![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114451197/rectangle_large_type_2_a5e0321436a19a5d88c996b7de7e6584.png?width=800)
052 漫画スラムダンクのシェアド・リーダーシップ
シェアド・リーダーシップとは?
シェアド・リーダーシップとは、メンバー全員がリーダーシップをシェア(共有)することを言う
つまり「メンバー全員がリーダー」ということ
と言うと、そもそも「リーダーって何?」という疑問が湧くと思うので、まずリーダーシップを定義しておく
リーダーシップとは?
自己の理念や価値観に基づいて、魅力ある目標を設定し、またその実現体制を構築し、人々の意欲を高め成長させながら、課題や障害を解決する行動
要するにリーダーシップとは「理念+目標+協働による目標達成」である
それを踏まえれば、シェアド・リーダーシップの意味も簡単に整理できる
シェアド・リーダーシップとは?
①ひとりひとりが理念を持ち、お互いが理解(共有)する
②ひとりひとりが目標を持ち、お互いが理解(共有)する
③ひとりひとりが自分の目標達成のために協働する
シェアド・リーダーシップが実現するための要件
ただし、このシェアド・リーダーシップ、どんなチームでも可能かと言ったらそうでもない
スポーツチームのように目標が明確でスペシャリスト中心じゃないと難しいと思う
シェアド・リーダーシップが実現するための要件
①みな強い理念の持ち主(理想がある)
②みな同じ方向を向いている(目標の共有)
③みなスペシャリスト(自身の貢献スタイルを自覚している)
④取りまとめ役に「自己変容知性」の持ち主がいる
リーダーを取りまとめるリーダーは自己変容知性の持ち主
シェアド・リーダーシップは全員リーダー
といえば聞こえがいいけど、全員が尖った奴らなわけだから、とりまとめは相当苦労する
放っておいたらメンバー同士衝突してすぐに仲間割れするんじゃないかな
そんな彼らを取りまとめするには、彼らよりも一段階大人が必要になる
スポーツチームなら監督、会社なら社長がこの役目
じゃあ一段階大人ってどういう人なのだろう
ここで成人発達理論の力を借りたいと思う
下の図は成人発達理論の第一人者ロバート・キーガンが現わした図である
![](https://assets.st-note.com/img/1668919859998-RT2ILWVmLF.png?width=800)
この三段階のうち、もっとも高いところにあるのが「自己変容型知性」である
この発達段階の者が、全員リーダーの組織(自律型組織)のとりまとめ役になると考える
自己変容知性とは?
自分の価値観・判断基準を絶対に正しいとは思わず、あらゆるシステムや秩序は断片的ないし不完全なものと理解し、矛盾や反対を受け入れることができる人である
全員がリーダーの組織(自律型組織)は委任型リーダーシップでまとめる
では自己変容型知性の持ち主は、どうやってチームをまとめるのか?
ここで今度はリーダーシップ理論の登場なんだけど、下のSL理論のマトリックスを見てもらいたい
![](https://assets.st-note.com/img/1668919661135-RaGHlL8KRm.png)
さて、これら4つのリーダーシップスタイルの中でどれがリーダーたちの取りまとめ役に向ているのか?
まあ、言うまでも無いと思うけど、委任型だよね
全員リーダーの組織、すなわち自分で考え、自分で切り開く人たちの集まりだから、あれやこれや援助したり、指示したりは必要無いってこと
ひとりひとりの成長に目を配りながらも、介入はほとんどない
ときどきコーチング的に、またはファシリテーター的に関わるくらいである
スラムダンクのシェアド・リーダーシップ
ここまで読んでくれたら、シェアド・リーダーシップの姿はまさに漫画スラムダンク※の世界そのものであることが分かると思う
※今回のnoteは漫画スラムダンクのことを分かっている人しか読まないことを前提にしているので、漫画の内容説明は飛ばします
繰り返しになるけど、シェアド・リーダーシップが実現するための要件は、
①みな強い理念の持ち主(理想がある)
②みな同じ方向を向いている(目標の共有)
③みなスペシャリスト(自身の貢献スタイルを自覚している)
④取りまとめ役に「自己変容知性」の持ち主がいる
どうだろうか?
桜木、流川、赤木、三井、宮城、そして安西先生
まさにシェアド・リーダーシップを実現した組織(自律型組織)だと思う
『自律型組織をデザインする』好評発売中!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?