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未来の出版事業を考える会、始動

初めまして。私たちは、出版業界の50年後を考える研究会です。
現状、書店、出版社、印刷会社の関係者で構成しています。

みなさまは50年後、どんな未来を想像しますか?
紙の本はあるかな。出版社がないかもしれない。
データに基づいた議論と、それぞれ出版人の秘めたる思いをぶつけ合いながら、実践に移していきます。

さて、現状の出版業界や本屋さんってなんだか窮屈だな、と思ったことはございませんか?
本屋さんの数は以下です。

1999年   22,296 店
2017年   12,526 店


良し悪しですが、薄利多売のビジネスモデルや書店における雑貨などの販売が続くと、出版業界の多様性はなくなり、大手のみが残るでしょう。

「本という媒体から情報を得るのは、現代のスピード感とは違う」
明日の仕事術につながる実用書や自己啓発本も大切です。閃きやマインドセットは人間の知性を強靭にしてくれます。

歴史的名著であるジョージ=オーウェルの『1984年』では、一般の人間は本を手に入れることができず、情報源となる新聞とテレビのニュースは、政府が有利なようにつくるというディストピアを描いています。
逆説的に、本当の意味での良い本は分断しがちな個性と個性の間を埋める緩衝材のような知識を授けてくれるものじゃないかな、と感じます。

もはや精神主義の時代は終わり、精神とは虚実で、大脳生理学に則り、健全な肉体から湧いてくるものなのかもしれません。
多様性を確保する際に誰の何の影響も受けないのが、本です。
筆者が意見を変えても、重版差し替えしない限りは、その一個体は質量をもって世界に存在します。
なにか素敵な本で、読書で特定の人とつながれないか、考え続けてまいりたいと思います。

最後に、本屋のみなさま。
本屋が本を売ってもうからない時代は、本屋だけの問題ではありません。取次や出版社のビジネスモデルは制度設計から見直すべきではないでしょうか。

■まず、私たちは、例えば特定の店舗でそこでしか買えない本を作ろうと企画しています。ネットでは買えない、リアルのみの体験。
一店あたり決まった量をお買い上げいただけば、編集、執筆、そして読者の皆さまが楽しめる世界でないでしょうか。ここに問屋は介在しませんので、本屋の販売利益のことのみ考えています。
情報をシェアする時代に逆行した、強靭で偏屈で愛に満ちた知識人に向けた、秘密の書籍を、一緒に作りませんか?


さて、定期的に、(良書か悪書か、癖の強い)本を、週に一度取り上げていきます。
変なものがお好きな方は、気軽にフォローくださいませ!出版人の威信をかけて、愉快に紹介してまいります!


準備期間を経て、読書週間の始まりに合わせて、始動しました!

なにかご興味ある方は、お気軽にメッセージをくださいませ。
ただいま、われわれは15人のメンバーと、300人の会員のいるNPO法人「読書普及協会」と連携して楽しみながら活動してまいりいます。

なにとぞ、よろしくお願いいたします。

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