サンクコスト
損失回避のために 過去を振り払うべし
将来を見誤る
人は、過去の投資の大きさによって、将来の投資を見誤る傾向がある事です。
大小に関わらず、将来の利益や損失回避に繋がる場合は過去の投資を振り払い見誤らないようにしたいですね。
事例
サンクコスト効果によって合理的に決定ができなくなっている例は、意外に身の回りであふれています。
事例①: 期待値以下のモノを購入した場合
ネットの情報などをもとに、便利なツールを購入したとします。
ところが、期待していたほどのモノではなかったと感じます。ここであなたはどうするでしょうか?
合理的に判断するのであれば、返品できるのであれば返品、もしくは新古品として売却するのが良いですが、「返品するのもオークションで売るものめんどくさいな。。。」というサンクコスト効果が働き、とりあえずの用途として使いづけます。
本来は「期待していたモノでは無かった」と「用途として機能するが、不便」と合理的な判断をするはずです。しかし、金銭面でのコストと労力面でのコスト(サンクコスト)が判断する基準に含まれてしまい、非合理的な判断をしてしまうのです。
事例②: 転職の場合
資格が必要な職業に憧れ、必死に勉強をしました。猛勉強の末に目標とした資格を取得し、あなたは憧れの職業に就くことができました。
2年間ほど勤めましたが、思っていたような仕事内容ではなく、憧れた当初の気持ちが失われてしまいました。他に興味のある仕事も見つかりました。こんなとき、あなたならどうするでしょうか?
サンクコスト効果の影響を受けると、資格獲得のために費やした時間や学費、日々の努力などのサンクコストを意識するあまり、「転職するのはもったいない」と考えてしまい、同じ仕事を続ける結果になります。
もちろん、絶対に転職することが正解ではありません。しかし、サンクコストのみに意識を向けてしまうと、新たな可能性に飛び込むチャンスを逃してしまうかもしれません。
投資・FXでも気をつける
特に投資・FXでの対策としては、ゼロベースで考えることです。
過去にのみ意識を向けるのではなく、白紙の状態で考えることです。具体的には、「最初に戻ったらどうすべきか?」と問いかけることです。
取引の中で思惑と違ったエントリーをして後悔することはありますが、冷静さを失い、損失分を取り返すために通常では行わないトレードをしてしまうことがあると思います。
そのような時に、ゼロベースで考えます。もし、間違った判断でエントリーしたという認識があり、その瞬間に戻れるとするならあなたはエントリーをしないと思います。そのような場合においては必ず時間を空けてエントリーすることをおすすめします。
ミスだという自覚が生まれた場合には、そのミスから生まれた損失分をすぐに取り返せると思わずに別の機会で良いという判断を下すほうが無難です。
エントリーしている取引真っ只中で、損失を穴埋めする必要はなく、またその取引だから流れ(変動)を把握できている訳ではありません。
プラスに転じるためには冷静であることが重要です。過去の取引での成功例にあやかって同様の取引をするのではなく、一度リセットする(ゼロベースで考える)ことをおすすめします。
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