序章〜母、餞別で格好つける
夫が外国へ旅立つ前に、母の家に私たちが72日間滞在する用の僅かな荷物を置きに行きました。
すると「アンタ達が来ると狭くなるし、これとかあれとか2階に運んでくれない?」と男手が来たついでにと言わんばかり明らかに関係無い物も含めたあれこれ重いものを運ばされました。
そうしてバタバタしている中、母はさり気なく私の近くまで来てひそひそ声で言いました「餞別1万だと少ないかや?2万あればいいかや」と。
あぁ、一応そういうことは気にして娘婿にお金を渡してくれるのね、と私は少し感心しまし