ソフトウェアレビュー勉強会 レビューワーク01~レビュー目的の構造化に参加してきました
2022/7/11(月)に開催されたレビューワーク01~レビュー目的構造化に参加してきましたので、その内容を共有したいと思います。
おことわり
今回のレポートは非公式なものであり、自分なりに整理したものです。
また内容は私個人の意見であり、所属企業・部門見解を代表するものではありません。
「こんなこと言っているんだな~」と思ってみていただければと<(_ _)>
ソフトウェアレビュー勉強会ってなんなの?
2か月に1,2回の頻度で開催される勉強会で、レビュー観点の導出方法や指摘の伝え方などのコンテンツを実施する会です。
会としては1回もの(シリーズものではない)のため、第2回からの参加でも問題ないものとなっています。
概要は以下の通りです。
こちらの勉強会では運営メンバーも募集中とのことです。
今回はレビュー目的の構造化をテーマとした勉強会でした。
当日は15,6人の方が参加していました。
参加目的
いつもレビューを行っている人ではないですが、ソフトウェアレビューについて理解することで、成果物を作成するときの参考になるのではないかと思い参加しました。
どんな内容だったのか?
今回は初めに良くあるレビューの状態と今回提案するレビュー方法について説明した後、レビュー目的の構造化ワークを行いました。
資料は👇です。
よくあるレビューのお話と提案するレビュー実施方法の説明
最初は座学でよくあるレビューの状態、その状態から生まれる問題と今回提案するレビューについての説明がありました。
【よくあるレビュー状態】
レビュー当日で初めて成果物を見ながら思い付きレビューを行う。
(その結果)
・レビューアに依存してしまう/指摘が重複する。
・レビュー対象の前半部分に力が偏ってしまい、後半部分はあまり見れない。レビューの成果をレビューアに依存する。
(その結果)
・「誰かが見るだろう(詳しい人がやってくれる)」と非有識者が確認しなくなる。
大量の成果物を1度に見る。
(その結果)
・後半部分は集中力が切れ、指摘が漏れる。レビュー対象物だけでレビューする。
(その結果)
・書かれていることだけを見るため、見逃し(本来書くべきものを見逃す)が増える。
【提案するレビュー方法】
事前にレビュー対象物とそれに関連するものを配布し、概要を把握する。
スコープは狭めで、分割してレビューを行う。その後、レビュー目的に合ったレビュー技法を用いて、レビュー観点設定+観点割り当てを行う。
集合会議前までに個人レビューを済ませ、会議では読み手の解釈共有から始める。
実施後、ふりかえりを行い、レビューを改善する。
全体像は以下の通り
<感じたこと>
よくあるレビュー状態を聞いて、「大体経験したことあるな。。。」と感じました。
とくに前半に力が偏るであったり、指摘が重複するなどはよく現場でやっていました。
また、提案するレビューの中で印象に残ったのは「レビュー観点の割り当て」でした。
いつもレビュー技法を使わずにやっていたということもあり、その考えはありませんでした。
お話を聞いて、たしかにその方が重複せずに効率良く指摘できそうだなと思う一方で、レビュースキルの差が大きい場合は指摘が漏れてしまいそうだなとも感じました。
レビューワーク その1 レビュー目的の洗い出しとグルーピング
【レビュー目的の洗い出し】
このワークでは、普段参加者のみなさんがどんな目的でやっているのかをmiroを使って洗い出しました。
個人としては以下の4つを書きました。
テスト観点の漏れを防ぐ
認識齟齬が起きやすい部分を見つける
懸念点の洗い出し
必要な情報を書いているかどうか
改めてみると「ざっくりしているな~」という感じです。
当日は合計で3,40個以上も洗い出されており、「そんなにあるんだ」と思いました。
<感じたこと>
洗い出されたものを見ると、レビュー目的の粒度がバラバラであり、このあたりからちゃんと認識合わせしないと抜け/漏れ/被りが発生しやすくなるのかなと感じました。
また、教育といった直接成果物に関係ないものもあり、「たしかにそういう目的もあるな~」と学びました。
【グルーピング/構造化と投票】
その後、グルーピングと構造化を行い、参加者の皆さんが3つの持ち点(3点、2点、1点)を使って重要だと思うものに投票しました。
得票が多かったレビュー目的としては以下の3つです。
要求を満たしているか
認識のすり合わせ
不備を見つける
<感じたこと>
この結果をみると、予想通りという感じでした。
(もうすこし粒度を落とすと意外と違ったりするかも。。)
また、グルーピング/構造化を行うと粒度の違いや包括関係が分かりやすかったので、現場でレビューを実施する際もワークのように構造化した方が考えやすいかもと感じました。
レビューワーク その2 レビュー目的からアプローチ概要を設計する
このワークでは下図の赤枠部分を体験しました。
事前にレビュー目的といくつかアプローチが書かれているので、そこからグループで議論し、追記/修正を行うワークを実施しました。
結果としてはグループによって異なった成果物が完成していました。
個人的にはいくつか被るものがあるのかなと思っていたので、少し驚きました。
<感じたこと>
事前に記載されている部分の認識合わせのところから難しいなと感じました。(ご飯を食べてなかったから頭が回ってなかったかもしれませんが。。)
それだけ他の参加者と考えが同じになることが少ないということを改めて感じました。
今回はmiroで実施したため、他グループの成果物を見ることができ、自分のグループとの差分がみれて非常に勉強になりました。
(ex.成果物を作るプロセスに着目したアプローチがあるグループがありました。)
今回やったような構造化をすると、より見やすくなるため、観点の認識合わせが行いやすくなるなと思いました。
ただ、このやり方に慣れていないと構造化に時間がかかりそうだなと感じました。(とくに、レビュー目的からアプローチを導き出すところで時間がかかりそうだなと。。)
全体の感想
グループワークはとても難しかった分、いろんなことを学べた会になりました。(レビューは奥深いなとも思いました。)
構造化する部分は事前に作成しておくと、資料作成の際に活かると説明していたので、実際に使ってみたいと思いました。
また、人数もそこまで多くないのでいろんな方の意見が聞けてとても楽しかったです。
さいごに
今回はソフトウェアレビュー勉強会の第1回に参加した感想を書きました。
第2回は8/25(木)19:00~からあります。
テーマは「HDR法を使った仮説検証アプローチ」です。
個人的にレビュー技法を使ってこなかったので、時間が合えば参加したいと思います。
もし興味のある方はぜひ参加してみてください。
第2回勉強会の参加レポートはこちら
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