穴の空いた靴下(あとがき)

生まれて初めて自分が書いた(ブログ以外の)ものを公開しました。
読んでくれた方が一人でもいればいいなと思って、あとがき的なものを書きます。

元々は6年くらい前に、当時通っていた専門学校の課題として提出したのが「穴の空いた靴下」という作品(と呼べるものかはさておき)です。

その時は脚本として書いたんですけど、小説として書き直すのはすごく大変でした。なにせ脚本は読み物として書いてるわけじゃないし、心理描写は基本的に不要なので、どうしたら読み物になるんだとこれでも頑張って考えました。

脚本の課題は「身近にあったことを脚色して作品にしてこい」という内容でした。その年にあるバンドマンが亡くなりまして、僕は生まれて初めて追悼式というものに参列したんですけど、それを脚本に取り入れることにしました。

タイトルに関しては最後にどう終わらせようかなと考えてた時に、ラストシーンで「靴下に穴が空いてるのを見て二人の空気が変わる」ってのを思いついたのでそのまま付けました。

提出した課題は授業内で講師と他の生徒が読んで、書いた本人は黙って感想やら考察を聞くって感じだったんですけど、講師が「これは主人公の喪失感というか心に空いた穴を靴下の穴に重ねたんじゃないかな」と言われ、「すみません、まったくそんなこと考えてなかったです」と思わず口を出してしまいました。そういうことにしておけば良かったです。

小説に書き直すに当たって大きく変えたところがあります。バイト先の本屋で働くシーンに二人のキャラクターが登場しますが、そんなキャラクターはいませんでした。なんで登場させちゃったのか自分でも疑問です。正解だったのか失敗だったのか……でも森野というキャラクターは割と気に入っています。自分の性癖というかフェチが詰め込まれてます(気持ち悪い)。飲み屋の店長は元からいたんですけど小説にする上でビジュアルもしっかり考えようと思って白髪のピアスしたジジイにしました。昔付き合ってた子と見に行ったお祭りでピアスしている爺さんがいて「めっちゃカッコ良い」と思ってたのでこうやってキャラ化できて良かったです。

あと大きな変更だとキャラクターの名前を変えました。あまりにも露骨な名前だったんで、人様に公開するのには流石にまずいかなと。

主人公とその彼女、バイト先の店長はそのままです。主人公の名前は柴田淳さんと好きな漫画家さんである浅田弘幸先生から、ヒロインの苗字は土岐麻子さんから、バイト先の店長はNUDGE'EM ALLの坂木誠さんと堂島孝平さんから、倉石の下の名前は沖井礼二さんから拝借しました。三上の名前はフィーリングです。

「あとがき」ってほどたいした内容じゃないですが、自分用の記録としても残しておきたかったので書きなぐりました。ここまで読んでくださった方には感謝しかないです。もっと成長します。新しい作品も書きたいんですが、あんまり良いのが浮かばないので、次も学生時代の課題で提出した雪女とホストのラブコメ「ガールミーツアイス」って脚本を小説に書直そうかなと思ってたりします。

以上、ファジーネーブルでした。

この文章をお読みになられているということは、最後まで投稿内容に目を通してくださったのですね。ありがとうございます。これからも頑張って投稿します。今後とも、あなたの心のヒモ「ファジーネーブル」をどうぞよろしくお願いします。