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Future Sessions MORNING DIALOG<No.03>:禅語×OPEN〜関係性を高める禅語の力〜を開催しました!


Future Sessions MORNING DIALOGとは?

Future Sessions MORNING DIALOGは、「問い」に対して自由に語り合う少人数の対話の場です。
ファシリテーターとゲストの対話だけでなく、参加者同士も含めて語り合うことで、テーマに関する「新たな気づき」に触れ合うことを目的としています。
現在ファシリテーターの知花里香を中心に、「OPEN」をキーワードに、人と人とのコミュニケーションや、関係性について誰でもが参加できるオープンな対話機会を提供しています。

 2021年5月21日、第3回目の朝は、禅語×OPEN〜関係性を高める禅語の力〜と題して、禅メソッドアカデミー®クリエイティブディレクター遠藤優子さんをお招きしながら、いくつかの禅語カードを用いたワークを行いました。この日も鳥のさえずりと共に、朝の対話がスタート。


ゆうこりん

ゲストインスピレーショントーカー
遠藤優子 (えんどう ゆうこ、以下遠藤)
富士通(株)にてインストラクタ養成、講座開発・研修講師を務めてきた(ロジカル思考、OA操作教育、コミュニケーションなど)。
現在は禅メソッドアカデミー®クリエイティブディレクター。
人生の課題に向き合い真剣に勉強していたら、いろいろ脱皮してまるで3歳児のように軽やかになった人。心理学、コーチング、NLP、古事記、自然など豊富な知識を織り交ぜながら、わかりやすく楽しく禅を広める活動に取り組み中。
ブログ:ゆうこりんの禅語学
https://www.xn--93q40wiy9az0i.com/

禅とVUCAは実は繋がっていた?

(知花)「オープン」は英語ですが、「開放する、許可する」「手放す、飛び越える」「安心、正直、信心、捉われない」などと日本語での意味の想像を広げると、日本の文化や思想にも深く根付いている言葉ではないかと思います。

(遠藤)例えば、日本には八百万の神のように、自然界のさまざまなところに心を寄せ、自分と自然とのつながりを大切にしてきた心が私たちにはあります。
また、最近世の中”VUCA”と呼ばれていますが、もともと禅の思想的には世の中は移りゆく物ものであり、だから多様性を受け止めていこうよ、という立場がとられているんです。だからこそ、禅を知ることでVUCAへの理解がより深まったり、うまく対処できるようになる可能性を秘めています。

※VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉で、現代の経営環境や個人のキャリアを取り巻く状況を表現するキーワードとして使われています。

禅とは?

(遠藤)禅の究極の目的は、ブッダの悟りを体験することで、体験の哲学と言われています。
自分の心を信じたり、事実や真実そのものを(妄想なく)見ようとする清らかな心を、座禅という体験を通して気づいていくプロセスです。

禅語とは?

(遠藤)禅の教えや悟りの境地が短い語句になったもので、限られた人が作ったものというよりは、禅僧の日々の暮らしや自然の摂理がもとになっています。何千語とあり、誰でも”MY禅語”として誰でも作れますよ。禅語は、自分の中から出てくるもので、身近なものなんです。

禅語カードワークをやってみた

今朝は、禅語カードを活用した、簡単なワークを行いました。
たくさんある禅語の中から、今朝は4つの禅語をPIck up!
レポートではその中から2つの禅語をご紹介します。

この写真から、どのようなことを感じたり、イメージできるでしょうか?

随所作しゅ

「随処作主 立処皆真ーずいしょさくしゅ・りっしょかいしん」
(参加者のチャット回答の一部を抜粋)
- 一生懸命掃除している
- 雨上がり
- 掃除日和
- 無心で掃除

参加者から上記以外にも多くの言葉が出てきました。

(遠藤)この禅語は「どのような環境でも、その環境でできることを頑張る。そうすると道は開けるよ」という意味です。
(知花)私はこの言葉をきいて、渡辺 和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」という本を思い出しました。
(遠藤)そうですね。この写真でも、誰もみていない、一見汚くても何もいわれないような場所を一生懸命掃除しているこの方のあり方がぴったりだと思ったんです。
(知花)扉内側の暗いところにいれば、掃除も暗い作業に思えるかもしれないし、太陽の下にいれば、すごく気持ちいい仕事のようにも見えます。

では次のカードはいかがでしょうか。

ぼうせん

「忘筌ーぼうせん」
この写真から、どのようなことを感じたり、イメージできるでしょうか?(参加者のチャット回答の一部を抜粋)
- 暗闇の中の希望
- 明と暗
- ぼーとする 自己をみつめる
- 電源がなくても、光り輝ける

これもみなさん様々な言葉が出てきています。

(遠藤)この禅語は「マニュアル、手段、これまで使ってきた道具は所詮道具だから、使ったら(目的を果たしたら)忘れなさい。大事なのは目的です」という意味です。「筌」というのは、「ふせご」といって、魚をとるための道具のことなんです。
(知花)たしかに、これまでの常識や、成功体験からくる方法に執着してしまうことって、よくありますよね。個人の中でも勿論ありますが、視野を広げて考えると、社会の方向性や選択してきた考え方にも広げて考えていけそうです。資本主義の是非が問われ直されていたり、機能より情緒的な価値が注目されていたり。

みなさんが、わくわくするカードはありますか?

ワークでは、4つのカードの中から、ピンとくるカード、ワクワクするカードを1枚選んでいただきました。

そのカードを今後の関係性をよりよくするために、どう活かしていくことができるでしょうか?どう活かしてみたいでしょうか?
そんな問いと共に、参加者の方との対話が展開されました。

禅語×OPEN

とくちょう

フューチャーセッションズが大切にしている「OPEN」。これが禅語とどう繋がるのか、知花から共有させていただきました。

(知花)共創のためのコミュニケーション・関係性向上のために、ファシリテーションを行う上では様々なことに気を配るのですが、参加者自身が、自分たちでリーダーシップを開発し合う、「OPENを武器」にしたプログラムも最近開発しました。そこでは、EQ(感情知性)の24の素養から、上記4つに焦点をあてるのですが、実は、禅語とEQは凄く親和性が高いと思ったんです。
例えば、
「随処作主 立処皆真(ずいしょさくしゅ・りっしょかいしん)」「Ownership(主体性)」と、
「忘筌(ぼうせん)」「Pliability(柔軟性)」に結びつくと言った具合です。

みなさんが、それぞれの職場や家庭、コミュニティでの中で、「こうあらねば」という役割上の自分に囚われることなく、むしろそれを超えて、自分自身がわくわくする、そんな禅語を携えて、日々の人間関係や、コミュニケーションに活かしていくことで、きっと行動や心持ちが変わってくるはずだ、と思っています。

しゅうごうしゃしん

テレワーク前の朝の1時間、ゆったりした気持ちで過ごせたようですっきりした表情がとても印象的でした!

今回参加が叶わなかった方、体験してみたいと思われた方は、次回実施の際ぜひお気軽にいらしてくださいね!


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