穴の空いた靴下(7話)

扉を開けて外へ出る。出口は会場の横側へと通じていて、目の前には小さな喫煙所があった。柴田の他に2人の男がタバコを吸っている。

まだ少し雨が降っていたが傘を差すほどではなかった。柴田はタバコに火をつけて斜め下に煙を吐き出した。

出口の扉から1人の男が現れた。遺影を見つめて静かに涙を流していた男だった。男も喫煙所に入り、タバコを吸い始める。

先にいた2人が喫煙所を去り、柴田はその男と2人きりになった。時刻は4時になろうとしていた。

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