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NASDAQのCFTCポジション報告 10月13日付け その他投資家はほぼショートカバー終了

 9月のNASDAQ先物市場で、その他投資家のカテゴリーでショート・ポジションが大きくなっていましたが、9月末以降そのショート・ポジションはほぼすべて買い戻されました。
 その他投資家のオプションも含んだショートは、2万枚まで減少しました。その他投資家のネット・ポジションは約1万枚のショートとなっています。先物だけでの集計でもほぼ同じ数字です。
 その他投資家に所属する投資家種別ですが、事業法人、中央銀行、小規模銀行、住宅ローンのオリジネーター、信用組合、および他の3つのカテゴリーに割り当てられていないその他の報告可能なトレーダーです。中央銀行や中小金融機関はNASDAQ株のヘッジはしません。普通に考えると事業法人が先物売りを行ったと言えるでしょう。


投資家種別のポジション一覧 NASDAQ100指数先物
先物・オプション含む 投資家別ポジション

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先物のみ 投資家別ポジション

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 参考までに、旧フォーマットで見てみると、非商業・投機筋のショート・ポジションはショートカバーされています。
非商業・投機筋と商業筋のネット・ポジション

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 この事業法人はNASDAQ先物のショートをほぼすべて買い戻した(ショートカバー)ようです。いっぽうレバレッジ・マネーは反対にショートを増やして若干ネットではショートになりました。アセット・マネージャーは若干ロングを積み増したようです。但しオプション含むでは、ほとんど変化はありません。(旧フォーマットのCOTデータでも、非商業・投機筋のポジションはー7.5万枚から+1.7万枚になりました
 その他投資家のショート・ポジションの積み増しが9月前半の株価を抑えていた要因の一つでしょう。10月に入って9月に取った先物売りポジションはほとんど解消されたようです。多くの投資家が9月にロングを増やしていたということで、ある意味いい底値買いになったのかもしれません。この事業法人の先物売りが一巡していたので、株価は底を打ち上昇し始めているのかもしれません。


 但し、コロナの第2波が押し寄せているなか、議会との対立から追加の経済対策の交渉が打ち出せないので、株価を大きく押し上げる要因は少ないです。大統領選挙の後は、不安要因がなくなり、FRBの超々金融緩和策の継続でブルブルの流動性相場は続くと思っています。財政悪化による国債増発により国債金利が上昇してもFRBが全て買い支えてくれるでしょう。
 NASDAQはじめアメリカ株価は9月は若干調整しましたが、調整もいったん終わったようです。NASDAQのクジラは先物市場でも大暴れでしたが、一旦スクエアーに戻したようです。相変わらずオプション市場ではうわさを聞きますが、引き続きクジラの動きに市場は翻弄されるのかもしれません。大統領選後の動きに期待です。

※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的としてFuture Researchが作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示された意見などは、当資料作成日現在の当方の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資に関する決定は、ご自身で判断なさるようお願いいたします。

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