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何屋?

顧客価値関係性は、自らの他律機能と顧客が受け取る価値との関係性である。顧客価値関係性から保有シーズを解き明かしていくと、自社はどのような価値を社会に提供しているかが見えてくる。それは正に、自社は「何屋」であるかということを表している。「何屋」は他律機能そのものである。

それではその「何屋」を維持させ続けている技術やノウハウの因果関係はどのようになっているのだろうか?事業の中における特許戦略を、技術と価値との関係性から捉えられているだろうか。それを考えていく時、保有シーズはどのような技術の階層から成っていて、どの階層のどの技術が顧客満足の源泉であるかを明確にしていくことが、事業のサステナビリティを考える上でキーとなる。

保有シーズの項で述べたが、顧客から見える自社の能力の源泉が顧客満足に繋がっていくのだが、その顧客は、顧客が参加している業界において共通言語を求めているのか、特定の尖った分野で図抜けた情報を得ようとしている顧客であるのか、様々な広がりが考えられる。その顧客の広がりから自社技術の階層構造を考えることが出来る。即ち、自社技術がどのような他律機能を発揮しているかを、顧客の場の広がりから解釈できる。