アビスパ福岡のルヴァンカップ優勝に思う

先日国立競技場でJリーグYBCルヴァンカップ決勝が行われ、アビスパ福岡が浦和レッズを2対1で下し、チーム初のタイトルを獲りました。

アビスパ福岡の長谷部監督、選手、スタッフ、サポーターそしてアビスパ福岡に関わる様々な方々に祝意を表します。
テレビ中継で抜かれていた中である方の遺影を掲げて涙しているサポーターをみてああそうなりますよねと感慨にふけってもいました。

私もアビスパ福岡は古くから知っています。
前身に当たる中央防犯サッカー部の頃から。
当時は静岡県藤枝市を本拠地にしていて、その藤枝にゆかりのある方が指揮を執っていました。

その方の名は菊川凱夫(きくがわ・よしお)さん。
藤枝東高在学中に全国選手権を制して、明治大学→三菱重工と当時のサッカー選手の王道のルートを歩むも、家業を継ぐために三菱重工を退社し、地元の社会人クラブでプレーされていたところを、中央防犯からオファーを受け監督として入社しました。
チームとしてはJSL2部まで昇格するもJリーグへの参加はせず、旧JFLに参加することになりました。
1994シーズンは中央防犯FC藤枝ブルックスという名称で活動していて、それで私は名を知っていたのです。
そして翌年、チームは福岡市へ移転し、福岡ブルックスと名称を変えました。
後にアビスパ福岡とチーム名を改称した中で監督、総監督、テクニカルアドバイザーを歴任し、福岡へ移転したチームの草創期の運営に携わっていました。
のちに故郷の藤枝に戻って藤枝MYFCの運営に携わり、昨年逝去されました。

チーム自体はJ1とJ2を行き来するエレベーターチームなど呼ばれていましたが、今の長谷部監督が就任してから確固としたチームのコアができて、今回のルヴァンカップ制覇に繋がったのかと思います。
リーグ戦も残留は間違いないでしょうが、そうなると選手達の青田買いを食らう側になってしまう地方のクラブの宿命があります。
札束(リアルに言えば帯封)を頬にピタピタされて誘惑に負けてしまう選手もいるでしょうし、最近流行りの海を越える選手達もいるでしょうし。
おそらく監督も引き抜きの対象になるでしょう。
持続性のある運営をすることは地方のクラブにとって中々難しいですからね。

あとはスタジアムでしょうか。
アビスパ福岡のホームスタジアムであるベスト電器スタジアム(東平尾公園博多の森球技場)がキャパシティが小さい方でかつ陳腐化しているようにみえます。
実際に2019年のラグビーワールドカップの会場にもなりましたが、九州地区での主要ゲーム(例えば予選プールでのニュージーランドやオーストラリア、さらに準々決勝)は40,000人収容できる大分のスタジアム(今で言うレゾナックドーム大分)で行われていたくらいですし。
福岡市が広島市にできる新設のサッカースタジアムくらいなのに改築をしてくれればよいのでしょうが、果たして今の市長がそこまでやるでしょうか。

話のついでにその広島の新スタジアムと長崎で建設が進んでいる長崎スタジアムシティには行ってみたいものです。
吹田は視るだけならば100点ですがバックヤードや交通アクセスで大幅減点になりますし、浦和美園は駅から結構歩きますし。
吹田も久保建英がFC東京U-23のメンバーに居た頃のJ3で観に行って以来行っていませんし(こけら落としになったPanasonic Cupも行っていてイタイ目に遭ってもいる)、浦和美園に至っては直近でも15年近く行った記憶がありませんので。

余談ですが、敗れた浦和レッズは実は過去にも決勝での対戦相手がチーム初タイトルだったというケースがあります。
2004シーズン、旧国立で、相手はFC東京。
前半にFC東京のディフェンスの要の選手がレッドカードで退場したにも関わらず粘り強く戦い、PK戦の末に浦和レッズを破ってFC東京がチーム初タイトルを獲ることにもなりました。
今回も再びかなとはちょっと思った次第です。
この話題をすると浦和レッズのサポーターは虫酸が走るでしょうね。
なにせ浦和レッズのサポーターはFC東京のサポーターに対して相当な敵意を抱かれているそうですからね。

言っている私は20世紀の前身の東京ガスの頃からみていたFC東京の応援を辞めてブツを断捨離したら、Jリーグすら視なくなりました。
DAZNこそ継続していますが。
普段はJR中央線を使っていますからFC東京なんて全く出てきやしませんし、京王線にもたまに乗るのでそういう広告が目に入ってきますが、どうとも思わなくなりましたし。
今やFC東京などより味スタからそう遠くないJRA東京競馬場のスケジュールの方を気にしていますからね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?