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最近のマンガに思うこと。

今年は久しぶりに漫画にハマっています。
先日は病棟の看護師長さんからゴールデンカムイが全巻揃ったよと声がかかり、先日かりて全巻読破しました。

実は漫画家を目指していた従兄弟の影響もあって幼少期から漫画に囲まれた生活を送っていたのですが、自分の家を持ったのをきっかけにほとんどの漫画を処分し、今は4−5冊を集めている程度です。

ふと、この間、漫画を読んでいて思ったのは、1冊読むのにものすごく時間がかかるということです。

以前なら、単行本1冊、15分もあれば読み終えていたのですが、最近の漫画は1冊読むのに30分、長くなると1時間近くかかることもあります。

ゴールデンカムイなんか、全31巻を読み終えるのに、3週間以上かかってしまいました。
(ゲ○なんかで7泊8日で全巻借りても読み終えれなかったですね)に

この原因は何なのかを考えてみると「情報量」の違いだと思いました。

昔の漫画はストーリーも単純で、登場人物も少なく、さほど読むのに苦労しなかったのですが、最近の漫画はストーリーが複雑だし、伏線だらけ、登場人物も多く、セリフの情報量もかなり多いように思います。

もはや、ほぼ小説を読んでいる感じで、ジャンプ黄金期を支えていた「私たち」世代が大人になっても少年ジャンプを読んでいることを考えると、大人も子供も楽しめる漫画を求めていった結果なのかもしれません。

いつぐらいからこのパラダイムシフトが起きてきたのかを考えてみると、ワンピース、HUNTER×HUNTERぐらいからかなと思います。

とにかく、HUNTER×HUNTERは読むのに時間がかかるし、出るのも遅いので、新刊を読もうと思ったら前の巻から読まなきゃいけないのでかなり時間がかかりますよね。

ワンピースなんて面白いのに娘の食いつきが悪いのは、途中から読んでも話がよくわからないし、最初から読むには巻数が多すぎるし、小学生には少しハードルが高いのかもしれません、少年漫画なのに。

ヤングジャンプ掲載のキングダムは読もうとするので不思議ですが、キングダムのほうが話は圧倒的に単純です。

コロナをきっかけにマンガの爆買いも流行っており、「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」「SPY FAMILY」などは品切れになる状態も珍しくありませんでした。

特に鬼滅の刃なんかは往年のジャンプにあった単純明快なストーリーで、登場人物のキャラも立っていて、情報量も少なく、非常に読みやすいように思います。

老若男女すべての世代がハマっている理由はこの「読みやすさ」にあるのかもしれません。

漫画に余白が多い分、アニメの「音」や「色」「演出」などで面白さを倍増させることができるため、アニメから火がついたのも頷けます。

ずっと漫画を読み続けてきた玄人とこれから漫画に触れる人たち、それぞれが感じる面白さは違うのかもしれませんが、最近のちょっとむずかしい漫画を読むのに疲れたときは、往年のドラえもんやドラゴンボール、鬼滅の刃などの単純明確な漫画を読むことで、また漫画を読むエネルギーが充電されるような気がします。

思えば漫画ほど世代間を結びつけるコンテンツはないかもしれません。

それほどどの世代にも漫画は浸透し、共通言語として存在しています。

漫画をきっかけにコミュニケーションをとるということも多く経験しています。

この日本の素晴らしい漫画文化がいつまでも継承され、また新たな面白い漫画に出会えることを今後も祈っています。

#マンガ論 #エッセイ #コミック #少年ジャンプ #アニメ  


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