肌になじまない

温かかった風の中に
わずかな不能が混ざりはじめたようだ
半袖な私の自動妄想が
続きを誦んじて鳥肌を立てる
斜陽の国にあって
渡り鳥が声を上げる
約束のメタファーがなくて
羽搏くその動作の
意味をまだ読み解けないで
いる
膨らんだ蜜蜂のように
赤身で熱を生みわたしの
ビオトープを維持する
数字が耳飾りになっている
穴がもどかしくて外れない
点灯する蒸気は
与えられた資本主義による休息で
はたして 肌に馴染まない
誇張された自画像を描くこと
胡蝶の朝と社交で踊って
また繭を編むだけだと
思おうとしてもまだしかし土に
雪解け水が来ると
私がまだ土にはならないことを
信じていよう

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