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2020年度を振り返る

本当にすさまじい年度でしたよね。

生きているだけで、十分だと感じます。

こんな大変な時代ですが、結婚したという友達が2組、それと出産の報告があって、本当にうれしかったです。

今年度の最後に、少し1年間を振り返ろうと思います。

研究

2020年4月に入学した大学院博士後期課程は、自分の内面に劇的な変化をもたらしました。数年かかってもわからなかったことが、次々とわかっていくのは本当に不思議でした。

1本目の論文を英語でひとまず9割がた書き上げ、これから投稿というところです。寄付とは何か、をよく考えることができた論文でした。

次は、寄付をマーケティングサイエンスの視点から研究するのか、寄付市場を研究するのか、はたまた寄付募集という活動を研究するのか、博士課程の2年目をどうするか、いま考えているところです。

ちなみに、大学院の同期が誘ってくれた深層学習の勉強会が非常にたのしく、これからpythonでいろんなことをやってみたい(研究というよりは趣味ですが)と思います。

仕事

本職では、本当に多くの方々の協力のもと、寄付募集の基盤をある程度構築することができてきました。初年度としては十分すぎるくらいでしたが、2年目も気を抜かずに、組織の財務基盤を強固にしていこうと思います。

今年度で、すっかりzoom等の遠隔での兼業が定着し、本職の仕事以外でも、信州大学や他の組織で寄付研究を活かす仕事をさせていただいています。国の有識者会議の仕事もありました。いずれも刺激的な仕事で、非常にありがたいです。

そしてまた、研究を実務に活かすということが、いかに難しいことかを痛感しています。

2020年度の世の中

今年度は、病院、福祉施設、市役所、学校といった伝統的な非営利組織が、社会インフラとして大変な危機に瀕した年度だったと思います。そして、それを支える寄付がたくさん寄せられた年度でもありました。

図書館の存在は、私の子どもたちにとってかなり大きな存在でした。(私が子どもの頃に読んだ『タンタンの冒険旅行』シリーズを子どもに読んで聞かせたりするのが最近とても楽しいです)

また、観光・外食・芸術といった産業が、これでもかこれでもか、と痛めつけられてきた恐ろしい年度であり、それは続いていると思います。

私は非営利組織や寄付を専門とする者ですが、あらためて、「産業への波及効果のある寄付」や「産業の意見を集約する非営利組織」などの重要性を痛感しました。

一方で、社会が危機に瀕したとき、そのしわ寄せはかなり特定の層に集中する、ということも痛感します。食べるにも困る人がたくさんいて、そのような人にとっては、いま支援が届くことがクリティカルに大切です。

人は、「いまは緊急時だ」という意識を長い期間持ち続けることはできない生き物だと思いますが、自分の生活がなんとかなってきたからといって、そうでない人の現状を無視していくのはいくらなんでもまずいと思います。

「緊急性の高い、困窮した人を支えるための寄付」も、今こそ求められています。

急ぐ必要がある

日本を国という単位で眺めると、かなり急いでさまざまな領域で変革を起こしていく必要があるのだろう、と感じます。それは、これまで因習やバイアスによって制約されていた可能性が開花していくプロセスでもあり、年齢も性別も地理的な所在も(これまでよりは相対的に)関係なく、おもしろい人がおもしろい仕事をしていく刺激的な時期なのだと思います。が、そのおもしろさに酔っている場合ではなく、「必要なスピードで変革が進んでいるのか?」という冷静な視点を忘れてはいけないようにも思います。

40歳を目前にして、人生の残り時間をよく意識するようになりました。仕事をしながら1年に1本の論文を書くとして、あと20本も書ければよい方だと思います。どんなことに書く意味があるのか、を考えます。

桜も、あと30回見られれば良いほうだと思います。

1年ごとに「自分は最大限の働きをしたか?」とチェックしながら走っていこうと思います。


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