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ソフトウェアレビュー勉強会 レビューワーク03~レビュー会議ファシリテーションに参加してきました

2022年10月11日(火)に開催された「レビューワーク03~レビュー会議ファシリテーション」に参加してきましたので、その内容を共有します。

おことわり

  • 今回のレポートは非公式なものであり、自分なりに整理したものです。

  • 所感は個人の意見であり、所属企業・部門見解を代表するものではありません。

  • 「こんなこと言っているんだな~」と思ってみていただければと<(_ _)>

  • ソフトウェアレビュー勉強会自体の説明は最後に書いています。

今回のテーマ:ファシリテーション

イベントの概要は以下の通りです。

ソフトウェアレビュー勉強会その3 テーマ:レビュー会議ファシリテーション

ファシリテーター役を置くことでレビュー会議をより良いものへと変えることができます! では、そのファシリテーターはどのように立ち回れば良いのか、参加者の皆さんと一緒に議論したいと思います。

レビュー会議の冒頭にレビュー会議の目的とゴールを宣言、発言や記録のルールを再確認。
特定の人だけでなく参加者全員が発言できるように促し、話が脱線しそうになったら軌道修正し、誰かを責めるような発言があれば注意喚起して、みんなが気持ちよく、そして、価値ある議論ができるように上手く進行していきます。

その立ち回り方について私たちが考えた「ファシリテーションの極意」を紹介しますので、それをインプットにして皆さんと一緒に議論していきたいと思います。ぜひ皆さんからもいろいろな工夫をご紹介いただければと思います。

レビューワーク03~レビュー会議ファシリテーション - イベントの説明

参加目的

  • いままでファシリテーターがいるレビュー会議には参加したことがないため、ファシリテーターがいることのメリットを知りたい

  • ファシリテータとしてレビュー会議に参加する際に、どんなことを気を付ければ良いか知りたい

ワーク内容

今回は2つのシーンに対して、ファシリテータとしてどう対応するべきか、
また2つのシーン以外でファシリテートするときに困っていることを参加者のみなさんで出し合いました。

【シーン①】成果物が誤字だらけで、まともにレビュー出来ないぞ!と顔を真っ赤にして作成者に怒っている

<自分の意見>

  • 誤字だらけで内容がわからない場合、レビュー開始基準を設けて、別日にレビュー開催するように提案する

  • 理解できる部分だけ実施して、残りは後日開催するように提案する

<他の参加者の意見>

  • 話題を変える(誤字以外のところを見てもらうようにする)

  • 一旦レビューを止めて、別日開催にする

  • レビュー後のフォローアップをする

    • 同じ現象が発生しないように、非公式レビューを実施する

  • 誤字系ならツールを使って、事前に回避する

【シーン②】1人の独演会になっている

<自分の意見>

  • 一旦区切って、他の人に話を振る

  • 他の人の意見に割り込んでくる場合は止める(今この日と話しているから一旦待ってほしい等)

<他の参加者の意見>

  • 話している人の意図を確認し、本来のレビュー目的から離れている場合は止める

    • 経験上、大体それているときが多いとのこと

  • 議事録を書く名目でいったん止める

    • 言いたいことを簡潔にまとめる時間を作る

  • ベルを鳴らす/強制ミュート/ネット不良を理由に無理やり変える

  • レビューアの特徴を見て、話を振る順番を決める、もしくは事前に根回ししておく

  • テンポを変える

    • 早口の人に対しては、ゆっくりとした口調で返すなど

シーン①と②以外でファシリテータの時に困っていること

<このワークであがったもの>

  • 関係のない話が続いてしまう

  • 何を見てほしいかわからない時がある

  • 間違った箇所の指摘に加え、「こんなことも知らないの?」「ここでもやるんだ」という言葉も添えられた

  • みんな沈黙するレビュー(意見が出てこない)

  • 見てほしい部分以外の指摘で時間が取られる

気づき

気づきとしては2つあります。
1つはファシリテータの仕事はレビュー実施前後から始まっているということです。
いままでは、レビュー中にうまく回す人≒ファシリテータの印象でした。
自分がファシリテータをするときは、今回のワークで上がった事前/事後対応を取り入れたいと思いました。

2つ目は、指摘内容を簡潔にまとめる時間を作ること"【シーン②】1人の独演会になっている"でとても良い方法だなと思ったのが、議事録を書く名目でいったん止める(レビューアの指摘内容を簡潔にまとめる時間を作る)です。
これを実施することで他の人にお話を振ることもできますし、また認識齟齬の防止につながるなと感じました。
この方法はレビューじゃなくても使えそうなので、現場で活用していこうと思います。

全体の感想

前回同様、全体的に笑いもあり、良い雰囲気だったかなと思いました。

ただワーク実施時に私は人見知りを発揮し、発言数はかなり少なめでした。やはり初めにどれだけお話しできるかにかかっているみたいです。(笑)
次はスムーズに参加できるようにしたいですね~。

また、勉強会が終わってすぐに退出してしまったため、東北おじさんが見れず。。残念でした。

明日から活かせる気づきを得たり、自分の課題が見つかったりしたので、よい勉強会だったと思います。

最後に

次は11/14(月)に、レビュー結果評価とふりかえりをテーマにして開催するとの事です。
私も日程があえば、参加したいと思います。
興味があればぜひ参加してみてください。

また私は参加できないものの、JaSST'22 Reviewというレビューをテーマとしたシンポジウムが開催されるので、ぜひ興味のある方は参加してみてください。

補足

東北おじさんファシリテーションの極意

勉強会時間では取り扱わなかったですが、勉強会資料に「東北おじさんファシリテーションの極意」が書かれていたので、紹介します。

1. レビューの冒頭で、目的と状況を説明する。
2. 成果物を作ってくれたメンバーに感謝しながら、みんな発言しやすい雰囲気作り。
3. 発言は基本的に全部拾う。
4.  何も発言していない人、言いたげな人を聞き逃さず、見逃さず、発言を促す。
5. 良い指摘でもそれでもなくても褒める
6. 他の人にわかりづらい表現は言い換えてあげる。
7. 軌道修正は迅速に行う。
8. 否定的な発言もとりあえず受け止める。でも続けさせない。
9. 目的にかなった反論は歓迎する。
10. 終了時にはみんなをねぎらう。
11. 東北弁で話す。

勉強会資料から一部引用

ファシリテーションの参考動画

勉強会資料に参考動画も貼られていたので共有します

■ 【グルディス】ファシリテーターはやればいいものじゃない!高評価を得るための7つのポイント

■ ファシリテーション7つの極意を教えます!

■ 【2/27(水)東京開催】人を動かす『問いかける技術』―ファシリテーション―<前半>【マナカク!~学び直し革命~】


ソフトウェアレビュー勉強会とは?

2か月に1,2回の頻度で開催される勉強会で、レビュー観点の導出方法や指摘の伝え方などのコンテンツを実施する会です。
1回完結型の勉強会のため、途中参加OKです。

またこちらの勉強会では運営メンバーも募集中とのことです。
概要は以下の通りです。

JaSST2022東京で実施したレビューワークをきっかけにしたソフトウェアレビューの非定期開催勉強会です。 下記のようなことを隔月開催程度の頻度で実施する予定です。
・普段のレビュー実践状況やその問題点、困りごとの共有。
・これまでに提案されたレビュー関連の実践事例の共有と解決する課題の紐付け。
・さまざまなソフトウェアレビュー手法の共有と実践。
・レビューにおけるファシリテーションのあり方の明確化と実践。

ソフトウェアレビュー勉強会 - グループの説明

参加者傾向

■ 業務年数
 4年目~3,40年目までと幅広い方が参加されていました。

■ 参加者が抱えているレビューの課題
 ・レビュー時のルールがない/レビューの進め方がわからない
 ・指摘が安定しない、属人化している
 ・指摘の伝え方

■ レビューの実施方法
 いろいろな方法を実施されていましたが、回覧形式か集合会議(オンライン)が多い印象でした。


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