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アベノミクスの功罪

 安倍首相が退任することになりました。ご苦労様でした。安部首相は就任後アベノミクスと言われる経済政策を行いました。大胆な金融緩和、機動的な財政政策、競争力強化のための規制緩和が3本の矢として注目されました。
 金融政策は大胆に行いました。ゼロ金利政策だけでなく量的金融緩和も積極的に行いました。他国では行っていないクレジット市場への介入にとどまらず、株式の買い入れまで行いました。財政政策も積極的行いました。国債発行によって財源を確保し、大量に資金を市場に投入しました。しかし、規制緩和は全く行われていませんでした。官僚の抵抗とか、世間からの圧力で規制緩和が進まなかったことは誰の目にも明らかです。
 アベノミクスの印象としては、アクセルを思いっきり踏みながら、燃費も気にせずスロットル全開だったのに、一方で規制を強化しブレーキを思いっきり踏んでいたという印象があります。個人的には、某省庁の長官が個人的な正義感で走りすぎた結果、日本経済をぼろぼろにしたという印象です。個人的に責任を取ってほしいと思います。
 アメリカと日本の20年間の国を代表する株価指標のグラフを見てください。日本の指標はTOPIXを使いドル建てで計算してあります。どちらのインデックスも時価総額ベースの計算なので相対評価しやすいと思います。
 世界で最も大切な資本市場を形成しているアメリカ人から見れば、アベノミクスとはこういう結果だったということです。日本はリーマン・ショック前にもどっただけですね。ただの無駄遣いをしただけなのかもしれません。日本の政治家、官僚、日銀幹部は十分反省してほしいと思います。

 アベノミクスが始まった2013年以降のパフォーマンスの違いを見れば、アメリカの大勝ですね。アメリカは時価総額が2倍になっているのに、日本は数割上がったぐらいかもしれません。この結果を見れば、日本株の魅力が理解できると思います。
 世の中で報道されている表面の数字を見るだけでなく、世界一の金持ちの目からどう映っているのかを見ないと相場を理解できません。

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