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060 前を見続ければ未来は変わる

第122号(2023年8月30日)キャリアにおける「変化」を書いた中村英泰さんからバトンを受け取りました、対話と人材育成の専門家、たいわやの中村です

「前を見続ければ未来は変わる」と題したけど、要するに「自律型人材のなり方」の話をする

キャリコンの方にとっては、自律型人材より「プロティアン」「キャリア自律している人」「キャリア・オーナーシップの持ち主」と言った方がなじみがあるかも知れないけど、まあ、ほぼ同義だと思って読んでもらいたい

そんな自律型人材のなり方についてまとめてみた

試行錯誤学習から始まる

常々、人生の基本は、「なりたいと思ったらなれる」「なりたいと思わなきゃなれない」だと思っている

それは自律型人材も同じで「まずなりたいと思うこと」、これがスタートである

ただし、注意が必要で、本気じゃないと何も始まらない

本気であれば自然に「試行錯誤学習」が始まり、その流れに乗ってさえいればどんどん人生は自律性を獲得していく

人生目的に沿ったことだからこそ、あれやこれや試行錯誤を楽しめるってことだろうね

キャリア理論でも同様の説明がされている

心理的成功のためには、まず「モチベーション」、その上で「反応学習」「アイデンティの模索」「統合力」が必要となっている

まさにそのとおりで、自律型人材への道はモチベーションから始まる

暗中模索の勧め

人生目的に沿っているとは言え、そのまま真っすぐに進めるとは限らない

若いころから「私は〇〇になる!」と、大谷翔平、藤井壮太、モンキーDルフィみたいな決意でもあれば別だけど、普通の人はなかなかそうはいかない

途中、右往左往したり、目的に反することをしたり、前に進むというより横に広がる方が大きいかな

アイデンティティが確立していないからである

じゃあどうしたらいいのかと言えば、自然に収束するまで徹底的に試行錯誤学習を繰り返すしかない

徹底的に試行錯誤学習をやっていれば、自然に次の段階に移れるものだ

うずきに従って進めばだんだん光明が差す

繰り返しになるけど、試行錯誤学習を始めてからの数年間、ほとんどの人は真っすぐ前に進まない

現実に直面するたび方向を変えざるを得なくなるし、次から次へとやりたいこと、覗いてみたい世界が出てきて、ついつい横道に逸れてしまう

そうこうしているうちに、当初考えていたことよりも10倍くらい色んなことをやってしまう

確かに多様な経験は積めたと思うけど、それで何者になれたかと言えば、どうもパッとしない

裾野ばかり広くて、あまり高くない山みたいになっている

まさに私がそうだった

ときどき「おお!これぞ私の道だ!」と思えるものに出会うけど、2~3か月も経てば、「ちょっと違ったな…」となる

これの繰り返しだったかな

そんな右往左往を何年も続けているうちに、「けっきょく私は何をしたいのか?」という疑問を持つようになる

この辺りから、本格的にアイデンティティの模索が始まる

ある程度経験を積んだことで、進むべき方向が絞られたのだろう

キャリア理論的に言えば、やりたいこと、できること、求められていることの3つがやっと重なり出したって感じかな

言い方を変えれば「役割」が見えてきた

ここまで来ると、これまでとは打って変わって、比較的に真っすぐに進めるようになる

そしてやればやるほどアイデンティティが固まる感触も得られる

ちなみに私の場合、ここに達するまで10年以上掛かったね

長かったけど、今思えば楽しいひと時でした

PS.だからと言って儲かるわけではないことを付け加えさせていただく

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