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自律機能を認識する

何気なく「私は何々が出来ます」と言っていることは無いだろうか。これはアウトプット表現の代表例である。アウトプットと同様に捉えられている単語にアウトカムがある。日本でこれを明確に分けて語って頂ける企業人に出逢ったことが無いと言ったらお𠮟りを受けるかもしれない。

アウトカムは他者に提供させて頂いた結果、他者が新たな機能を獲得したと、他者が認識できる自らの機能を発現した成果である。独りよがりの能力では無い。指示した通りにしか活動出来ないのであれば、その機能は近い将来、ロボットに置き換わる。いや、指示した人間すら消えていく。定量的に指示出来る内容こそ、AIが得意とするところだからだ。

AIやロボットの進化は著しく早い。指示する側の者においても、ロボットに出来ること程度の命令しかできないのであれば、その命令はアウトプットであって、アウトカムでは無い。このアウトカムを生み出す機能。ビジョンに向かって自らの役割を認識し、自らが他者に対して提供できるアウトカムを創造する能力が自律機能である。即ち、他者が価値として活用して頂ける自らの機能である。 「自らはこれが出来る」という意識を放棄し、「貴方の機能を活かすためには私のこの機能が必要だ」と、相手のアウトカムを喚起できる自らの能力として、自らの価値を語ることが出来なければ、AIによって消される運命にある。