左手と右手
おもしろいことに、左手と右手を丁寧に合わせてみると、ほんの少し右手のほうが大きい。わずか数ミリの差だけれど、左と右では大きさが違うことを知ったのは、しばらく前のことだけれど、それから時々思い出しては手を合わせて確かめてみる。相変わらず右手のほうが少し大きい。大きいのか指が長いのか、おそらく右手の指が長い気がする。
僕の右手の指はもともと長かったのか、それとも長くなったのか。考えられることとして、後天的な理由だとすれば、右手で書いているからだと真っ先に思い浮かぶ。もともとは左利きだが、書くことに関しては毛筆も硬筆も習字教室に通い、右手に直した。今考えると左利きなのに右手で書くという矯正は大変だったと思う。けれど、子どものぼくは気がつくと右手で書くのが当たり前になっていた。人の成長はすごいと思うし、自然に反することでもなるなぁとも思う。話はそれたが、その書く手だからという理由で指が伸びたのではないかと考えることもできなくはない。けれど、本当のところはわからない。
なんでこんなことを書き出したのか。それは書く前に何か書くことはないかと手を合わせたからだ。そういえば、僕は右手が大きかったと思い出した。それをいいことに見切り発車で書き始めた。書きたいことがないのなら、見つかるまで考えればいいと思った。見つかれば書けばいいし、見つからなければ書かなくていい。それくらいでちょうどいいと勝手に思っている。
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