業界で活躍する若手を多く輩出しているのがSlushコミュニティです。

Slushがどのような経緯、目的で今に至るかはこちらの公式PodcastでCEOが詳しく紹介しています。

会場の様子

メイン会場はHelsinki Expo and Convention Centerという大きなイベントスペースで、4つのステージが設置、それぞれでパネルディスカッションなどが並行して行われ、同時にスタートアップの出展ブース、国ごとの出展ブース、メンタリングスペース(speaker参加している著名な方達によるメンタリングがあるようです)、Meeting Areaなどがあります(Slushのアプリやサイト経由で参加者に直接連絡がとれるMatchmakingという機能があり、25分の枠でミーティング招待を送ることができるので、事前に連絡をとって会うこともでき便利でした。ちなみに指定エリアは事前のブッキングでほぼ満席だったそうです)。加えてセッションやサイドイベントなどが行われる小部屋も複数あり、盛り沢山です。とにかく見るものが多いのでもし今後行かれる方がいれば事前準備をきちんとしてから到着するのがおすすめです。メイン会場でのイベントは二日間ですが、週の初めごろからサイドイベントが開催されていて、会期中も朝や夜などたくさんサイドイベントが開催されています。

会場となるHelsingin Messukeskus
オープニングはSequoiaのDoug Leoneのセッション
ステージの一つで行われるピッチ
サイドイベントの様子
Meeting Area

全体としてのステージコンテンツにはサステナビリティ関連のトピックや現状/今後の市場環境に関する話が比較的多かったように思います。

福岡市とヘルシンキ

福岡市はヘルシンキ市と2016年にMOUを締結し、連携体制を築いています。福岡地域戦略推進協議会(FDC)とヘルシンキの産学官連携組織であるHelsinki Partnersも2019年にMOUを締結しており、2団体の主催で今回はEdtechとHealthcareをそれぞれテーマにしたサイドイベントが開催されました。各地域のスタートアップによるピッチやマーケットについての共有、ネットワーキングが行われました。

福岡市ブース
サイドイベントの会場

特にヘルスケアについては高齢化やメンタルヘルスなど日本とフィンランドは共通の課題が多く、面白いイベントでした。

最後に

日本から数日のために行くには遠いSlushでしたが、キャピタリストとしてグローバルスタートアップの世界にリアルに触れる初めての機会で、とても良い機会になりました。フィンランドのスタートアップやVCはもちろん、北欧諸国、ヨーロッパ、その他各国からの参加者の中で情報交換できる機会はとても刺激になりました。コロナの観点でも、渡航は比較的スムーズで会場でのマスク着用もほぼありませんでした。今後も今回の繋がりをしっかり続けていくこと、日本にとどまらず新しい人と情報のネットワークを常に広げていくことを意識したいと改めて思いました。

今回、渡航にあたりお世話になった皆さま、ありがとうございました!


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