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「かつしかの観光」看板散策記録

かつしかの観光

事の発端は仕事で葛飾区に行った時に見つけた「かつしかの観光」という看板。

葛飾総合スポーツセンター前の看板

この葛飾区の総合スポーツセンターの前に設置された看板には史跡が掲示されていました。
町を歩いていると、案外こういった看板や史跡そのものに出会うことがあります。
偶然の出会いも良いものですが、目的を持って歩く回ることもなかなか乙なもの。
そこで今回は看板左側にクローズアップされている中川より西の立石周辺を回ることにしました。
具体的には看板上に紹介されている喜多向観音、西円寺、立石、南蔵院、熊野神社です。

準備

長い距離を歩くことに加え、暑い季節なので水分はしっかりと準備をしました。
麦茶、スポドリの粉末、真水、昼食の時に楽しむアイスコーヒーを持つことにしたのですが、幸いなことに当日は同行者がいたので分担。
さらに念のための着替えと食事を加えて、財布やスマホなど細々とした身の回りのものをザックとウエストバッグに振り分けました。

そして、大雑把な看板の写真だけでうろつくのは心許なく、地図を用意することにしました。
ロードのマップを購入することも検討したのですが、今回は国土地理院のものを印刷し、携帯することにしました。
ただし、ネットで利用した国土地理院の地図は建物の名前などは掲載が殆どなく、地図記号と公的な建物の名称がぽつぽつあるだけで、看板の地図よりも路地などが詳しく乗っている程度の代物です。
地図読みの練習になるからいいや、とコンパスを持参しました。
さらに区間を東西で分割し、計3枚の地図を用意したのですが、最も使ったのは縮尺が大きく看板の詳しい版の地図です。
街中なら地図はこのぐらいが使い易いのかもしれない……。

奥戸橋から熊野神社、南蔵院へ

奥戸橋の西側から

朝9時前にJRの駅を出発し、一路奥戸橋へ。
奥戸橋を立石方面へ渡りきった所を起点として各所を回る予定です。
まずは最も近い位置にある熊野神社へ。
住宅地の真ん中に突然、どんっ、と大きな社号標が現れ、その奥にはさらに巨大な鳥居。

熊野神社社号標
間近で見ると迫力のある鳥居

かつては参道が拝殿前まで伸びていたのでしょうか。
現在は隋神門(中雀門かもしれない)の前までアスファルトで舗装され、左右に住宅が迫っています。

熊野神社拝殿

安倍晴明に所縁があるらしく、案内板にも色々と説明があるので安倍晴明ファンも訪れているのかもしれません。
また、近くに幼稚園らしい場所もあり、こどもの日とあってか子連れで参拝している方もちらほら見かけました。

次いで地図上では近い位置にある南蔵院へ向かうことに。
南蔵院の位置を地図で確認すると北側は道路があり、実際に歩いてみても住宅などの建物で姿は確認できず。
ならば、と見通しが良い中川の堤防へ。
しばらく歩いていくと、それらしい寺院が登場しました。

ごく普通の霊園然とした雰囲気

石標にも南蔵院とはっきり記されていて、門扉は解放されていますが関係者以外はお断りという雰囲気です。
奥には霊園などもあったので、史跡といえども檀家でもない私達はおいそれと入るべきではないでしょうね。
という訳で遠景を堤防からパシャリ。

喜多向観音、西円寺に

順当に行けば立石なのですが、場所を間違えました。
看板の地図、国土地理院の地図、どちらもはっきりした地点は記されておらず、「この辺かな」というざっくりとした地点のみで探すことになったからです。
国土地理院の地図に照らし合わせれば、税務署付近なのですが……。

確かに立石

以前、お仕事に来た際に通りがかった本奥戸橋の近くにあった、ズハリ立石と書かれた石碑があったのを覚えていたので、そちらに移動。
横にあるお地蔵様と馬頭観音にもなかなかの謂れがあり、地域に根差したものなのですが、探していた「立石」はこれではありませんでした。

こちらは馬頭観音と子育て地蔵

急ぐ旅でもなし、失敗も良いものだ、と同行者と言い合って次は喜多向観音を探すことにしました。
本奥戸橋から直近の横断歩道を使って道の反対側へ渡り、5分も歩かないうちに喜多向観音を発見。

地域のお社といった風情

本当にこじんまりしたお社で、真横に飲み屋さんなどの商店も軒を連ねており、商店街で大切にされている雰囲気がひしひしと伝わってきました。

地域の神社。懐かしい雰囲気だった

さて、次は西円寺へと移動をしている途中で立石諏訪神社に遭遇しました。
ちなみに全国に諏訪神社はたくさんあるので、探すと身近にもあるかもしれません。お散歩の際には、ぜひ神社の名前にも注目してみてください。


西円寺の石標

地図上でも目印にし易い諏訪神社を見つけ、そこを起点に路地を歩いて西円寺を無事に発見。

西円寺本堂

こちらのお寺にも境内には遊具があり、すぐ横には幼稚園がありました。地域に根付いた古刹といった感じなのでしょうか。
個人的にはお寺や神社などは小さいほど地域と結びつきが強い印象です。私の田舎の小さな神社も地域の方が熱心に手入れをしています。

ついに信仰の霊石・立石に辿り着く

古い看板などが良い味を出している

西円寺を後にした私達は、地図を頼りに立石を探すため、さらに東進。
その途中でもう辞めてしまったのだろう商店を発見しました。その古い感じに思わず一枚。
実は西円寺に辿り着く前に見かけた月極め駐車場っぽい敷地のさらに奥が、こちらの建物でした。
全体的に大きな二階建ての建物で、その年季の入った木造建築は思わず私の田舎を思い出しました。

東京でこんな建物に出会えるなんて。そんな感慨について同行者と話しつつ、まずは目印になるだろう葛飾税務署を探します。
こちらは案内があちこちにあり、簡単に辿り付けました。
太い道の形と税務署のある位置から「この区画のはず」と地図と勘を頼りにうろつくと、小さな公園に辿り着き、覗いてみると中には小さな鳥居が。

ついに立石に

住宅地の中にある小さな公園の中は遊具と史跡が混在した不思議な空間です。普段から子供達は、ここで遊んでいるのでしょうか。

立石の由来を知る

東京都の指定史跡らしく、しっかりした縁起も残されていて、「立石」という地名が交通網と関わり深いことを知ることができました。こういった知識の蓄積も楽しみの一つです。

目的達成後も歩き回りました

小さな公園だった

目的だった五つの史跡を巡り、総合スポーツセンター前の看板に端を発した今回の散策も一旦の区切りとなりました。
実は五か所全て巡り終わったのは11時半ぐらいのことで、予定よりも大幅に早い達成です。
この後どうしよう、と同行者と協議した結果、まずは腹ごしらえということになり、中川の堤防沿いにあるベンチで昼食を頂きました。

こち亀パワーは連載終了後も健在

その後、亀有まで歩いて香取神社に到達。
「こち亀」でお馴染みの両さんの像があり、地域振興にいまだに活躍しているのだなと。

結局スタート地点の駅に帰還したのは、17時を回った頃でした。
この日の行動時間は8時間(その内休憩が1時間程度)で、総移動距離は約22.4Km。
看板にあった残りの史跡もそのうち回りたいと思っています。
この記事をご覧の方も、身の回りの面白そうな場所へ歩いみてはいかがでしょう。
案外、楽しいですよ。

目標をひとつ

今回の散策を記事として公開するにあたり、目標をひとつ立てました。
「交通費を記事で稼ごう」というものです。
自分の足で歩き回ったことを記事にして「お足」を頂戴する。
そんな洒落を深夜に思いついてしまったので、投げ銭という形での有料記事と相成りました。
以下の有料エリアには記事本文にて使用しなかった写真があるだけです。
何かしら文字なり画像なりがないと収まりが悪かったので入れただけです……。
そういった次第ですが、ここまでご覧頂きまして本当にありがとうございます。

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