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時期不定選句集2

たぶん2月から4月にかけて作った俳句と短歌を、まとめて載せます。

俳句(5・7・5定型)

なし

俳句(自由律)

あんなに送電塔が立つ山肌をみている

茶碗の縁照らす光にすがりたい

出前とって開いた窓から手料理の匂いしている

ぼた雪耳の裏でとける

首を吊った縄で荷造りしている

空のどこを見てももう月がない

しずかに生きる風が吹く

マスクの下で死ねと言ってみる

あんな所に月があった曇り空

犬の小便で咲いた花見ている

東の空がもう夜になる

夜も薫る花を嗅いでいる

月が俺を追い越しのぼる


短歌

夜空から ぽつりと聞こえる 上弦の月が「お疲れ様」と笑った

せんせいの叱咤の中で覚えるは 上着の裾の染みの形だけ

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