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電力契約の比較評価は女性にとって難解!?女性の契約切り替え経験や関心は男性よりも低い

こんにちは、未来を数字にプロジェクト「若者の初体験」あれこれの調査結果ご報告です。

本日のテーマは、若者の「地域大手電力会社からの契約切り替え」。

電力小売りの完全自由化がスタートして早や3年が経過、少しずつではありますが、それまで独占契約してきた大手の地域電力会社からの契約切り替えが進んでいるようです。

自由化による市場競争の結果、電気料金の値下げを期待するものですが、正直、電気料金の単価が1-2円違うからと言って「だから、どうよ」「契約切り替えるの面倒だな」という方も少なくないのではありませんか?
(それくらいなら使用する電気機器の省エネ性や、電気機器の使用方法の工夫などで吸収できる範囲ですしね。)

そして実際の市場競争では、価格以外のところで競争している傾向が強くなっています。

例えば、他のサービスとのセットによる割引対応や、環境対応の高さ、デマンドレスポンス契約(電力供給が切迫したら節電協力する代わりに電気料金を割引する/もしくはその時の電気料金を割高にするなど)、さらには太陽光発電の買い取りとの組み合わせなど、電力小売り事業者は、あの手この手で工夫を凝らしています。

このような電力契約の状況、具体的には地域の大手電力会社(東京電力や関西電力など)からの契約切り替えの状況について整理してみました。

まず全体傾向として、これまでに地域大手電力会社からの切り替えを行ったことがある若者は22.8%でした。

そして、現在もそうである(地域大手電力会社以外と契約している)若者は全体の13.8%となっていますが、この中に「もうやめよう(地域大手電力会社との契約にしよう)」と考える若者4.7%も含まれています。

また切り替えしたことがない若者について、全体の10.2%が今後の切り替えに関心を持っており、うち3.8%は1年以内の切り替えを考えています。

続いて性別、年齢区分別、居住地別の傾向をまとめたところ、性別、年齢区分別で傾向の違いが確認できました。

性別については、経験者(地域大手電力会社以外と契約切り替え経験有り)率が女性よりも男性の方が高くなっています。

また未経験者においても、今後の契約切り替えへの関心を示す割合が、女性より男性で高くなっています。

一般的に家計や価格により敏感なのは男性より女性ですが、このような電力契約の切り替えでは逆転しています。

電力契約は、少々複雑な仕組みである(様々な要件を総合的に評価する必要がある)場合が少なくなく、どちらが得なのか単純比較が難しいことが、背景にあるものと推察されます。

一方、年齢区分別では、年齢が上になるほど経験者(地域大手電力会社以外と契約切り替え経験有り)率が高くなっていました。

ただし、そのピークは最年長層の30-34歳層ではなく、25-29最層でした。
他の調査結果でも同様の傾向となることが多くありましたが、30歳前後でライフスタイルや価値観などが大きく変動している可能性がうかがえる結果です。

さらに未経験で今後の切り替えへの関心の高さについても、同じような傾向にありました。

年齢が高くなるほど、自ら生計を担う方が多くなり、家計にも関心がいきやすくなることから、このような結果になっているのではないでしょうか。

今春、矢野経済研究所 未来企画室は新プロジェクトを始動しました。 『未来を数字に』をコンセプトに、独自の切り口で、今はまだ数値化されていない未来の価値や潜在価値などを、あれこれ数字で表現していきます。